カンバセーション…盗聴…のレビュー・感想・評価
全28件中、1~20件目を表示
大好きなジーン・ハックマン
ジーン・ハックマンの演ずるハリーは、盗聴のプロ、数々の大きな任務をこなしてきた。ミステリー仕立ての、この映画のつかみは抜群で、俊英クリストファー・ノーランなどへの影響が感じられる。 冒頭、少しおびえながら、サンフランシスコのユニオン・スクエアを徘徊するカップルの会話を盗聴しようとするハリー、当時最新の機器を駆使している。そのあと、部屋にこもって、幾つかの音源を注意深く同調させ、彼らが話している内容を明らかにする。ハリーは、会話の内容に興味を示すのではなく、あくまで盗聴のプロとしての仕事をする。 ここで、一つの誤算があり、依頼主の秘書役(若きハリソン・フォード)の非協力により、情報を依頼主に直接渡すことができなかったのだ。しかも、個人生活に触れさせないハリーの姿勢に飽き足らない恋人は姿を消し、彼の部下もライバルの傘下に走ってしまい、焦ったのだろうか、ハリーはミスを冒す。盗聴の見本市の後、同業者たちを仕事部屋に招き入れてしまった。その結果、盗聴内容の流出を招く。 それを背景に、依頼主の周辺で思ってもみない事件が起こり、ハリーもまた、次は自分が標的かと怯えるようになる。 盗聴を内容とはしているが、要は個人情報の取り扱いだろう。当時と今では、情報の伝え方が全く異なる。直接の会話を中心に、電話が多く使われていた当時と、SNSなどを介したスマホなどの通信媒体全盛の今日。その背景にはDx/AI技術があるが、個人情報の保護は極めて大きな問題になっている。企業秘密など、言うまでもないことだ。 この映画は、1974年と言う時期に、それを指摘したことが画期的である。 ただ、多くの映画で、その人間味を感じさせる演技が観ている者の心をとらえることが多いジーン・ハックマンが、ただの神経質な男にみえてしまうところが残念。彼の背景には、キリスト教(カトリック)、愛情(恋人)、音楽(サックスの演奏)がある.。
一級のサスペンス
ジーン・ハックマンは、良い俳優ですね。ポセイドンアドベンチャーで初めて観ました。ハリソン・フォードが若いです。最後のどんでん返しまで、ハラハラドキドキで観ていました。
盗聴業界
コッポラ4K祭りの一作 「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザー2」の間に製作され、その後「地獄の黙示録」と続くのを考えると、この頃のコッポラの異常ともいえる期間の作品 主演のジーン・ハックマンは言わずもがな、やはり依頼主の秘書役の若きハリソン・フォードに目が… 早世した名優ジョン・カザール、ロバート・デュバルのゴッドファーザー組も出演の今作、劇場初鑑賞でき大変満足な休日(゚∀゚) オワリ
プライバシーの先駆けとなる、心理サスペンスの傑作だ。
盗聴のプロ、ハリーは、大企業の重役から、若い男女の盗聴を依頼される。ハリーが録音したテープを聞くと、その男女は重役の妻と不倫相手であり、「機会があれば、彼は殺すだろう」との音声が判明する。 同僚などと私生活の繋がりを一切断っている通信傍受の専門家が、プライバシー侵害である盗聴を契機に、疑念や猜疑心にとらわれるところが面白い。 コッポラ監督は、ミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』に影響を受けたと言っている。ブライアン・デ・パルマ監督も、『ミッドナイトクロス』は『欲望』にインスパイアされたと言っており、3作品を見比べるのも面白いね。 『エネミー・オブ・アメリカ』にも、本作へのオマージュが見られる。本作は、「プライバシー」が一般的で無かった時代に、監視社会やプライバシーについて、ゆっくりと、しかし極めて力強く描き切った、心理サスペンスの傑作だ。
スパイの内心を描いたサイコサスペンスの秀作
