ガタカのレビュー・感想・評価
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イーロン・マスクの遺伝子
本作を鑑賞してある記事を思い出しました。海外ではイーロン・マスクの父親の遺伝子をお金を払ってでも欲しがる女性が多数いるという記事です。韓国アイドルや大谷翔平の遺伝子も大金を払っても欲しがる人が多そうです。
今はお金があれば優秀な遺伝子を買うこともできるし、優秀な遺伝子同士が子供を作る時代です。所謂、資本主義的に劣等と言われる遺伝子は淘汰されていくのでしょうか。今は《子供は授かりもの》という考えから、《優秀な遺伝子の子供を作るもの》といえ考えに変わってきているので、現代の価値観を示唆しているような作品でした。
しかし、適正な遺伝子で生まれてきてもジェロームの様にアクシデントがゼロとは限りません。また、ビンセントの様に自然出産の不適正な遺伝子でも宇宙飛行士になれないとも限りません。仮に適正者だけの世の中になったとしたら生命を尊ぶこと自体ナンセンスになるかもしれませんね。完璧な生命しか存在しないですから。
誰もが羨む輝かしい人生を送っていた人が突然自死することが少なくありませんが、ラストのジェロームもこれと同じだと思いました。テクノロジーで操作できないものがあるとすれば、人の心なのだと思います。
“諦めたらそこで試合終了ですよ“
某有名バスケ漫画のリアルタイム世代でありながら、今も昔も某有名バスケ漫画がさほど好きではない人間ですが、この映画を一言でいうのに、これほど相応しい言葉はないと思います。
シンギュラリティだとかAGIとかVR、エンハンスメント、不老不死、冷凍冬眠だとか色々とSFで楽しんだものが、少なくとも死ぬ間際くらいにギリギリ実現するかもしれない四十路後半世代にとって、この映画との遥か20年以上、もう四半世紀以上前の時の出会いは運命的でした。
医者がゲートを通すシーンと遺伝子情報提供者である親友が主人公をあの空・宇宙へ見送りながら焼却炉で散っていくシーンで、泣けない人は映画を観る必要がないと言い切っても良いと思っています。
深い作品
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舞台は未来。人間の価値は遺伝子が決める時代になっていた。
生まれると同時に才能や寿命がわかり、死因まで推測できる。
というか生前から優秀な精子を選んで受精させられる。
主人公は両親が勢いで作った子なので、特別優れた遺伝子ではなかった。
有能ではあると思うが、30歳前後で病気にかかって死にやすい遺伝子のため、
遺伝子チェックで落とされ、念願だった宇宙飛行士にはなれなかった。
逆に弟は計画的に作られたため、全てにおいて主人公より優秀だった。
なので主人公は競泳でいつも負けていたが、高校くらいの時に勝った。
これはこの時代においてはあり得ない事なのだった。
時は流れ、主人公はある闇業者の仲介である男(以後相棒と呼ぶ)と出会う。
相棒は超優秀な遺伝子の持ち主だったが、事故で車椅子生活。
この人から髪の毛や皮膚組織、血液などを随時提供してもらい、
主人公がこの人に成りすますのだ。そして常に行われる遺伝子チェックは、
この人のものを使ってかいくぐり、見返りにこの人の生活を保証する。
主人公は抜け毛が落ちたりしないよう、常に潔癖に行動するのだった。
偽装遺伝子が最強のため、ついに念願だった土星探索の宇宙飛行士に選ばれる。
そんな中、主人公の遺伝子偽装を疑った人間が会社で殺される。
ラッキーと思ったのも束の間、偶然に主人公の眉毛が落ちていた。
で、疑われるのだが、同僚でいい関係にある女性(この人も偽装遺伝子)、
相棒らが協力してくれるおかげで、何とか凌ぐ。
そんな時に真犯人が逮捕され、事なきを得る。
しかし刑事は弟で、兄の存在に気付き、不正を暴こうとする。
が、兄ともっかい競泳したがまた負け、前回の負けが偶然ではないと悟る。
そして遺伝子が全て決めるという世界に不信感を持ったのだろう、見逃す。
最後、土星へ旅たつのを境に、相棒も旅に出る事になり、別れが来る。
人生に夢を与えてくれた、ありがとうと相棒は言った。
主人公へ一生分のサンプルを残し、達成感の中で自殺。
ところがその日、抜き打ちの遺伝子検査があり、検査官にバレた。
もう終わりかと思いきや、検査官とはある程度の人間関係があったのと、
その息子が主人公に憧れていたこともあり、見逃してくれた。
その息子も優秀でない遺伝子の持ち主だったのであった。
そして宇宙へ。ハッピーエンド。
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いやあ、なかなか面白い作品だった。
遺伝子が全てを決めるというこの時代。
しかも生前に子供の遺伝子を選択できる・・・恐ろしい。
努力の持つ価値が低いこの時代において、遺伝子の価値の低い主人公が、
努力と偽装によって夢をかなえるという話。
どんな人間でも必死で努力すれば夢が叶うというメッセージを感じる。
実際に検査官も同僚女性も、相棒も主人公の頑張りや強い思いに心打たれている。
どんな社会でも、頑張る人を応援したいという気持ちは人間固有のものだ。
それにしても本当に土星に行けるとは思わなかった。
悪いことをやってるわけなんで、勧善懲悪的な展開の多いハリウッド映画なら、
当然最後はバレてしまうのだろうと思ってたけどね。
まあ設定が未来で、社会自体がおかしな方向に進んでるんで、
そこのルールを無視するのは悪とは言い切れないって解釈なのかもな。
それにしても最後の抜き打ちチェックで引っかかる展開は強引過ぎると思った。
ナンボ最後やからって、気を抜きすぎなのでは?
