風と共に去りぬのレビュー・感想・評価
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生き抜くとは卑しくなること。強くて不憫な女の物語。
南北戦争時代のジョージア州を舞台に繰り広げられる強くて狡猾で不器用な女性の物語。
主人公の逞しさには感服するが、どうしても卑しい女性だなと感じてしまうのが正直な感想。
こんなことを言ったら時代錯誤だと非難されてしまうが。
上流階級の淑女とは名ばかりで、使用人の忠告や周りからの評判などお構いなし。
意中の男性への当て付けから気のない男性と勢いで結婚したり、戦後故郷の農園を守るために妹の婚約者を寝取って金脈を得たり。
この様は個人的に見苦しさを感じたが、
反面、生き抜いていくことは綺麗事ではないといくばくか共感したものだ。
ただ、歳を重ねても、想ってくれている人に諭されても大切なことには気づけず、意地を張り続け、素直さにかける様は見ていて虚しく、そして寂しさを感じてしまう。
最終的に大切な人たちが周りにいなくなり、孤独に打ちのめされてしまう主人公だが、それでも生前の父の言葉を思い出し、「明日考えよう」と自分の原点である故郷の農園に帰り、また再起を図ろうとするヒロインの不屈の精神は見習うべきと感じた。
私には不朽の珍作
Amazon primeにて、50歳手前にしてようやく初観賞。
映画ベストテンでは必ず上位、皆の批評もほぼ満点、当時のアメリカで特大ヒット、アカデミー賞も総なめと悪いところの見つからない本作。
アメリカの大手動画配信サービスでは、黒人の描き方などが問題になりリストから削除されるなど、現代では臭いものには蓋をし、問題の本質を見えないようにするだけなのは残念だ。
話がそれたが、これはさぞかし凄い映画かと思いきや・・・
映像、セット、衣装、演技、スピーディーな展開や編集など、製作されたのが1939年と思えば確かに驚異的で革新的作品だと思う。
今見ても古臭さや退屈さも感じられずに長時間を一気に見れるのは 名作が名作たる所以だろう。
男尊女卑の時代にハッキリと自己主張するスカーレットに当時の女性が熱狂したのかどうかわからないけれど、
とにかくスカーレットが性格悪すぎで、なんでこんな女性に男が群がるのかさっぱり分からず、共感どころか気分が悪くなる。
やれ情熱的だ、あの時代に生きるにはあれくらいしないと、ただの優しい主人公なら面白くないだの、そんな意見もたくさん聞きますし、最終的にスカーレットは独りぼっちになって報いを受けますが、「独りになって当たり前、で独りになって終わり???」としか思えません。
ひとつの大きな時代を力強い生きぬいた人びとの壮大な物語としても、こんなに独りよがりな人びと(勿論良い人もいますが)のトンデモな話を見せられても、わたしはなんじゃこりゃとして、話のネタくらいにしかなりそうにありません。
見終わった後の開放感。
なぜか急に見たくなって3度目の鑑賞。
スカーレットの我儘さ、気の強さ、自己中心的な考え方、
この地獄のような境遇で生き抜くためにはちょうどいい。
すべてを犠牲にしても自分しか見えない。
悪いことは全部人のせいに置き換えるプライド。
女の涙も使い放題。
これが彼女の気丈さ、彼女の生きる性なんだろうね。
ここまでくると気持ち良いくらい共感できる。
たったひとりで土地を守り、たったひとりで老いていく。
孤独の代償は大きな自由。
この性格ならやり抜いてくれるでしょう。
暗い内容でありながら、見終わった後のこの開放感はなんだろう。
究極のハリウッド映画
誰もが聴いたことのあるテーマ曲、序盤のスカーレットと父親の影が屋敷を見つめるカットから物語への予感が高まる。
戦争、飢餓、貧困をくぐり抜け、愛すらも失ったスカーレットがたどり着いたものは故郷だった。
(前半に美しいシーンが集中しているのは、監督した3人のうちキューカーによるものとのこと。)
96点
日本語字幕の担当者はセンス最悪ですね。何ですか、使用人の黒人が「~...