ちょうど50年前の1974年に制作された、名匠フランシス・コッポラ監督作品でした。主人公のハリー・コール(ジーン・ハックマン)は、盗聴を生業とする業者。しかもFBIとかCIAに所属しているのではなく、商売でやってるんだから驚き。まあ探偵の一種と言えば一種なんでしょうが、盗聴専門という”専門職”が、彼だけでなく、そうした業界まで形成されているように描かれており、普通に法律違反のような気がするのですが、本当にこんな職業あるんですかね? それはいいとして、冒頭、人混みを散歩するアベックを遠距離から盗聴するシーンが描かれたので、いわゆるスパイ物なのかと思いきや、そうではありませんでした。実際は過去に行った盗聴相手が、その後殺されたことがトラウマになっているハリーが、また同様の仕事を受けてしまい、煩悶するというお話でした。最終的にはどんでん返しが待っていて面白かったのですが、必ずしもそこに主題がある訳ではないように思われました。各種盗聴方法の紹介をした上で、部下や同業者らとの交流を描くことでハリーの人となり、キャラクター設定を綿密に描いた上で、彼が内心で自らの盗聴に対して贖罪の気持ちを抱いていることが示され、半ばノイローゼ気味になってしまう様は、中々興味深かったです。 そして何よりも感じたのは、半世紀前の映画でありながら、その描写やストーリー展開に全く古さを感じなかったこと。勿論携帯電話もインターネットもない時代なので、盗聴器具などは時代物という感もありましたが、スパイの内心の描き方という点では、流石は名匠コッポラと思わざるを得ませんでした。 そんな訳で、本作の評価は★4.2とします。
盗聴社会の恐怖。そのプロなのに脇が甘すぎる孤独な主人公…
盗聴、録音のプロ、コールは、仕事で受けた若い男女の会話が人命にかかわることに気づく。
冒頭、公園で盗聴する緻密な撮影が見事。
高性能ショットガンマイクなど技術の先端テクニック、盗聴・録音には見本市も開催されていて、その世界ではコールも有名だったりする。
しかし、盗聴のプロなのに、盗聴マイクが仕掛けられたボールペンを仕掛けられてしまったり、仲間たちを職場に招き入れたり、重要な録音テープを聞かせたりと、脇が甘すぎる。
同じシーンの同じセリフなのに、事件の真相を追うごとに、その言葉の意味が変わっていく。
聞こえ方が変わってしまう、脚本が見事。
ラスト自分も盗聴されていることを知らされ、執拗に盗聴器を探す狂気。
音楽のみに救いを求める孤独な主人公を演じるジーン・ハックマンがさすがの演技を披露。
後の「ワンフロ」の主演テリー・ガー、粘着質なハリソン・フォード、他にも、ロバート・デュバル、ジョン・カザールなど競演俳優たちの顔ぶれも面白い。
解説しよう
映画の冒頭部分・・何でこういう ネタなのにこんなところでこんな曲がかかるんだろうって思った。映画が終わってみたら・・・なるほどそういう映画だったか・・となった。 そして全体的にその雰囲気が首尾一貫していて映画の芯を作り上げていた。
フェリーニの「甘い生活」に似た雰囲気の映画だと思った。あの映画には本当にストーリーがない。だから 雰囲気はとっても楽しめたけど長すぎて死にそうだった。けれどこれにはちょっとだけストーリーがあって、そのお陰で1時間50分 ちゃんと楽しめたところが良いと思った
以下、ネタバレ注意
そして最後まで見てみると これはコッポラが大好きな作品の影響を強く受けた作品だとわかる。そう、黒澤明の「羅生門」の。・・一体、何が真実なのか・・
サスペンスのように見せかけて実は サイコホラー的な映画だった・・ということですな。
真面目なだけに過去の経験から疑心暗鬼にとらわれていく男。 最終的に精神崩壊して現実と空想がわからなくなる。 依頼そのものは単なる金持ち娘の素行調査だったというのに。
人が狂っていくという展開は キューブリックにも似てる。 また ハックマンが女の耳元で囁くシーンではヒッチコックのめまいを思い起こす人も多かっただろう
これはコッポラ が憧れていた 監督たちの作品を思いっきりオマージュして作ったものである。
そしてこれはそういう雰囲気を楽しむための映画としてなかなか優れてると思った。ストーリーだけ見てると駄作だけどね。
ジーンハックマンが主演ですが、現実に米国のニクソン大統領がウォータ...
