ウエスト・サイド物語のレビュー・感想・評価
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暗黙の了解
スラム街でやんちゃな若者がジェット団とシャーク団に分かれ、縄張り争いの喧嘩をする。そしてジェット団の兄貴分トニーとシャーク団のリーダー・ベルナルドの妹マリアが禁断の恋をしてしまう。激化する抗争、二人の愛の行方は…。
喧嘩のゲーム性を守るために、リーダー同士がルールを取り決めたりするのがかっこいい。そして喧嘩の本当の敵は警察であることも暗黙の了解である。だから警察に誰に怪我を負わされたか問い詰められても一切敵の名は明かさないのである。
スラム街のジェントリフィケーションは、スピルバーグ監督作品の方が如実に示されているが、それに対抗するためには団といった仲間意識で形成されるコミュニティが有効である。
ただコミュニティは警察で表象される国家の暴力で容易く根絶されるし、二人の愛の結末からも永くは続かない。
ミュージカルの革命‼️
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」を、ニューヨークのスラム街に舞台を移して映画化したミュージカル大作‼️上空から写されたニューヨークの街並み、カメラがぐんぐん下りていき、そして聞こえてくるのは彼らが鳴らす鋭い指の音‼️素晴らしく斬新なオープニングですね‼️レナード・バーンスタイン作曲による「マリア」「トゥナイト」といった名曲たち‼️きびきびとしたスタイリッシュなダンスの振り付け‼️ジョージ・チャキリス、リタ・モレノをはじめとする出演者たちの魅力‼️ミュージカルに革命を起こしたと言われる作品です‼️が、しかし‼️フレッド・アステアやジーン・ケリーを愛する私にとって、あまりお洒落な感じはしないし、ドキドキもあまりしない‼️初見から35年くらい経ちますけど、映画史的に見た場合、私が思うに「ウエスト・サイド物語」からミュージカルっていうのは楽しくなくなりましたよね‼️良くはなったかもしれませんが・・・‼️やっぱりミュージカルはMGMだな‼️
出逢ってしまった、出会ってしまった
現代版ロミオとジュリエットとはよく聞きましたが本当にそれ…。
悲しくてやりきれないラスト。
重く暗いさざなみのような音の中、初めて「協力」という選択をした、歪みあっていたグループ2つ(そして国同士)。
戦争の果てに、ようやく芽生えた共存。でも、
遅すぎましたね…。
また、そこにいくまでの、トニーとマリアの幸せそうな姿がね。より余計に胸に来ますよね。
どうでもいいことですが、2人の名前って素敵ですよね。
調べたらトニーはアンソニーの短縮系で、意味は『賞賛に値する』なんですね。あの環境下で、腐らず真っ直ぐで純粋なままでいた彼にピッタリではないか、なんて思いました。
マリアは言わずもがな。ナタリー・ウッド演じるマリアは、可愛くて純粋で、ちょっと自惚れはあったけど愛することと愛される喜びで嬉しくて思わず体が動き出してしまうような、愛嬌が勝る素敵な乙女で…。
だめです、泣いてしまう…。
アニタも可哀想だし、亡くなった3人も…。
でも、音楽と歌とダンスが本当に素敵。
移民問題、異民族間での摩擦から衝突、男性のようにふるまう女の子など、多様性?も描かれていてあの当時で。かなり先駆的なんじゃないの?と感じました。
いつも観ることは出来ないけど、どうしてもひょんな時視聴したくなる名作品の1つ。
(スピルバーグさんの作品もいいけれど、オリジナルも出来たら一度は観てほしいです。)
本物の愛と深い憎しみ
かなり久しぶりの鑑賞だったが、やはり歌やダンスの技術はスピルバーグ監督のリメイクの方が洗練されている。
が、時代の空気感に合っているのは完全にこちらのオリジナルの方だ。
そして圧倒的にマリア役のナタリー・ウッド、ベルナルド役のジョージ・チャキリスを筆頭に、演じる俳優の個性もこちらの方が際立っている。
とはいえ、スピルバーグ版の素晴らしさも改めて感じられたので、個人的にはどちらも甲乙つけがたい。
冒頭のスラム街の俯瞰したショットからのジェッツとシャークスの抗争シーンは、ダンスとの見事な融合もありとても印象に残る。
本当にバーンスタインが生み出すこの作品のナンバーはどれも名曲ぞろいだ。
その中でも今回の鑑賞で一番印象に残ったのが、リフを失ったジェッツが何とか復讐心を抑えようとする『クール』のナンバーだ。
ジェッツもシャークスもどちらも街の厄介者扱いされているが、お互いを憎み合うことでしか彼らは生きる事が出来ない。
言葉ではクールにと唱えながらも、内から沸き起こる衝動を抑えきれない彼らの姿にとても心を打たれた。
何故、そこまで憎しみを募らせてしまうのか。
おそらく彼らにもその本当の理由は分かっていないのだろう。
憎しみという感情を増大させれば、その後に待ち受けているのは悲劇だけである。
そして彼らは悲劇が起こるまで、自分たちの過ちに気づくことが出来ない。