日本語字幕の担当者はセンス最悪ですね。何ですか、使用人の黒人が「~ですだ」「~ですだ」・・・江戸時代か! 内容は映画史上最高の出来だと思います。日本がモノクロやっとの戦争時にこれだけの美しいカラー映画をつくるとは。日本はアメリカの国力を見誤まりましたね。日本語字幕がまずいのと上映時間が4時間は長すぎるのでマイナス1としました。
強すぎる女、スカーレット・オハラ
南北戦争で何もかもを失いながら、たくましく生き抜いたスカーレット・オハラを描く大長編。
見てる途中で南北戦争をちょっと調べて、なんとかついていけました(^_^;)
それにしても長い…
約4時間だけど、スカーレットの波乱万丈の生涯は、最後まで飽きることなく見れました(^_^;)
4時間も見たのに、ラストは微妙だったけど…
だだ、スカーレットの負けず嫌いというか、天邪鬼というか、あまりにひねくれた性格の女には、関わりたくないなぁ~(^_^;)
で結局スカーレットは、アシュレーの事がホントに好きだったのか?ただ、自分に振り向いてくれない男を振り向かせたかっただけなのか?
やっと映画館で観れた
何度かリバイバル上映してたがタイミングが合わず、やっと時間が合って映画館で観れた。
主人公のはちゃめちゃな生き方に羨ましくも有るが、共感は出来ない。
南北戦争当時の大変な時代だから仕方ない面は有るが、それでもなぁ。
という面は抜きにして、壮大な撮影で製作した作品となっていてそこは素晴らしい。
名作なのかもしれないけど…
喜怒哀楽がめちゃくちゃ激しく、自分勝手な主人公。
南北戦争敗北による没落から這い上がる為になんでもするという覚悟故の言動だからしょうがない部分もあったけど、どうもあのとんでも主人公に乗れない自分がいて、合わないなと感じてしまった。
それと黒人家政婦の字幕語尾、あれ酷いなと思った。
情熱の女(ひと)、スカーレット
第12回アカデミー賞作品賞受賞作。
Blu-rayで2回目の鑑賞(吹替)。
原作は未読です。
南北戦争前後の混乱期、数多の試練を乗り越えて力強く逞しく生き抜き、激しい情熱的な恋に身を焦がし続けた女性、スカーレット・オハラの生き様を描いた、問答無用の超大作。
本作を越える映画は、今後絶対に登場しないんだろうなと思いました。公開から80年以上も経過しているのに、全然古臭くない。だって、なにもかもが完璧過ぎるから。
キャスティング、美術、演出、映像美、スケール感―全てが比類無き完成度を誇っていて、決して他の追随を許さない。こんな映画をつくる国と戦争して、勝てるはずがない。
ヴィヴィアン・リーとクラーク・ゲーブル―主役がこのふたりだからこそ成立する作品だな、と…。リメイク版がつくられないのは両者に匹敵する俳優がいないからでしょう。
情熱的なキスシーンも忘れられません。一瞬でスカーレットを虜にしたキスって、どんだけすごいのか?―「こんなキスをしてくれた男が今までいたか?」。こんなこと言ってみたい。
当時黎明期だったテクニカラー・フィルムの色彩は現在と比べると鮮明ではないにしても、いい味を出していると思いました。実験的描写も多く、特に影絵のような表現が美しい。
スカーレットが決意を叫ぶ場面では、その影絵的な画づくりが彼女の心情とマッチしていたし、スペクタクル・シーンでは黒と炎の赤のコントラストが誠に鮮やかでした。
正直、スカーレットって綺麗だけど、お近づきにはなりたくない女だなと思いましたが、どんな困難が降り掛かって来ようとも果敢に乗り越えようとする強さを持っていました。
それがどんなに周囲の反発を生む方法であったとしても、一切狼狽えることなく己の信念を貫徹する姿には、女性の真の強さがあり、今でも充分訴えるものがあるように思いました。
[余談1]
クラーク・ゲーブルは総入れ歯だったそうな。当時の技術では上質な入れ歯をつくれなかったらしく、どれだけ手入れをしても菌が繁殖し、毎日口臭が酷かったと云う。
キスシーンの撮影時、ヴィヴィアン・リーは彼に徹底した口内ケアを条件として提示したそうで、このエピソードを知った後で観るとどうしてもそのことが頭を過ぎりました。
[余談2]
