カントリー
劇場公開日:1985年5月22日
解説
米国中西部アイオワを舞台に、更生局の圧政に屈することなく闘い続ける農家の主婦の姿を描く。製作は俳優で、この映画の主演者でもあるジェシカ・ラングとウィリアム・D・ウィットリフ、ライン・プロデューサーはウィリアム・ボーディン・ジュニア。監督はリチャード・ピアース、脚本はウィリアム・D・ウィットリフ、撮影はデイヴィッド・M・ウォルシュ、音楽はチャールズ・グロスが担当。共演はラングの他、サム・シェパードなど。ドルビー・ステレオ。日本版字幕は金田文夫。テクニカラー、ビスタサイズ。1984年作品。
1984年製作/110分/アメリカ
原題または英題:Country
配給:東宝東和
劇場公開日:1985年5月22日
ストーリー
アイオワの平凡な農家の主婦であるジュエル・アイヴィ(ジェシカ・ラング)は、夫のギル(サム・シェパード)や息子のカーライル(レヴィ・L・ネーベル)と小麦を収穫中に竜巻に襲われ、ギルは命を落としかけた。追いうちをかけるかのように竜巻のために減額した収穫代金を更生局から差し押さえられるアイヴィ一家。地方管理官のフォーダイス(アレックス・ハーヴェイ)は、ギルに負債の自発的精算をすすめるのだが、それは家屋や土地を手離すことを意味していた。そんなある夜、隣人のルイーズ(サンドラ・シーキャット)の夫アーロン(ジム・へイニー)がアイヴィ家を訪れ、破産宣告を受け抵当として差し押さえられている羊を預かってくれという。アーロンの申し出を快く受け入れたものの羊は役人に発見され、収容されることになった。アーロンと息子が現場に駆けつけた際、アーロンの息子は役人を殴ったため逮捕されてしまう。翌日、ジュエルがアーロンの家を訪れると、絶望していたアーロンは彼女に慰められた後、自殺した。更生局からアイヴィ家に借人金の全額返済を求める督足状が届く。失意の申でギルは酒浸りとなり、ある日、カーライルにまでけんかを売ってしまう。止めに入ったジュエルを殴り倒したギルは、彼女に家を出て行けと怒鳴られ、姿を消した゜ジユエルの父親のオーティス(ウィルフォード・ブリムリー)は財産を守り、更生局と戦い抜くようにと意気消沈のジュエルを励ます。意を決したジュエルは遂に立ち上がり、同じ窮乏に喘ぐ農家を個別に訪ねたり、電話で説得して、更生局が強制的に行なう競売に参加してもらうことになった。競売の日、序々に更生局への農民の怒りは表面化し遂に彼らの不満は爆発、ジュエルの抗義の声に唱和した農民のシュプレヒコールに恐れをなした役人たちは、競売を中止し逃げ出してしまう。勇気を得て次々と競売場を去る農民たちの中から、ギルが姿を現わすと、ジュエルは無言のまま彼を迎え入れ帰宅した。ジュエルの姿に、これまでの歪んだ自分の生き方を悟ったギルは、共に苦難に立ち向かうことを心に誓い、光輝く窓辺でジュエルを固く抱きしめたまま、いつまでもはなそうとしなかった。(東宝配給*1時間50分)
スタッフ・キャスト
- 監督
- リチャード・ピアース
- 脚本
- ウィリアム・D・ウィットリフ
- 製作
- ウィリアム・D・ウィットリフ
- ジェシカ・ラング
- 共同製作
- ウィリアム・ボーディン・Jr.
- 撮影
- デビッド・M・ウォルシュ
- 音楽
- チャールズ・グロス
- 字幕
- 金田文夫
受賞歴
第57回 アカデミー賞(1985年)
ノミネート
主演女優賞 | ジェシカ・ラング |
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第42回 ゴールデングローブ賞(1985年)
ノミネート
最優秀主演女優賞(ドラマ) | ジェシカ・ラング |
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