カサブランカのレビュー・感想・評価
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脚本は最高に良い
黒澤明は
面白い脚本からくだらない映画ができることはあっても、くだらない脚本から面白い映画ができることはない
と言ったそうだが、これはまさに前者である
この映画は脚本がすごく良いと思う。この架空の街の架空の設定における人々の心の辛さや幸せを見事に描いている。
しかしとても残念なことに配役が大失敗だと思うのだ。ハンフリーボガードはちょっと活動家という感じが出ないしイングリッドバーグマンはこの役をやるには美しすぎる。それにキャラがあまり出てなくてただ美しいだけの女性になってしまっている。さらにライバル役の国民の希望的な活動家なのだが、完全にプレイボーイタイプを持ってきてしまった。脚本からするとこの役は見た目の冴えない男がやるべきなのだ。それを監督が何を勘違いしたか恋愛ドラマとして作り上げようとしたのでこのような配役になってしまった。そもそも脚本と監督が合わなかったのだろう。ハンフリーボガードのファンには申し訳ないがこれは失敗作だと思う。しかし脚本が良いので脚本だけをおってみれば逆に名作に感じる。そんな映画だと思った。
君の瞳に乾杯
第二次世界大戦中、アメリカへの中継地点であるフランス領モロッコのカサブランカを舞台にしたラブストーリー。
これぞ不朽の名作!
どのシーンをとっても美しくて無駄がなかったです。
当時の雰囲気や雨に濡れた質感などが、モノクロなのに凄く伝わってきました。
そして何よりキャラクターたちが個性的で、魅力的。
三角関係も見所ですが、リックと警察署長の友情が熱いです。
特に最後のシーンは最高でした。
第二次世界大戦中に製作されたようで、対ナチスドイツといった感じの作りになっており、ドイツが悪として描かれていたのも印象的です。
戦争という困難の中愛し合ってしまった2人がなんとも哀しい。
それにしても、主演のハンフリー・ボガートはいくらなんでもカッコ良すぎます。
なんとも男らしくて、名台詞の『君に瞳に乾杯』が似合う人なんて彼ぐらいなのでは。
場面によって色々舞台は色々と変わるのですが、まるでずっと彼のバーで話が進んでいるような感覚に囚われました。
広いようで狭い。
カサブランカというひとつの街で様々な事件が起きる。
とても良い映画でした。
ピアニストの黒人男性のピアノと歌声が美しいです。
ラ・マルセイエーズもアズ・タイム・ゴーズ・バイと共にこの映画を代表しているようで清々しい。
この映画を観るのは何回目だろうか?
僕にとっていい映画とは・・・何度も観たくなる。それが結論。
愛する女のために命をかける男を描いた映画は腐るほどある。
しかし、愛する女には愛する男がいる。しかし、愛する女はまだ自分のことを愛してくれていることが判ってしまった。そんな男の話なのだ。
この男はどうする?
ラストシーンでのボガードのセリフはあまりにも長すぎる。
しかし、彼の演じる役柄はどれをとっても長いセリフが多いから仕方がない。
下手な相手の質問には答えず、相手を突き放すように別れを告げる。
しかもこのセリフの回し方がボガードの真骨頂なのだ。
「マルタの鷹」「三つ数えろ」などなどの作品でもこのセリフ回しは登場する。
でも、このカサブランカほどの迫力と説得力はない。
ここに至らせるまでの脚本づくりはまだお目にかかったことがない。
【大学時代に、人としての誇りと義侠心を重んじる事の大切さを名画座で学んだ作品。ヴィクトル・ラズロが”ラ・マルセイエーズ”を演奏させ、客の多くが大声で合唱する場面には涙する作品である。】
- 学生時代、名画座で学友たちと鑑賞してから、早や幾星霜。 -
ー 昨今、蔓延するウイルス名(コロナ)が名前の一部に入っている”甚だ迷惑しているだろう”映画館にて、”ワーナー・ブラザース クラシック上映”としてかけてくれることになり、昨日に引き続き足を運んだ。ー
<内容は誰もが知っていると思われるので、割愛。>
・が、非常に思い入れがある作品なので、お気に入りの台詞、場面を幾つか列挙する。(最初二つはおバカな話である。すいません。)
・リックがカサブランカで経営する”カフェ・アメリカン”で男に近寄る妖艶な美女イボンヌにリックが言う台詞
イボンヌから昨日の事を聞かれて、
”そんな昔の事は覚えていない・・。”
で、明日の事を聞かれて
”そんなに先の事は分からない・・。”
この台詞が、おバカな男子学生どもは非常に気に入り、
”昨日の講義のノート貸してくれよ・・。”
”そんな昔の事は覚えていない・・。”
”明日の地下鉄掘りのバイト、行くのか?(地下鉄掘ってたんです・・。)
”そんなに先の事は分からない・・。”
などと言い合い、お互いに笑っていた・・。おバカである。
・リックがイルザに度々言う
”君の瞳に乾杯”
この台詞も、おバカな男子学生どもは非常に気に入り、
学食でカレーを食べる時などにわざわざ、水の入ったコップを掲げ、
”君の瞳に乾杯”と言ってから食べ始める変な風習が蔓延したものだ・・。
- ここから沁みた場面を幾つか ー