それまで逐一気を張って偽装して来ただけに、何だかなあ。
すぐそこにあるディストピア
Gattaca、「遺伝子を構成する四つの塩基A、T、G、Cを表している」と最近読んだ書籍にあり、気になっていた。BSで放映するのをたまたま知って鑑賞。
自然妊娠がやましいこととして咎められる社会。精子バンクで有能な人間のモノが好まれる世の中に既になっている訳で、いつこの映像世界が普遍的なモノとなってもおかしくない。ゲノム解析で、個々の能力の限界や疾病罹患率といったところまで、詳らかにされる時代はすぐそこなのだろう。
それを福音と捉えるか、ディストピアとして捉えるか。
科学の進歩、人間の知りたい・確かめたいという欲求は止まることを知らず、我々は得られた知見をどうコントロールしていくのか、ということと向き合い続けるしかない。
生まれ落ちた瞬間に全てが決められる、そんな世の中は御免だな。私自身はそう思った。
VALID 〜 僕は僕だ
遺伝子操作により生まれた人間を「 適正者 」として尊ぶ近未来で、宇宙飛行士を目指す青年ヴィンセントをイーサン・ホークが熱演。
宇宙局ガタカで出逢う美しい女性アイリーンをユマ・サーマンが、或る男を通して紹介される「 適正者 」ジェロームをジュード・ロウが演じる。
イーサン・ホークと美しいユマ・サーマン。熱く見つめ合う絵になる二人。その後、結婚されていたとは ✨💍✨
スタイリッシュな映画、スリリングな展開、弟( ローレン・ディーン )との軋轢、それぞれが抱える複雑な思い、見応えがありました。
ラストが沁みる。
ー適正の世界に不適正の僕が現れないように
BS松竹東急を録画にて鑑賞 (字幕)
遺伝子を超えた愛と友情、そして挑戦
元祖「泣けるSF映画」として様々な作品に影響を与えたと言われている本作。1997年と古い作品だがその魅力は現在でも色褪せてはいない。
遺伝子によって管理された社会が映し出す残酷さ、近未来世界が映し出す独特な美しさ、遺伝子に抗い、挑戦する尊さを引き立たせる秀逸な脚本、遺伝子社会に打ちのめされ翻弄された人々の「弱さ」を上手く表現した俳優陣。
これらの点が本作特有の切なさと観終わった後の大きな余韻を生み出していると感じた。
先ほど挙げた点の中でも脚本と俳優陣の演技には驚かされた。
物語前半から中盤の流れはゆっくりで古い映画なのでツッコミ所も多少あったが、後半20分はとてつもなく面白く、深く考えさせられる素晴らしい脚本となっていた。
主人公の劣等感から出る弱さを素晴らしい演技で表現したイーサン・ホークには脱帽した。やはり彼にしか出せない弱さがあると思う。
今尚廃れない魅力に魅せられ、挑戦する大切さを知れるとても美しく、オシャレな映画なので未鑑賞の方にはぜひ観てほしい。
観終わった後にはいつも泳ぎたくなる。(伝われ)
静かなレトロフューチャー映画
派手なアクションシーンも無く、無駄に騒ぎ立てる様な登場人物もいない、世界観や人間ドラマを観るタイプのSF映画です。
『トータルリコール』や『プレステージ』やほんのり『攻殻機動隊』の世界を感じさせる作品です。
「生まれた瞬間に優劣が決められてしまう世界なんて窮屈だなー」が第一印象で、その中で主人公は劣等者認定され、叶えたい夢に挑戦する事も許されない。不公平で理不尽で、『1984年』の様な独裁的な世界観に怖さを感じました。
内容は序盤からとにかく静かで眠くなります。
サスペンス的な要素が加わり少し面白くなってきますが、クライマックスまで、超興奮の展開にはなりません。
イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウらに興味がある方は是非観て欲しいです。
U-NEXTからどうぞ🖐️
人間の価値とは何かを問う映画
何を思い、どう生きるか。
過去に2、3回は観たことある気がしたが内容をほとんど覚えておらず、再度鑑賞。観始めると「やっぱり観たよな。」と思いながらも最後まで楽しめた。
生まれた直後の検査で寿命や暴力性、今後罹りうる病気など人生が予測され職業の適正が全て解る近未来。これだけでベタベタなSF映画。
