アンジェラの灰

劇場公開日:

解説

アイルランドの貧しい家族の姿を描いた感動ドラマ。監督・脚色・製作は「エビータ」のアラン・パーカー。医師役で出演もしている。原作はフランク・マコートが自らの少年時代を綴ったピュリッツァー賞受賞の同名小説。音楽は「スター・ウォーズ エピソード1」のジョン・ウィリアムス。出演は「クレイドル・ウィル・ロック」のエミリー・ワトソン、「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のロバート・カーライル、新鋭のマイケル・リッジ、キアラン・オーウェンズ、ジョー・ブリーンほか。2000年ロンドン映画批評家協会最優秀主演女優賞、ラスヴェガス映画批評家協会最優秀作曲賞を受賞。

1999年製作/145分/アメリカ・アイルランド合作
原題または英題:Angela's Ashes
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2000年10月28日

ストーリー

世界的大恐慌の1930年代。ニューヨークで出会って結婚したマラキ(ロバート・カーライル)とアンジェラ(エミリー・ワトソン)は5人の子供をもうけていたが、生活が貧しく、生まれたばかりの娘マーガレットの死を機に、一家で故郷アイルランドのリムリックへ戻ることに。小さな部屋を借りた彼らの生活は、仕事もないのにプライドだけは高い酒飲みのマラキのせいで一向に楽にならない。アンジェラだけが子供を守るために奔走する。そんな母の姿を見守り続ける長男フランク(少年期:キアラン・オーウェンズ)は力強く成長。学校では作文の才能を認められたりもした。やがて父マラキはイギリスへ単独出稼ぎに出掛ける。しかし何の連絡も金も届かない。フランクは石炭運びの仕事を始めるが、結膜炎になり断念。そしてクリスマス。帰国した父は、無一文のままだった。再び出ていった彼はそのまま蒸発。ついにアパートから追い出された一家はいとこの家に厄介になる。フランク(青年期:マイケル・リッジ)は学校をやめ、家を出て、電報配達人として働き始める。いつしか、彼の心にアメリカへの夢が芽生え始める。一生懸命金を貯めたフランクは、ついにアメリカ行きの船に乗り込むのだった。

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映画レビュー

4.0常に前向きに生きる少年の直向きさ

2020年5月17日
PCから投稿

1930年代のアイルランドを舞台に、極貧生活の中で常に前向きに生きる少年フランクの直向きさを描き切るアラン・パーカーの力作。アイルランドの貧しい時代を描いた作品は多いが、このパーカーの演出ほどリアリティーを感じさせるものは無い。堅実な労働に勤しむことが出来ない父親の無収入の所為で、子育てに追われ精神的にも肉体的にも限界を超える母親が哀れ極まりない。主人公の母へ対する愛情が絶対的で唯一の救いだが、親戚の家に間借りする状況での母の不貞には、愛情の裏返しで厳しいものになる。物語は、再びひとりでアメリカに移住するフランクの船旅の場面で終わるが、学校進学を諦め郵便配達の仕事に従事するエピソードには、ユーモアと適度のセンチメンタルがあり、微笑ましい青春スケッチになっている。
エミリー・ワトソン、ロバート・カーライル共に地味ながら感情を抑えたいい演技を見せる。二人の名演を観るだけでも価値がある。主人公フランクを子役含め3人で演じるが全て良く、ここにもパーカーの演出の巧さを再確認する。

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Gustav

2.0自由の国アメリカ

2018年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 大恐慌の影響での貧乏生活・・・それ以外にも父親が赤ん坊のご祝儀までも酒代にしてしまうだらしない生活。そんな中でも子どもたちはいつの時代でも純粋。貧乏な暮らしの中にあっても、娯楽の王様映画は健在だった。

 階段上に置いてあるバケツに親子で小便するシーンが頭に残ってしまった。。。貧乏の中にあっても笑えるシーンを取り入れようとしてあるのだが、これがまた笑えないんですよね。

 1930年代、一家の息子の一人フランキーの青春物語なのだが、後半渡米したいという一心で強欲ババァから金を盗んでしまう。しかし、そのままアメリカへ。この時代の特徴である戦争については全く触れずにいることが不自然。小さな贖罪はあるものの、母親を殴ったことは懺悔しただけ、金を盗んだことには何も触れない。これで自由の国で新しい人生を送ってもどうかなるのか?何を言いたい映画なのか、最後にはわからなくなった。ま、自伝だからなぁ・・

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kossy

1.0アンジェラって?

2016年2月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

20世紀半ばのアイルランドの貧しい町や家屋を再現した美術が素晴らしい。雨の降らせ方、湿度の表し方も素晴らしかった。
しかし、タイトルの「アンジェラの灰」のアンジェラがお母さんのことだということに気づいたのはエンドクレジットが出てきてからだった。
しかも、エミリー・ワトソン演じるこのお母さん、いくらなんでも老けなさすぎる。それは、途中でいなくなってしまうお父さんもしかり。
主人公を何段階かの子役を使って成長させたの比して、両親の歳の重ね方が描きこまれていないことに違和感を感じた。
ジョン・ウィリアムスの音楽は良かった。

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佐分 利信

5.0この映画は生きるための命が描かれている。 こんなに美しい雨の映画はない。

2015年3月9日
iPhoneアプリから投稿

この映画は生きるための命が描かれている。

こんなに美しい雨の映画はない。

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MICKE

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