危険がいっぱい

劇場公開日:

解説

デイ・キーンの小説『喜びの家』をルネ・クレマンが「バナナの皮」の原作者チャールズ・ウィリアムズ、パスカル・ジャルダンと共に脚色、「生きる歓び」のクレマンが演出したサスペンスドラマ。撮影は「シベールの日曜日」のアンリ・ドカエ、音楽はラロ・シフリンが担当した。製作は「地下室のメロディー」のジャック・バール。出演は「黒いチューリップ」のアラン・ドロン、「ニューヨークの休日」のジェーン・フォンダ、「恋のKOパンチ」のローラ・アルブライト、ほかにオリヴィエ・デスパ、カール・ステューダー、ソレル・ブルック、ニック・デル・ネグロなど。黒白・フランスコープ。

1964年製作/フランス
原題または英題:The Love Cage
配給:MGM
劇場公開日:1964年6月13日

ストーリー

マーク(アラン・ドロン)はいかさまカード師。あるホテルで休暇を過していたが、ある日、四人のアメリカのギャングに連れ去られた。マークがボスの妻君に親切過ぎたためだ。だがマークは上手く逃げのび、救世軍施設に逃げ込んだ。ギャングはそこも嗅ぎつけた。マークはその追求を逃れるため、たまたまここを訪れ、食物を施すアメリカ未亡人バーバラ(ローラ・アルブライト)の運転手として雇われ、別荘に住むようになった。ところがこの家には彼女のいとこのメリンダ(ジェーン・フォンダ)の他に、秘密の部屋に住むバーバラの愛人ビンセントがいた。彼女がマークを雇ったのも、実は殺人犯のビンセントと逃げるためのパスポートが目的だったのだ。メリンダはマークを深く愛した。だが、彼はバーバラに想いを寄せている。彼がバーバラとこの家を逃げ出そうとしていることを知ったメリンダは二人の仲をさこうとした。彼女の打った一通の偽電報は、バーバラの裏切りを示すものだった。マークは激怒して、密室からのビンセントの看視も忘れて難詰した。彼女は彼を逃れるため、秘密の廊下に入った。が、二人の激しい話を盗み聞きしたビンセントが、バーバラを殺してしまった。そして運転手の姿をしたビンセントがマークに迫った。だが、銃声と共に倒れたのはビンセントであった。マークを追うギャングが間違えたのだ。マークとメリンダは二つの死体を処理しなければならない。車に死体を積み、二人は捨て場所を探しに出た。途中、メリンダは警官にその死体のことを告げた。彼はうまく脱出、別荘に逃げ帰った。しかし、お尋ね者になったマークはこの家を出ることは出来ない。メリンダの、愛する男を止めておく唯一の方法に、まんまとひっかかったのだ。マークはビンセントになり代り、秘密室の住人になった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0アラン・ドロン全盛期

2019年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ジャジーな音楽とモノクローム。かなり危険なアクションもあり、明るさからいってもフィルム・ノワールとはちょっと違う。特撮、カメラワークがさりげなく現代風でカッコいいのです。

 海に沈められそうになったときに逃げ出し、文無しで教会に隠れる。マダム・バーバラのもとで運転手として働くが、何だかおかしい方向へ・・・

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kossy

3.5自分勝手な小賢しさがもたらす結末

2013年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

興奮

総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:60点|音楽:65点 )

 設定が面白い。バーバラの抱える秘密と、そのために最初は不自然に思えた彼女が慈善活動をしているという理由も納得。そして大まかな流れとして最後はこんなふうになってしまうのかという狡賢さと怖さがいい。話はあちこち無理があるし、特に最後に近い部分で街角でわざとあんな騒ぎを起こしてそこですべてが終わったらどうするつもりだったのだろうとか思う。最後に近いところでは結末にも少し予想がついてくるが、大まかな展開としては楽しめる。若きアラン・ドロンとジェーン・フォンダの姿も観られる。

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Cape God