「We rob a bank. 駆け抜けた人生。」俺たちに明日はない アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
We rob a bank. 駆け抜けた人生。
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「何があっても 何があっても
後悔しない
行けるとこまで 行けるとこまで
ずっとボニー&クラウドみたいに」
宇多田ヒカルのアルバム「first love」にボニー&クラウドを歌った「B&C」という曲があります。自分がボニーとクラウドを知ったきっかけです。亡くなった時の年齢ボニー23歳、クラウド25歳。もちろん決して誉められた人達ではないですが、破滅に向かっていく人生に何処かしら憧れを抱くのは若者の特権でしょう。
そんなボニーとクラウドを描いた本作。ラストシーンのインパクトが有名な作品ですが、そこに至るまでこんなに牧歌的だとは思いもよりませんでした。実際犯行してるシーンは意外と少な目なんですよね。どちらかと言えばロード・ムービーっぽい作りです。犯罪者なんですけど、逃避行してても何だか楽しそう。わがままなボニーと何だかんだでで優しいクラウド。理想的なカップルに見えてしまいます。バカップル過ぎるので知り合いにいたら嫌だけど。
しかし、当時の銀行は本当にあんなにセキュリティ甘かったのでしょうか?現代の視点で見ると銀行強盗されても仕方ないぐらいの甘さですよね。
アメリカでは西武時代のジェシー・ジェームズしかり、ビリー・ザ・キッドしかり、無法者を英雄視する傾向があります。本作でもクラウドが「現代のジェシー・ジェームズだ」って言ってましたし。犯罪者に全く共感はできませんが、それでもその駆け抜けた感じのある生き方はちょっとカッコいいかなっと思ってしまいます。映画の持つマジックですね。
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