「【女子プロレスの世界に挑んだアイリスとモリーと、マネージャーのハリーに焦点を当てた感動作。絶望と挫折を乗り越えてチャンピオンを目指す二人の主人公とマネージャーの姿に胸が熱くなる作品。】」カリフォルニア・ドールズ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【女子プロレスの世界に挑んだアイリスとモリーと、マネージャーのハリーに焦点を当てた感動作。絶望と挫折を乗り越えてチャンピオンを目指す二人の主人公とマネージャーの姿に胸が熱くなる作品。】
■女子プロレスのタッグチーム、カリフォルニア・ドールズを組むアイリスとモリーは、マネージャーのハリー(ピーター・フォーク)と共に巡業の旅を続けていた。
時に泥プロレスで観客から馬鹿にされ、悔し涙を流し、屈辱にまみれながらも徐々に人気と実力をつけた2人は、やがて北米タッグタイトルマッチに挑む。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・プロレス映画って観ていて、何でこんなに熱くなるんだろうと改めて思った作品である。
・序盤は、やや怪しげなマネージャーのハリーと、カリフォルニア・ドールズを組むアイリスとモリーとの珍道中が描かれるが、とにかくアイリスとモリーのカリフォルニア・ドリームどころではないアメリカン・ドリームを目指すブレない姿が沁みるんだよね。
■今作の白眉は、何といってもラストの北米タッグタイトルマッチシーンに尽きる事であろう。
相手のペアのためにエディ・シスコ(バート・ヤング)買収されたレフリーのおかしすぎる判定の数々。
- ここで、突然思い出したのは、幼稚園児だったかなあ、タイガー・ジェット・シンとアブドーラ・ザ・ブッチャーVSファンク兄弟の試合で、アブドーラ・ザ・ブッチャーがフォークでテリー・ファンクの利き腕(左腕だったかな。)を滅多刺しにし、(多分、現在だったら放送不可。)血塗れにさせているのに、レフリーが観て観ぬふりをしていたシーンである。
父親が流石にまずいだろうとTVを切ろうとしたときに、ファンク兄弟が反撃にでて、最後はあの無茶苦茶格好良いファンク兄弟のテーマを後にリングを去った姿は格好よかったなあ・・。-
・カリフォルニア・ドールズを組むアイリスとモリーの入場シーンで、ハリーが仕掛けた子供達やピアノ音楽者に対し事前にチップを弾み、ギリギリまで姿を現さず、その後銀の派手派手コスプレで入場するシーンや(その後、真似をしたレスラー多数。)、買収したレフリーをアイリスとモリーでバッコンバッコンにする姿。
何よりも、アイリスとモリーのプロレス技がキチンと描かれているんだよね。
見栄えがする、相手をロープに飛ばした後のラリアットは、コーフンしたなあ。
一番気持ち良かったのは、アイリスとモリーが絶妙のタイミングで回転海老固めを決めるシーンである。
<今作は、やや怪しげなマネージャーのハリーと、カリフォルニア・ドールズを組むアイリスとモリーが夢を追って厳しいリング生活を送りつつ、屈辱を感じながらもアメリカンドリームを追い、実現する姿が響いた作品である。>