ジーンハックマンが主演ですが、現実に米国のニクソン大統領がウォーターゲート事件でその大統領職を辞任していますが、そのウォーターゲート事件というのが、大統領選で争う、共和党に対して民主党ですが、その民主党本部に盗聴器を仕掛けて、その民主党本部のスタッフの行動を探ろうとしたひとが捕まり、その捕まったひとが米国の政治の最高職の大統領のリチャードニクソンまでつながっていたのではないかということで、その辞職ですが、プライバシー侵害がたいした罪でもなく罰もないですが、大統領職辞任が刑事罰に問われてのそれの刑事罰ではないですが、ジーンハックマンが雇われた探偵で、その依頼者の目的の人物宅を盗聴しますが、殺人事件の現場のような言い争いの音声がヘッドホンから聴こえますが、映画の締めがそのジーンハックマンが盗聴器が仕掛けられているんじゃないかと自宅の床や壁を剥がしてでしたが
反転の妙
録音音声での心情描写かと思いきや、専務の運命を暗示していた……!というリバース感が面白かった。録音テープが何度もリバースされる中で、ようやっと出会うべきタイミングが来た…!と思わせての反転。このあたりはさすがコッポラという感じだなあ。/最後のサックスシーンもよかった。他人の疑心暗鬼に取り込まれてしまった人の話。
盗聴という行為の本当の怖さ
もともと盗聴を専門に請け負う私立探偵(?)だったハリー。 それなりに、過去には「キナ臭い」仕事もこなしてきたことが、その言動からも窺われました。 そんな彼は、仕事上の、いわば鉄則(一種の職業倫理?)として、盗聴の「中身」には関心を持たないように心がけて来たものの、ひょんなことから依頼主に不審感を抱いたことから、つい、習慣を破って盗聴の内容に関心を持ってしまったところ…。 それが、彼の「転落」の始まりだったのだろうと思います。評論子は。 「盗聴しているぞ」―。 正体不明の相手から、電話口でそう告げられただけのことで、本当に盗聴されているかどうかすら定かではない。 しかし、ここまでハリーをここまで追い詰めるには充分過ぎるくらいだったのでしょう。 もちろん、そんなヤバい仕事であればこそ、報酬もそれなりに高額ではあったのでしょうけれども。 その仕事のヤバさが、反対に自分の身に降りかかって来ることが、もしあったとすれば、それは抜き差しならない状況であることは、凡庸な評論子にしてみても、決して想像に難いことではありません。 自分が生業として、当たり前に行ってきた、その同じ行為によって、ここまで追い詰められるー。 その恐怖心が、画面から犇々(ひしひし)と伝わってくるかのようでした。 それは、「盗聴する側」が「盗聴される側」に回されたことの恐怖であり、盗聴という行為の「本当の怖さ」を示唆していたように思えてなりません。評論子には。 もともと、「盗聴」という手法は、調査の方法としては、フェアとは言いがたいものだと思います。 それらも踏まえると、いわゆるサスペンスものの一本として、佳作であったと思います。 (追記) 評論子が参加している映画サークルで、一本の作品を「お題」として話し合う集まりで、メンバーから話題提供があり、鑑賞することにしてた一本でした。 本作は私立探偵の調査活動としての盗聴に取材した一本であるところ、話題として提供して下さった会員が、しかも長年にわたって警察官を務めていた方だったので、余計に興味をそそられていたものでした。 (追々記) 警察と言えば…。 以前に、警察が勾留中の被疑者から供述を引き出すために、警察側の息のかかった別の事件の被疑者(おとり被疑者)をターゲットの被疑者とわざと同房にして、対象被疑者と親しくさせ、おとり被疑者を通じて対象被疑者のホンネを探るというやり方があると聞いたことがあります。 (おとり被疑者は、協力すれば、罪が軽くなるように計らってやるという「エサ」をあらかじめ食わされていることは、言うまでもない。) これも、ある種の「盗聴」といえるのではないかとも思います。 (追々々記) 本作は、別作品『訴訟』を鑑賞して以来この方、すっかりファンになっていたジーン・ハックマンが主演の一本でもありました。 