まるで何か大きな力に支配されてしまったかのように。
この映画を観終わった後に、果たして誰にこの悲劇の責任があったのだろうと考えさせられた。
憎み合うジェッツとシャークスだけではない。
正義感面して彼らを抑圧する警察官、そして彼らを厄介者扱いする住民たち。
これは社会全体が起こした悲劇だとも言える。
「どうしてお前達は争いばかり起こす?このままではすべてが壊れてしまう」と嘆くドクに対して、冷ややかに「もう壊れているさ」と呟くジェッツのメンバーの言葉が刺さった。
そんな憎しみだらけの世界で純粋にお互いを愛し合うトニーとマリア。
明らかに二人の世界だけが浮いて見えるのが、これが本物の愛であることを証明しているようでもあった。
確かにアニタの「目的を達成したらトニーは貴方を捨てるわ」というマリアへの説得も正しいのかもしれない。
トニーもマリアもお互いのことをまだ何も知らないのだから。
でも愛に正しいも、間違いもないのかもしれないとも思う。
たとえそれが破滅に終わったとしても。
とても悲しい物語ではあるが、何か大事なものを深く考えさせられる作品でもある。
そして改めてこの作品のベースとなった『ロミオとジュリエット』を生んだシェイクスピアの偉大さも思い知らされた。
名作と言われるのもわかる
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アメリカ国内で、イタリア系とプエルトリコ系の移民が対立。
しかし双方のある男女が、あるパーティで互いに一目ぼれをしてしまう。
女の方は片方のボス的存在の妹だった。
その頃、そのボスと、対立する方の奴とが1対1で決闘する事になり、
女は男にそれを止めてくれるように頼む。
男はそれを聞き入れて止めに行ったはいいが、
結局仲間がナイフで刺されたのに逆上、ボスを刺し殺してしまう。
そして仲間に匿われていたが、女が死んだという嘘情報を信じ、自暴自棄に。
でおれも殺せとかって大声で町を歩いてたら、女がその声を聞いて現れる。
でめでたく再会と思いきや、敵に撃たれて死亡。
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名作と名高いこの作品。
今となっては古臭いし先が見え見えやが、それはそれで良かった。
でも時代が今と違い過ぎて、劇中ではかっこいい描き方をされていると
思しきシーンでも、めっちゃ格好悪く感じる事が多い。
まず必死に決闘の仲裁をする主人公やが、
決闘なんて日常茶飯事らしく、女に言われるまでは特に気にも留めてなかった。
女に言われて、女に好かれるために、必死で止めてるだけ。
これって魂胆見え見えでめっちゃ格好悪いと思う・・・
さらに、仲間を刺されてカッとなって、よりによって自分が敵を刺す。
しかもそれは愛する人の兄やのに。余りにも理性がなさ杉。
これも格好悪いとしか見えん・・・
それから女が死んだと聞かされ、簡単に信じ込んでしまう点。
それで自殺するなり、死を覚悟して相手を殺しに行くとかならまだわかるが、
命狙われてるのによりによって大声出しながら町を歩くって(場)
で、その声を聞きつけて来た敵に殺されてるし(場)
うーん、アホ過ぎて滑稽にしか見えへんなあ。
でも古き良き時代では、これが悲劇として絵になったのだろう。
むしろ今の時代が理論的で冷め過ぎてるのかも知れないな。
名前は知っていたけど見たことなかったシリーズ
今作に出演していた女優が、60年越しに同じ映画で再度出演って胸熱すぎる。
映画館で見終わった足で今作借りて一気に見たから最後の方寝ちゃったえへ
22.3.30 レンタル
アメリカの分断(人種差別で引き裂かれる恋人たち)を描いた不朽のミュージカル映画
1961年作のミュージカル映画です。
ブロードウェイで1957年から上演されているミュージカルを元にし、
またストーリーはご存知「ロミオとジュリエット」の現代版ですね。
ニューヨークのウエストサイド・マンハッタンが舞台。
シャーク団=プエルトリコ系アメリカ人少年の不良グループ。
ジェット団=ポーランド系アメリカ人少年の不良グループ。
2つのグループの対立が、縄張り争いから《決闘》になり、ナイフを持ち出した少年がいた事から
悲劇が起こります。
シャーク側のマリア(ナタリー・ウッド)と、
ジェット団側のトニー(リチャード・ベイマー)2人の燃え上がる恋の炎。
移民間の対立から祝福されない恋の悲劇。
2階の窓辺のマリア、外階段途中のトニーが歌う「トゥナイト」
最高に美しいシーンそして歌声です。
アカデミー賞10部門受賞との事ですが、素晴らしいです。
装置も舞台的ですし、撮影したショットは一枚一枚絵であり写真になります。
「トゥナイト」「アメリカ」「マンボ」「クール」「マリア」と、これだけヒットした名曲揃いなのも
驚きます。
作曲はレナード・バーンスタインですから、当たり前と言えば、当たり前(笑)
ダンスはジョージ・チャキリスですよ!!