・リックの経営する”カフェ・アメリカン”で独逸兵が周りを気にせず、大声で歌を歌っている時に、ヴィクトル・ラズロが楽団の前に行き、自ら指揮を執り”ラ・マルセイエーズ”を演奏させ、客の多くが(あのイボンヌも涙を流しながら歌っている・・。)大声で合唱する場面。(黙ってしまう独逸兵達・・。)沸き上がる喝采。(観ている側も喝采の拍手)
・この場面は皆が書いているが、矢張り書く。
随所で流れる”As Time Goes By"の演奏シーンと曲調、テンポの使い分け方。
最初は、ラズロとイルザが”カフェ・アメリカン”に来た時に、イルザがピアニストのサム(イルザの姿に驚く、かつこの曲はリックから演奏を禁じられていた。)にリクエストして、流れた時のリックとイルザの再開の場面。正統的ピアノで演奏される。
又、リックが独酌しながらイルザを詰るシーンで流れる曲調は哀切。
・通行証を巡るリックの大芝居と、驚くイルザに言う台詞の素晴らしさ。リックのイルザへの想いと、彼の誇りと義侠心に満ち満ちた言葉。そして口にされる”君の瞳に乾杯”。
ー この場面を観て台詞を聴いて、”沁みない、涙しない”という人とは、友人にはなりたくない・・。ー
・そして、フランス警察ルノー署長(ルイ)のした粋な事。リックと交わす会話。
<数十年前に複数回観た映画だが、客電が落ちてからはあっという間に私の時間は学生時代に戻り、この傑作を大スクリーンで堪能した。
そして客電が灯った時、矢張り映画とは良いものである、と感じながら劇場を後にした。>
<2020年3月29日 安城コロナワールドにて鑑賞>
男のための映画
君の瞳に完敗
以外な事
名作と言われ続ける所以が解る。全員が自己犠牲の精神で行動した結果が...
一度は言ってみたい、「君の瞳に乾杯」。
第16回アカデミー賞作品賞受賞作。
Blu-rayで2回目の鑑賞(吹替)。
「君の瞳に乾杯」。あまりにも有名なセリフと共に語り継がれる名作。翻訳史上最高の名文・名訳ではないでしょうか。一度は言ってみたいものです。言う機会があればの話ですが。そもそも私が言ったら相手はドン引きでしょう(笑)。
画面から溢れる濃厚なダンディズムが堪りません。あくまでも自然体な演技で表現しているハンフリー・ボガートが渋い、渋過ぎる。まさに男が惚れる男と言いましょうか。
全ての紳士諸君が見習わなければならないであろう要素が詰め込まれているように感じました。特にスーツの着こなしが優れているらしく、是非ともお手本にしなくちゃな、と…
アメリカへ渡るためには必ず通らなければならない街、カサブランカ。まさに運命の分かれ道。分岐点の街を舞台に据えたからこそのスリルとサスペンスが、本作を単なるメロドラマに留めていない要素ではないかなと思いました。
愛する女のために追手の追撃をかわしながら、ニヒルな魅力を存分に振り撒いていたボガートと、可憐な美しさの中に芯の強さを感じさせてくれたイングリッド・バーグマンがとても煌びやかでした。これぞ映画史に残る名カップル。
※修正(2024/06/15)
名作!名曲、名セリフ目白押し。 しかし、なんといっても本作の見どこ...
君の瞳に乾杯!(Here's looking at you, kid.)
【カサブランカ:おすすめポイント】
1.アメリカ映画100年シリーズ アメリカ映画の名セリフ100(※)より6つも選ばれている!
2.イルザ・ラント役のイングリッド・バーグマンが美しすぎて、超かわいい!!
3.最初から最後まで映像が素敵!
4.最後の場面(シーン)はヤバすぎる!!!
【カサブランカ:名言名セリフ】
1.リック・ブレイン役のハンフリー・ボガートの名言名セリフ
→「君の瞳に乾杯(Here's looking at you, kid.)」※第5位
→「ルイ、これが美しい友情の始まりだな(Louis, I think this is the beginning of a beautiful friendship.)」※第20位
→「君と幸せだったパリの思い出があるさ(We'll always have Paris.)」※第43位
→「世界に星の数ほど店はあるのに彼女はおれの店に(Of all the gin joints in all the towns in all the world, she walks into mine.)」※第67位
→「そんな昔のことは覚えていない(That's so long ago. I don't remember.)」
→「そんな先のことは分からない(I never make plants that for ahead. )」
2.イルザ・ラント役イングリッド・バーグマンの名言名セリフ
→「あれを弾いて、サム。時の過ぎ行くままにを(Play it, Sam. Play 'As Time Goes By.)」※第28位
3.ルノー署長役のクロード・レインズの名言名セリフ
→「いつもの要注意連中を一斉検挙だ(Round up the usual suspects.)」※第32位
これが名作か。納得。
戦時中、カサブランカ(地名)ではドイツの侵略から逃げてきたヨーロッ...
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