カラーズ 天使の消えた街

劇場公開日:

解説

ロサンゼルスのストリート・ギャングの抗争と、彼らを取り締まる捜査官たちとの壮絶な戦いを描く。製作はロバート・H・ソロ、監督は「イージー・ライダー」のデニス・ホッパー、マイケル・シファーとリチャード・ディレロの原作を基にシファー自身が脚色。撮影は「帰郷(1978)」のハスケル・ウェクスラー、音楽は「ラウンド・ミッドナイト」のハービー・ハンコックが担当。出演は「ロンリー・ブラッド」のショーン・ぺン、「ナチュラル」のロバート・デュヴァル、「バトルランナー」のマリア・コンチータ・アロンソほか。

1988年製作/120分/アメリカ
原題:Colors
配給:ワーナー映画

ストーリー

ロサンゼルスの深夜、ストリート・ギャングのクリップス団のメンバーが、抗争相手のブラッド団の少年クレイブを射殺して逃走する事件が起きる。ダニー・マクガヴァン(ショーン・ペン)とボブ・ホッジス(ロバート・デュヴァル)はロス市警ギャング特別班<CRASH>に所属する新旧コンビ。強引に力で捜査を押してゆくマクガヴァンに、ホッジスはまず連中の心をつかむことだと諭す。やがて、<CRASH>は、ロサンゼルス郡警察のギャング特別班<OSS>と共同で麻薬ルートを摘発してゆくうちに、かつてホッジスが、通りで麻薬を密売していたところを尋問するもののマクガヴァンの反対をよそに解放したハイ・トップ(グレン・プラマー)という少年の名が浮かびあがる。それを機に、マクガヴァンの検挙法に手荒さが増し、そんな彼にホッジスは露骨に反発をあらわし恋人ルイーザ(マリア・コンチータ・アロンソ)も次第に彼から遠ざかってゆくのだった。逮捕したハイ・トップの供述により、クレイブ殺しの犯人が、クリップス団のリーダー、ロケット(ドン・チードル)であると明らかにされ、ホッジスら一同はロケットの隠れ家を急襲するが、判断を誤った警官の1人が別人を射殺してしまう。仲間を殺されたことにより、ロケット一味がその警官への報復のために武装蜂起するとの情報が署内に流れ、厳戒体制も強化された。そんな警察の動きを察したロケットは、その情報提供がホワイトフェンス団のリーダー、フロッグ(トリニダード・シルヴァ)と判断し、ロケット一味がフロッグたちのアジトを急襲したことにより、ホワイトフェンス団とクリップス団の全面抗争の火ぶたが切って落とされた。武装してロケットのアジトへ向かうフロッグ一味。その頃<CRASH>と<OSS>のメンバーも現地に急行するが、到着の時すでに遅く、事は終わった後だった。残されたメンバーたちを検挙してゆくマクガヴァン一行。その瞬間、すべてに絶望したフロッグ一味の1人がホッジスに向けて銃を発する。妻を思いながらマクガヴァンの腕の中で息絶えるホッジス。しかし、今や彼の遺志はしっかりとマクガヴァンの心に受け継がれているのだった。

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映画レビュー

2.5良く言えばリアル・・・映画としては見所に困った作品です

2021年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ベテラン刑事と新人刑事が、ギャング団の抗争に明け暮れるロサンゼルスの街で奮闘する物語。

酸いも甘いも知り尽くしたベテラン刑事と血気盛んな新人刑事。その二人が対立しながらもギャング団と闘うバディアクションです。
名優ショーン・ペンやロバート・デュヴァル出演なので期待値も高かったのですが、やや期待外れに感じた映画でした。

複数のギャング団が登場することで、どうしても対立軸が不透明になったのが要因の一つだと思います。ラスボスのような存在があれば、対立軸が明確になるのでしょうが、そのような存在が明示されないので最後まで雑多のものを見せられた印象です。
また、二人の刑事の対立も、やや弱いように感じました。対立はしていても、それ程明確なものではなく、だから和解もあやふや・・・もう少し厳しい対立を描いても良かったかもしれません。

良く言えばリアルなのかもしれませんが、見所を見つけられずに戸惑いが残った作品でした。

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よし

4.0何がうまれるのだろうか?

2020年1月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

19歳のボッブ(ジョーンペン)がロサンジェルス警察(LAPD)のC.R.A.S.Hのユニットに入ってベテラン警察で妻子持ちのダニー(ロバートヂュバル)とパトロールをしている時、次々にギャングの殺し合いに巻き込まれていく。といより、北西部のロス(Northwest LA)、東ロス(East LA)
、南中部のロス(South Central LA)などギャングの多い地域をパトロールすることになる。ベテランの刑事ダニーはギャングに一目置かれている。それは、ギャングを上手に扱いながら取引をすることを知っているから。でも、ボッブは?
現在、中南米のホンジュラスやエルサルバドールなどの国々からギャングを逃れようとして、米国の国境にいる『キャラバン』難民がいるが、こういうギャング組織に親は加入させたくないし、子供本人も加入したくなく難民申請をしているわけだ。なかにはギャングになることを無理強いされたりして逃れることができない子供もいる。親は殺されることがわかって子供を育てないからね。

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Socialjustice

3.5デニス・ホッパーが描くLAストリートギャングの実態

2019年12月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

「ラストムービー」のリバイバル上映に備えてデニス・ホッパー監督作を久々に観直し。懐かしいVHSを引っ張り出して再鑑賞。

実在する2大カラーギャング、クリップスとブラッズの抗争など、当時のストリートギャングのリアルな実態が描かれた作品。デニス・ホッパーがまさかストリートギャングを題材にした作品を撮るとは思っていなかったので、この作品がホッパー監督作だと知った時は驚いた。

まるでその場にいるかの様な臨場感。80年代後半のLAの殺伐とした空気、そして街の匂いまでもが画面越しに伝わってくるリアリティだった。元祖ギャングスタラッパーのICE-Tや、Big Daddy kane、Eric B.&Rakimらによるヒップホップクラシックの名曲達も作品のリアリティをより増幅させていて素晴らしい。内容とは全く関係無いが、中盤でチカーノギャング達が持っているラジカセから流れてくるチカーノ・ソウルの大名曲Rosie and the Originalsの「Angel Baby」は自分の大好きな曲で、一瞬しか流れないがこのシーンを見ると毎回テンションが上がる笑

そしてロバート・デュバルとショーン・ペンの演技が本当に素晴らしい。特にショーン・ペンは繊細かつ複雑な感情を見事に表現していて圧巻。

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バンデラス
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