本当にポジション取りの完璧な事。
今だに両手と片足を高く上げたスチール写真は鳥肌ものです。
完璧に美しいですね。
ナタリー・ウッドなどの歌はプロ歌手の吹き替えですが、
マリアの曲を歌ったマーニ・ニクソンの澄んだ伸びやかな歌唱。
彼女の声有ればこそ。
彼女の貢献は絶大です。
(日本語吹き替えのジョージ・チャキリスの声はなんと沢田研二。よく引き受けましたね)
今観ても最高のミュージカル映画。
スティーヴン・スピルバーグのリメイク版も評判が良いので早く観たいです。
温故知新、楽しく見識が広がります
オリジナルも面白かったぞ
ミュージカルなミュージカル
ミュージカルの中でも「歌と踊り8割ドラマ2割」の作品ですので、登場人物の描写や物語性は二の次です。この頃のミュージカル作品は、今のようにドラマ展開や映像の工夫で多面的に楽しませるタイプではなく、ひたすら歌と踊りが続く「純粋ミュージカル」なので、ストーリー性や映像美を期待する人には向きません。登場人物もダンシングマシーンなので、感情移入もできません。
私も典型的なミュージカル敬遠者なので、さほど面白いとは思いませんが、以前観た時よりは少しマシでした。
いずれにせよ、ミュージカルは普通のドラマ映画と違ってダメな人はハナから無視するので、観た人イコール好きな人、故に平均点は高くなる傾向がありますのでご注意。
リメイクに合わせて、30年ぶりに再観賞
リメイクを観る前に、30年ぶりに再観賞しました。
以前は、いいと思えなかったのですが、大人になって観たら、意外や意外、楽しめた。
昔、オシャレなカフェのモニターで、この映画が無音で流れてましたね。
オシャレなイメージのオシャレな映画です。
エンドロールも、すごくオシャレです。
ジェッツとシャークスって不良グループが戦う映画ですが、ジェッツもシャークスも同名のバンドがいますね。
どっちもロカビリー系のバンドなので、この映画から命名したのでは?
他にも音楽トリビアですが、
トム・ウェイツが「SOMEWHERE」
クロスファイヤーが「COOL」
を、それぞれカバーしてます。
スピルバーグは、このミュージカルのレコードを親に買ってもらって以来、この音楽が大好きらしいです。
リメイクは良かったけど、コッチのオリジナルも良いです。
永遠に語り継がれる物語(ミュージカル)
スピルバーグによるリメイク版が開幕。1961年のオリジナル。
言わずと知れたハリウッド・ミュージカルの金字塔の一本。
アカデミー賞では大量10部門獲得。今回のリメイク版は7部門ノミネートだから、如何に凄いか分かる。
名作中の名作でありながら、実は恥ずかしながら、見たのはかなりの昔に一度だけ。しかも、今となっちゃあほとんど覚えてない。
リメイク版を観る前に、再見の絶好の機会。
初鑑賞のつもりで鑑賞。
とても良かったと思う。改めて見て良かった。
ミュージカルの金字塔と言われる理由も確かに。
撮影、意表を付いた題材、ミュージカルとしての醍醐味、強いメッセージ性…。
かつてハリウッドにどのジャンルよりも栄華を誇っていたミュージカル。が、この時すでに衰退。新たな魅力で再び活気を取り戻し、その後の名作ミュージカルの先駆となったのも頷ける。
まず、開幕の空撮が圧巻。
NYの巨大ブリッジや摩天楼。今から60年以上も前だと言うのに、その大都市ぶりに驚かされた。
やがてカメラはマンハッタンの街並みへ。アパートや家々が建ち並び、その一角のスラム街。
たむろする若者たちにズームしていく。
私のMY BESTハリウッド・ミュージカルは『サウンド・オブ・ミュージック』。監督は同じロバート・ワイズで、『サウンド~』のあの雄大な開幕の原点を発見。
ロケーションが魅力の『サウンド~』だが、本作もカメラが街に繰り出し、ロケーションを多用。
この点もハリウッド・ミュージカルに於いて先駆けだとか。
ミュージカルとラブストーリーはほぼワンセット。
本作もメインストーリーはラブストーリーだが、ベースとなっているのが『ロミオとジュリエット』。