レビュー1000本目。このアプリに登録してから2年と少し。ようやくここまで辿り着けました。節目に相応しい作品は何かと考え、映画史上に燦然と輝く本作を選びました。
※修正(2023/08/24)
ヴィヴィアン・リーの女優魂の真紅のヒロイン・スカーレット・オハラ
太平洋戦争突入のため戦後の1952年に漸く本邦初公開された20世紀ハリウッド映画の金字塔を、同年制作(1939)の「駅馬車」と同様に戦前の日本人が観ていたらどうだっただろう。淀川長治氏は、アメリカ映画輸入禁止の世相状況で東宝の重役数名と隠密に数巻ではあるが試写して、色彩映画のスケールの大きさに度肝を抜かれ、アメリカとの戦いには勝てないだろうと思った、と述懐している。更にディズニー映画「ファンタジア」全編を観てその意を強くしたということです。現在より遥かに日米の映画制作力の差は歴然とありました。
この映画の魅力は、その不穏な時代に約70年前の南北戦争を背景にした男と女のメロドラマを豪華絢爛に描き、スカーレット・オハラという男に怯まず時に誘惑し利用するヒロイン像を生命力豊かに創造したことだ。恋人ローレンス・オリビエと許されぬ恋愛にあったヴィヴィアン・リーの女優魂が、スカーレットそのものの存在感でスクリーンに映し出されている。翌年の「哀愁」の悲劇のヒロインとは真逆の強い女性像は、当時でも完全に悪女の部類に入る。しかし、美貌の絶頂期にあるヴィヴィアン・リーの魅力で、混乱の時代の女性の生き方として説得力があることが、この映画の素晴らしい要素のほとんどを占めている。原作者マーガレット・ミッチェルが理想とする男優クラーク・ゲーブルがレット・バトラーを演じ、オリヴィア・デ・ハヴィランドのメラニー、レスリー・ハワードのアシュリー、そしてトーマス・ミッチェルの父役とハティ・マクダニエルのメイド役のキャスティングが見事な調和で、主人公スカーレットのヴィヴィアン・リーを更に際立たせる。
初見の10代の若い時は、只々スカーレットに圧倒され、アシュリーの不甲斐なさが気になっていたが、年を経るとスカーレットにもレットにも人間の弱さがあり、それを隠すために強がっているのではと見えて来て、するとこの映画で最も心の強い人はメラニーではないのかと思えてくる。男と女の典型的なメロドラマでも、自分の人生経験の変化で見方が変わるのがまた名作の面白さである。
怖いもの知らずで都合の良いように 行動するスカーレットには ちょっ...
怖いもの知らずで都合の良いように
行動するスカーレットには
ちょっとやりすぎなようにも感じたけど
生きるための努力にもみえた。
でもそのせいもあって
最後まで愛してくれる人がいなかったのが残念。
1番強かったのはどんな時も
スカーレットへの感謝を忘れず
芯をもってたメラニー。
ジョンは結局振り回し振り回されて
私だったらこんな男は嫌かな。。
スカーレットなりに頑張ってたから
次こそは幸せな暮らしをしていてほしい!
【虚栄心の強い面倒臭い男女の十数年に亙る恋物語を、アメリカ南北戦争を背景に描いた作品。ヴィヴィアン・リー演じるスカーレット・オハラの、ジェットコースター人生を描いた作品でもある。】
ー 序盤は、アメリカジョージア州タラ(南軍支持の土地柄)の大地主の娘スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)の我儘、もしくは傍若無人な言動に違和感を覚え、余り物語に入り込めず。
(あの態度では、アシュレーはメラニーを選ぶよな・・とか、レット・バトラー(クラーク・ゲーブル)も言動が軽薄だなあと思いながら鑑賞)ー
・が、中盤、スカーレットが南軍の敗北により零落していく中、決意を新たに立ち上がっていく姿が描かれる辺りから徐々に物語は面白くなる。
- ここで、インター・ミッション ー
・再開後も、スカーレットは相変わらず強気の性格で、
”え、タラの土地を守るためにそんなことするの?”
とか、
”結婚相手のチャールズ君は挙句の果て、非業の死を遂げるし(これスカーレットのせいじゃない・・)”
とか、
”レット・バトラーも感情の起伏が激しく、大丈夫?”
とか、
”愛娘が亡くなって で離婚?”
