「【”自由のどこが悪いんだ!” 1960年代後半のヒッピー文化と、保守的概念保有者達との思想的乖離、齟齬をロードムービースタイルで描き出した作品。】」イージー★ライダー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”自由のどこが悪いんだ!” 1960年代後半のヒッピー文化と、保守的概念保有者達との思想的乖離、齟齬をロードムービースタイルで描き出した作品。】
ー自由人だった学生時代・・、〇〇派の思想に染まっていた学友達の家でビデオ鑑賞して以来の鑑賞。
”君らの思想と彼らの思想は似て非なるモノじゃないか?・・と思いながら・・。”-
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舞台は1960年代、アメリカ。
ドラッグ密輸で大金を手にしたキャプテン・アメリカ:文字通り、ヘルメットから革ジャンからアメリカ国旗である・・(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)は、カスタマイズしたハーレーダビッドソンに跨って、L.Aから南部に向かって、謝肉祭の行われるニューオーリンズを目指して、旅に出る・・。
ーかの有名な、”ステッペン・ウルフ”の”ボーン・トゥ・ビー・ワイルド”が流れる中、チョッパー・スタイルのハーレー・ダビッドソン、2台は、自由の地を求めて発進する・・。-
途中、カトリックを信じる農家で食事をご馳走になるシーン。農夫から”帽子を取って下され・・”と言われ、殊勝な表情で、素直に帽子を取るビリー。
ヒッチ・ハイカーのヒッピーは、無視せず、きっちり後部座席に乗せて旅を続ける二人。
その後も、ハイになった状態で知り合った自由主義連盟の弁護士ハンセン(ジャック・ニコルソン)と留置場で素面になって挨拶を交わし、彼を乗せて、更に南下する三人。
ージャック・ニコルソンはこの頃から、不思議で魅力的な俳優だったのだなあ・・、と思いながら鑑賞続行。-
だが、彼らが南下する中で、地域性は徐々に保守化していき・・、ある晩、寝こみを襲われ・・ハンセンは・・。
■二人の言葉 ”アメリカは良い国だった・・、どうなっているんだ・・”
■そして、かの有名なトラックからの”普通の農民に見える二人が行った蛮行の”
・・ラストシーン・・。
ー野蛮なのは、ヒッピーなのか、保守的思想に凝り固まった連中なのか・・。-
久しぶりに鑑賞すると、劇中流れる音楽に、きちっとテロップ(バンド名と曲名)が流れ・・(昔もこうだったか?)
”ステッペンウルフ ザ・プッシャー”
”ザ・バンド ザ・ウエイト”
”ザ・バード ワズント・ボーン・トゥ・フォロー”
”フラニティー・オブ・マン ドント・ボガード・ミー”
”ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス イフ・シックス・ワズ・ナイン”
”エレクトリック・プルーンズ キリエ・エレイソン”
”ロジャー・マッギン イッツ・オール・ライト・マ”
”ロジャー・マッギン&〇〇〇 イージー・ライダーのバラード”・・・
<今作公開は、随分前だ・・。
だが、冒頭シーンの格好良さと、ラストシーンの衝撃は初鑑賞から〇年経っても、色褪せていなかった・・。
矢張り、名作なのであろう。
只、一点だけ。
世間的には、今作はロード・ムービーの傑作と位置付けされているが、私には当時のアメリカの保守的思想に対するカウンター・カルチャーを強烈に表現した映画ではないか・・と思った作品である。>