本編を観始めて始めて気づきましたが、久しぶりに観た彼の出演作品にもなります。 いわゆる、マチ弁(企業の顧問を中心に、その取引にまつわる経済事件などを専門に扱うのではなく、庶民の生活にかかわる法律問題を広く取り扱う弁護士)で、理屈よりも「ハートで訴訟をする」タイプの弁護士ということで、同じく弁護士ということを仕事にしながらも、一流事務所に勤めてエリートを目指している娘には、ずいぶんと疎まれる役回りてしたけれども。 そんな役柄ながら…否、そんな役柄が気に入って、それ以来に注目し、出演作品『スケアクロウ』『クリムゾン・タイド』『遠すぎた橋』『ミシシッピ・バーニング』などを観てきた俳優さんでもありました。 彼の出演作品ということでも、楽しめた一本になりました。本作は。評論子には。
ジワリジワリと丹念に
ジーン・ハックマンがプロの盗聴稼業をしている。他にもロバート・デュバル、ジョン・カザール、駆け出しのハリソン・フォード出ている。これだけでも豪華布陣か。しかし、物語は至って地味で、展開が遅い。
ある男女二人の会話を全部録音するという仕事を請け負っているが、その二人の会話の様子を聞いて、何かあると感づき、「二人が殺される」と話しをしていることを知る。途中から何故か自分の部屋も盗聴されているのではという強迫観念に憑かれていく。付き合っている女性に、身分や個人的なことを明かさない所とか、直接でしかテープを渡さない所とか、ちょっと冗長な感じがした。テープの内容から、人殺しが行われると確信し、ホテルの隣の部屋を取って盗聴したり、室内に侵入するのだが殺人は行われていなかった。しかし、問題の二人が勤めている企業の専務(ロバート・デュバル)が自動車事故で死亡。盗聴に気づいた女が、先に専務を殺したのだろう。ハリーの部屋に電話がかかってきて、部屋の様子を盗聴しているテープが流れ、「深入りはよせ」と。床板まですべて盗聴器を調べるも見つけられずというオチ。早く引っ越してねって思った。
盗聴稼業の凄さを知っているだけに、自分も盗聴されているのでという強迫観念が凄いのだが、自分が詳しい分野なので、もっと防止策に力を入れてほしいなんて思った。自分は、あまりお勧めしません。
よくわからないのが好き、な人向き
サスペンスを期待すると大外れします。一種のサイコスリラーです。 良く言えば、色々に解釈できる。悪く言えば、何だかよくわからない。という映画です。 PTAとかCノーランなんかが好きな人とか評論家には評判よさそうなのはわかりますけど。 コッポラ選手の大前提があるから、みんな褒めるけど、知らなかったらどうなんでしょうね? 好き嫌いは別にして、人に薦める作品ではありません。
深入りはよせ
業界の名士と評される盗聴屋ハリー・コールをジーン・ハックマンが演じる。孤独を抱え悩み苦しむ姿から目が離せなかった。ジーン・ハックマンならではの魅力が光る。
スレンダーで美しい秘書メレディス( エリザベス・マックレイ )の上品な大人の色香に目が釘付けに 👀
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
じわじわと忍び寄る不安、罪の意識、恐怖
人間の弱さを知る かなり狭い業界でのマウント、利益、技術、過去の業績の取り合い そんな世間とは一歩離れたところで、技術屋としての自負職業人としての心得を拠り所に自分の信条に基づき仕事をしていたが、、、 ふと、あたまに浮かんだ、起こりうる悲劇 そこからの妄想順々迷い恐怖。 一介の技術屋、盗聴師の身の回りに起こることがコンパクトに、濃密に、スパイ映画さながらに全部詰まっていて、見応えあり。 最後まで見応え、楽しませてくれる展開。 そして、どうしてもハリソンフォードの押しの強い面に目が行ってしまった。
コッポラ監督が練り上げた一級のサスペンス
主人公である盗聴屋の男は、仕事においては妥協を許さないプロ中のプロだ。 盗聴のターゲットとなる人物に対しては一切の関心を捨て、依頼された案件を完璧に遂行することだけに専念する。同業者からも一目置かれるやり手なのだが、私生活では心を閉ざし、恋人にさえ自分の内面を明かさない。