ハリウッド・ミュージカルに新機軸を築いた本作の主軸が、語り尽くされた古臭い物語。しかし、これが実に旨味となっている。
ポーランド系アメリカ人の不良グループ“ジェット団”と、プエルトリコ系アメリカの不良グループ“シャーク団”。対立する2つの不良グループ。そんな中、ジェット団の青年とシャーク団のリーダーの妹が恋に落ちて…。
愚かな争いの中で犠牲になるピュアで情熱的な恋。後の『タイタニック』も『ロミオとジュリエット』ベースの身分違いの恋。この設定はいつの世でも人々の心に響き、掴んで離さない。
シンプルな分、話は分かり易く、ドラマチックな悲劇性やメッセージも克明に浮かび上がる強みもある。
男女の恋を謳い、ハッピーエンドが多かったかつてのハリウッド・ミュージカル。
人生の素晴らしさを謳い上げるメッセージ性はあったにせよ、もっと真に迫ったテーマやメッセージを持ったミュージカルは本作が初めてだったのでは…?
争う事の愚かさ、
憎しみ、悲しみ、犠牲…。
当時の…いや、この時からNYが抱える移民や人種の問題。
これらを悲恋物語の中に溶け込ませて、訴える。
今も尚私たちの心に響くのだから、当時の人々にはどんなに真新しく見えただろう。
それでいて、かつて栄華を誇ったミュージカルの醍醐味もたっぷり。
恋、青春、友情、ドラマ…躍動する若者たちの姿を体現したダンス。
正直、曲名を聞いてメロディーは浮かばなかった。が、聞けば聞いた事はある。
『トゥナイト』『アメリカ』『マリア』…。
名ナンバーと言うより、もはやクラシックと言っていい。
ナタリー・ウッドの美しさ。
リチャード・ベイマーの端正な青年像。
ジョージ・チャキリスのワイルドな魅力。
リタ・モレノの好助演。
彼らが魅せるアンサンブル熱演。
彼らが魅せる歌やダンスも言うまでもなく。
革新的な撮影、彩る楽曲、それらを纏めたロバート・ワイズの手腕。
普遍的だが、色褪せる事の無いストーリー。
しっかりとしたテーマとメッセージ。クライマックスは本当に胸に響いた。
正真正銘の名画。
永遠に語り継がれる物語(ミュージカル)。
アンチ意見や疑問(何故リメイク…?)、プレッシャーはあって当たり前。
それにスピルバーグが挑む。
どんな“新生ウエスト・サイド物語”が開幕するのか。
批評や見た人の評判はすでに上々だが、自分の目でたっぷり堪能したい。
約40年ぶりに鑑賞
およそ40年ぶりに観たが、以前は「若者たちの抗争による悲劇をダンス交えて描いた映画」というイメージしか残っていなかったが、今観ると、ポーランド系白人とプエルトリコ人の対立、男らしい短髪女性のLGBT描写など現代にも通じる映画になっていたことが分かる。
(※)初見は高田馬場ACTミニシアター(1984年12月2日)、本作がACTで観た最後の映画となった。
さて、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画は『ジョーズ』(1977)の日本公開以来、ほとんどの作品を映画館(スクリーン)で観ているが、『ウエスト・サイド・ストーリー』が公開されると聞いて「今更リメイク?」の感があったが、数日前に新聞掲載されたスピルバーグ監督インタビュー記事を読んで「やっぱり映画館で観ることにした」ので、このロバート・ワイズ監督版を鑑賞。
本作のオープニングは色彩が流れるように変わるシーンに細い線。「何これ?」と思いながら見ているとマンハッタンの空撮になっていく。『北北西に進路を取れ』に似た感のあるソール・バスによる見事なオープニング。
ちなみに、本作のエンディング(落書きの中にクレジット)もソール・バスによるもの。
物語は有名なので、サラッと記載すると、ジェット団(ポーランド系白人)とシャーク団(プエルトリコ人)の若者達は対立していたが、トニーとマリアが恋をするが…というもの。
久しぶりだが、やはり「♪トゥナイト」のシーンは感動で鳥肌もの…(^^)
やはりロバート・ワイズ監督の傑作である。
ダンスのみなら
感情移入出来ない。