だが、タイムリミットギリギリの攻防、今まで出来なかったことをする勇気、弟との再会、そして再戦。胸焼けしない程度の王道展開の応酬は、ご都合主義な場面も目につくが"王道"の波にのまれてみるのも悪くない。熱く、儚い人生を描いた傑作。
才能のある男が、生まれつき恵まれなかった男の背中に夢を見る。SFというジャンルはあくまで舞台であり、物語自体は人と人との関わり、そして夢があふれたドラマだった。
最後の検査もありきたりといえばそれまでだが、グッとくるものになっているのは演出と展開の妙か。
ラストシーンも同様に、夢を文字通り後押しするため。「もうふたりはいらないだろ?」ということか。
2時間足らずでキッチリまとめている構成も見事。
ちなみに終盤、ダンス中に警察に乗り込まれ逃走するシーンで、制止する男を主人公がどうしようもなくなり殴りつけたところは唐突すぎて笑ってしまった。その後の怒涛の展開でそれも忘れてしまったが。
考えさせられる映画だった。 適合者と不適合者に分類され、不適合者に...
良かった
25年前の制作とは思えないほど設定がリアルで古びていないSF映画。...
25年前の制作とは思えないほど設定がリアルで古びていないSF映画。最後までバッドエンドなのかハッピーエンドなのかわからずハラハラする。受精時に能力を判別できるまで遺伝子工学が進化し、優秀な遺伝子を持つ人間が支配する近未来が舞台。自然出生の兄は劣り、選択出生の弟は優れる。家出して下半身不随の適正者になりすまし宇宙飛行士を志願する兄。尿検査、血液検査、DNA検査の連続攻撃をかいくぐれるのか。。。アクションシーンがほとんど無いのに一気見してしまうのは、クラシック調の映像美とユマ・サーマンの魅力(←個人的好み)とポイントを抑えた伏線回収。もったい付けた演出もあるけど、全体的に完成度が高く、ヒューマン要素もたっぷりで、観て損はしないと言える隠れた名作。
単なるフィクションと笑い飛ばすには難しい現実が到来している
遺伝子が人間の優劣をつける近未来を舞台に、生まれながら劣性遺伝子をもった男が選ばれし宇宙飛行士となるべく、優性遺伝子をもちながら事故で半身不随となった男を買う。
人間は未来を知りたい。どうにか知りたい。でも、どうあがいても完全に知ることはできない。だからせめて、人間の生活を遺伝子の傾向実証実験と捉え、可能性を測ることにした、という社会が描かれている。
イーサン・ホーク、ジュード・ロウがいい。特に大きな挫折を味わった優性遺伝子のジュード・ロウの、存在意義の哀しさと、求められているという喜びがないまぜになっている表現が光る。
本作が公開された97年から16年が経ち、単なるフィクションと笑い飛ばすには難しい現実が到来している。ある科学者が「科学の進展とは、ひとつ上の階層から、分からないことが分かった、というのに過ぎない」とコメントしていたのを思い出す。
挑戦する前から諦めなければならない未来なんてない。もがいたって、苦しんだって、嘘をついたって、へつらったって、未来へ挑む権利は万人にある。人生は統計ではなく、血の通った人間の息遣いなのだから。
深く切ない物語の秀作
う~ん。 テーマはいいんだけど、ばれないはずがないと思ってしまって...
Gattaca
不可能を超える
遺伝子で全てが管理される世界。
夢を抱いても適性がなければ叶わない。
妙にリアリティのある近未来の世界を描いた本作。
全体的にSF作品であるのにも関わらず、シックで哀愁漂った作風にとても落ち着いた。
本作はその独特な雰囲気に負けない俳優陣によってより憂いや胸に秘めた情熱が表現されていた。
特にイーサンホークとジュードロウの関係性は繊細で美しかった。
完璧な遺伝子を持っているが挫折し、下半身付随になったジェローム、彼の遺伝子を用いて自身の夢に挑み続けるビンセントの一見破綻しそうな関係が2人にしかわかり得ない信頼で成り立っていることに感動した。
終盤でのジェロームの行動はビンセントだけでなく2人の夢を叶えることができた喜び、自分に対しての劣等感や挫折を受け入れ、許せたことから生まれた行動で彼の生き様は痺れた。
自分の可能性を信じ続け、ひたすらに正の努力をすることが自分を納得させられる唯一の手段であるということをダイレクトに訴えかける作品だった。
全138件中、21~40件目を表示