”体は弱いが頼りだったメラニーも亡くなってしまい(メラニーは理性の人だったのになあ)、メラニーの夫アシュレーの下にスカーレットが戻ると勝手に思ったレット・バトラーは”故郷で暮らす”と言って、タラを去って行ったり・・・。”
とか、突っ込み所満載ながら、物語は凄いスピードで進む。
・が、何だかんだ考えながらも、私の体感鑑賞時間2時間45分(細かい)で観終わったのだから、作品自体に力があるのは間違いない作品である。
<私は、色々脳内で突っ込みながら楽しく観賞したが、(ストーリーの一部の粗さも含めて)一度、キチンとプロと言われる方々のレビューを読んでみたい作品でもある。>
<2020年3月29日
コロナ禍がやや落ち着いた頃、「安城コロナワールド」という劇場名故に、大変な状況になっていた劇場で、お客さんたった4-5名で鑑賞した作品。
だが、余りの面白さ故に4時間に及ぶ長尺は全く気にならず、大変な状況を束の間、忘れさせてくれた作品でもある。>
正直ちょっとどうも
スカーレットの一貫性のなさが顕著過ぎて、
スカーレットが病的なまでに執着するアシュレーに魅力が無さすぎて、
「この女の相手ができるのは俺だけだ」と言い切ったレットも結局逃げちゃうし、
↑この違和感を払拭してくれる唯一の要素は、女神メラニー。
しかし彼女をもってしても、ああ良い映画観た、という気持ちには到底遠いところ。
戦争の残酷さも、描かれてはいてもそこまで重く感じられなかったのは、もしかしたら最近の美しく迫力のある映像に慣れてしまったからかもしれないのだけど。
うーん、、
4つのピースが完成
リバイバル上映で初めて見たときは、ちょうど小説を読み終えたところだったので、
大きなスクリーンにあの曲と共にタイトルが出てきたときは
嬉しくて涙が出てきたことを思い出します。
そして今回、偶然にも新約を読んでいる最中に
午前10時の映画祭で観られるというので嬉しかったです。
スカーレットとバトラーの印象はあまり変わりませんが、
観るたびに株が上がるのはメラニーですね。
そしてアシュレイですが•••昔からずーっと感情移入できませでした。
それが今回、新約を読みもう一度観て、やっと
彼の世界観と絶望感に納得しました。
50年がかりというのはお恥ずかしいかぎりで•••。
やっと全員の世界ができあがりました。 ホント、遅!
オールドサウス
南北戦争の時代を生き抜いた淑女を通して『アメリカ』を描いている映画だと感じた。南の人は、南北戦争前の時代を凄く愛していて、そういう気風がアメリカという国の祖国愛に繋がっているのではと思った。それは、親から子へ代々受け継がれていっているのだなと思った。
主演のビビアンリーも美しい女優で役にぴったりだった。
ただ、昔の映画らしく、とにかく長くて、その意味で寝られる映画だと思った。
最後があれでなければ星4
南北戦争を通じて「強い女性」というスカーレットの魅力が引き出され、恋敵であるメラニーを必死に守ろうとする姿にはとても感動した。
対照的な性格のスカーレットとメラニーの強い絆も上手く描かれていた。
他にも良い場面がたくさんあり、そのおかげでスカーレットのアシュリーへの浮気に対するイライラ感も打ち消されていた。
ストーリーはこれまでの映画の中でも上位に入るかもと思いながら見ていたが、メラニーが死んだ後からラストまでのシーンでずっこけた。
メラニーが死んで、アシュリーをまたまた口説いて、振られて、ここにして初めて自分の愛する人に気づき、次はレットにずっと一緒にいたいと懇願する。
どんだけ自分勝手なんだと呆れた。
自業自得でしかない。スカーレットのことを頭のおかしい女としか思えなかった。
しかも、そこで立ち直れないまま終わればいいものを、「私の愛するものはタラだけ」って直ぐに立ち直り、「明日には明日の新しい風が吹くわ」とか言って、まるで「感動的なラストシーン」でしょと言わんばかりの終わり方。いや、じゃあレットのことは愛してなかったのかよと、スカーレットの考えの一貫性のなさにまたまた呆れ、ただの頭のおかしい女だったということをここで再確認しただけだった。
本当に最後の最後で台無し。それまでが良かっただけに勿体ないと思ってしまった。
高評価の人が多くてびっくりした。自分にはこの映画はまだ早かったということだろうか。
あのラストシーンが伝えたかったことが理解できていないのかもしれない。
原作も前半しか読んでない・・・(汗)
ハリウッド映画を語る上では避けて通れない作品。前半は好きだ。何度観ても感動する。しかし、後半はいつもだるくなって最後まで通して観ることが少なかった。思い切って後半の視点をメラニーや黒人給仕のマミーへと移してしまうくらいの大胆な手法が欲しい。撮影も当時としてはかなり凝っていて、特に二つの落馬シーンや“階段落ち”での驚愕のシーンは忘れられないくらいだ。そして個々のエピソードを大切にするあまりに、シークエンスがよくない。泣かせる部分にもっと時間を割いて、余計な部分を切り取ってもらいたいと感じた。
それにしても1939年の作品ということを考えたら、すごい映画だ。その上、監督の交代劇や脚本家をまとめあげるという作業でも苦労があったようだ。
Great movie in history!
Must see movie.
Reflect a moment in our heart. Old movie, but new to present generation as well.
午前10時の映画祭
人生で大切なことは映画で学んだ。
スカーレットのように
行き詰まったら
「タラに帰って、明日、考えよう」
直ぐに寝てしまうか不安でしたが、
(過去にDVD観て直ぐ寝た経験が…)
集中力切れず最後まで観れました。
まさしく名作ですね。
映画館で観れて良かった!
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