理由はいくつかあるが、第一に俳優陣に美しさを感じない。
特にヒロインは何度見直しても美しくない。
相手役の男優も美しいとまでは行かない。
他にも光る俳優は見えなかった。
ここが1番の致命傷であった。
第二にお話がお粗末過ぎる。
いくら何でも自分の兄が殺された日に、殺した本人と寝るなんて有り得ない。
愛が超越させたと言う理屈も、出逢って数日のインスタントな愛では説得力が無い。
他にも色々とあるのだが、兎に角ヒロインの心理にもう少し説明がなければ、観客は???の連続で興醒めしてしまうだろう。
元々ミュージカルには縁がないが、スピルバーグと言うこともあり、期待していたのだが、終始退屈でしか無かった。
【近代版ロミオとジュリエット。同じマンハッタン・ウェストサイドに住む同士、民族の壁を越えて結束しようよ!噂に違わぬ逸品である。】
ー ニューヨークのウエスト・サイドで対立する2つのグループ、ポーランド系のジェット団とプエルトリコ系シャーク団。
一触即発の中で行われたダンスパーティーで、ポーランド系のマリアとプエルトリコ系のトニーは恋に落ちた。
だが2人の思いに関係なく、それぞれが属するチームの衝突はより激しいものになっていく。ー
◆感想
・恥ずかしながらの初鑑賞である。だって、年代的に産まれていませんから・・。
・物語はシンプルで分かり易い。ロミオとジュリエットが下敷きになっている事は直ぐに分かる。
・ポーランド系のジェット団とプエルトリコ系シャーク団の一糸乱れぬミュージカルシーンは流石である。
・”トゥナイト”など聞き覚えのあるナンバーも嬉しい。
<今作は、吹き替え問題など、上映後イロイロと問題があったようであるが、そんなことは考えずに、この素晴らしきミュージカルワールドの魅力に浸りたい作品である。>
オリジナル版の完成度が高すぎて不安しかないです、スピルバーグ監督
今夜はビートイット
指パッチンと「beat it」の台詞が印象的なオープニング。片脚をあそこまで上げるダンスも素人には絶対に無理!と、ストーリー全体よりもインターミッションが入る前だけで十分に楽しめる映画。『ロミオとジュリエット』をモチーフにしたミュージカルなんだけど、同監督の『サウンド・オブ・ミュージック』の方が好き。
マイケル・ジャクソンの「今夜はビートイット」は限りなくこの『ウエストサイド物語』をリスペクトしていて、PVをちょっと見ただけでもそれがわかる。「トゥナイト」が最も有名な曲なので、その真意を理解した翻訳者にも敬意(ダサいタイトルだとは思う)。最初にMJの曲を聴いたとき、「beat it」は「叩け」だと思ってた・・・(恥)。ちなみに個人的に好きな曲は「アメリカ」「トゥナイト」「マリア」の順。だって、「アメリカ」のリズムは独特すぎて強烈でしたよ。スパニッシュ音楽をやってる人は簡単かもしれないけど。
50年代のアメリカ、ギャングの抗争の中のロマンスを描こうとした趣旨が移民問題をも加えて、ポーランド系アメリカ人ジェット団と対立するプエルトリコ系シャーク団が登場。警察の雑な捜査も批判的に描かれているし、貧困から暴力が生まれるといった問題、さらにアメリカという多様な人種の世界を描いた作品。
どちらかというと、トニーとマリアが恋に落ちるシーンが好き。ダンスホールで背景の人たちがぼやけて二人にフォーカスが当たる。あり得ないくらい遠いところにいた二人が一瞬で恋に落ちるんですよ!凄い。
まぁ、後半は『ロミオとジュリエット』ととはちょいと違いますが、暴力の連鎖とか復讐の意味だとかを考えさせられ、悲しい思いをするのはいつも女性なんだと痛感する。
スピルバーグ版を鑑賞する際には指パッチンだけはしないようにしなければ・・・と、サノスを思い出しつつあれだけ指パッチンしたら、世界はどれだけ破滅に向かうのか心配にもなる。武器はとにかく使わないように!キャプテンマーベルだって光線銃は使わないんだから。
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