物語の中盤までには、この男が高すぎる職業意識を持つ一方で、融通のきかない生真面目な堅物であることが見えてくる。
鍵となるのは、そんな主人公の男が心の奥に封印していた「罪悪感」である。 実は、他人の人生を傷つける盗聴という仕事に罪悪感を持っており、葛藤しているのだ。 教会での懺悔のシーンが、男の信仰心の深さと宗教的な道徳観の強さ、そして苦しみの深さを表している。
そのため、浮気調査で盗聴した女と浮気相手との会話の内容に、「殺人」という言葉が出てきた時、封印していた道徳心が頭をもたげる。 「もしこのまま本当に殺人が起こったら…それはマズイ…」という考えに憑りつかれるのだ。 そしてついに、それまでは絶対に立ち入ることのなかった依頼案件の内部にまで踏み込んでしまう。これがサスペンスの発露となる。
最初は、男の過剰な妄想にも思えた「殺人の疑念」。 しかし、それが妄想ではないことを裏付けるような出来事が次々に起こり、ついには、殺人が実際に起こってしまう。 主人公の男が極限の精神状態にまで追い込まれ、精神が破綻してしまうラストシーンまでがドラマの佳境で、息が詰まるような緊張感が続く。コッポラ独自のサスペンス演出の見せ場だ。
登場人物たちの思惑が錯綜しながら展開していく推理サスペンスではあるが、 「盗聴屋の男の不安定な心理」 が主軸になっているところが、ありきたりなサスペンスとは一味違ったリアル感を醸し出す。
複雑化した現代社会に生きる誰もが抱える、罪悪感という苦しみ。 誰もがそこを理解できるからこそ、主人公の男の心理に同調し、サスペンスを自分事のように追体験してしまうのではないだろうか。
どの作品でも、どんな役でも、絶対的な存在感を示すジーン・ハックマンが、この作品でも高いレベルの演技を魅せてくれる。 コッポラ監督作品では、珍しいサスペンスである。
【”孤独を愛する秘密主義の盗聴のプロが聞いてしまった一言。”その男の心理的恐怖を描いた”聴覚””盗聴”映画。】
ー 先日、「ブラックボックス」と言う、面白き聴力映画を鑑賞した。 今作は、出演した俳優が”参考にした”と語っていた作品である。- ・プロの盗聴屋、ハリー・コールは依頼により若き男女の街中での会話を盗聴していた。 そして、そこで話されていた”殺される・・”と言う言葉を聞いたハリーは、徐々に忌まわしき想いを抱いていく。 ・過去に彼が行った盗聴により、引き起こされたと、盗聴のプロ仲間が語る殺人事件。 ー 画では、一切描かれない。逆にそれが、観る側の想像力を掻き立てる。- ・ハリーに盗聴を依頼したのが、大会社の”専務”であることが途中で明かされ、男女はその会社の社員であり、女は専務の妻であることが分かって来る。 ー ハリーは、男女が殺される事を危惧し、テープを渡すことを拒否するが・・。 ここで、観る側は制作側のトリックに掛かる。実際に殺されたのは・・。ー <ハリーが、自分自身も盗聴されてるのでは、と疑心暗鬼になり自分の部屋の壁やら器具やらを全て壊すシーンは彼自身が狂気の世界に引き込まれている事を、明示している。 ”聴覚””盗聴”にテーマを絞った心理サスペンス映画の一作である。>
得体の知れない不気味さ・・・を感じる映画
盗聴のプロである探偵が、殺人を示唆する会話を録音したことからトラブルに巻き込まれる物語。 ジーン・ハックマン、ジョン・カザール、ロバート・デュバルに、スターウォーズ出演前のハリソンフォードも脇を固めるサスペンス。 コッポラの隠れた名作として有名な作品のようですね。 物語は、録音をオファーした雇い主との駆け引きを中心に、彼の職人気質の仕事ぶりや仕事仲間との交流を描き、クライマックスへと進みます。 主人公の描き方は人間ドラマとして秀逸で、ラストの展開は私好み。ただ、人間ドラマが深い分、サスペンスとしては中盤がやや冗長に感じたのが残念。私には、サスペンスとしての面白さや興味を感じることが出来ませんでした。 評価はやや甘めに付けて3.5にしました。
全28件中、1~20件目を表示