アラベスク

劇場公開日:

解説

ゴードン・コットラーの小説『暗号』を、ジュリアン・ミッチェル、スタンリー・プライス、ピエール・マートンの3人が脚色、「シャレード」のスタンリー・ドーネンが製作・監督したスパイ・アクション。撮影はイギリスのクリストファー・チャリス、音楽は「シャレード」のヘンリー・マンシーニ、ソフィア・ローレンの衣裳をクリスチャン・ディオールが担当した。出演は「蜃気楼」のグレゴリー・ペック、「栄光の丘」のソフィア・ローレンのほかに、舞台俳優のアラン・バデル、「最後のガンファイター」のキーロン・ムーア、「秘密殺人計画書」のジョン・メリベールなど、イギリス出身の俳優が起用されている。

1966年製作/アメリカ
原題または英題:Arabesque
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1966年8月19日

ストーリー

アメリカの古代言語学者ポロック(グレゴリー・ペック)は、交換教授としてイギリスに派遣され、オックスフォード大学で、静かな学究生活をおくっていた。ところがある日、彼は、中東の某国の首相イエーナと、その部下の駐英大使ルフティに突然、大学の構内から連れだされた。そして彼らは、同国人の石油王ベシュラービのことを話し、秘密文書の翻訳の件で彼が近づいてきたら、彼の行動をスパイしてほしいと頼んだ。案の定ベシュラービから連絡があり、ポロックは彼の邸宅で、象形文字で書いた、秘密文書の翻訳を始めた。仕事が終えぬうちは、邸から出てはならぬと脅迫されながら……。彼の前に、ベシュラービの情婦とおぼしき美しい女性ヤスミン(ソフィア・ローレン)が現われ、仕事が終わったら殺されるから、早く手をひくようにと、言うのだった。ポロックは秘密の文書をキャンデーの包紙に包んで隠しヤスミンと邸を脱出した。動物園に逃げた2人はベシュラービ一味の追跡をうけたが、そこに現れて2人を助けてくれたのはウェブスター警部だった。しかし彼は、実は警部ではなく、ヤスミンを彼のボス、カシムに引き渡しポロックを失神させた。やがてヤスミンはベシュラービのもとへ帰り、ポロックは殺され、自分はベシュラービをスパイするために帰されたと語った。一方、秘密文書はウェブスターに奪われ、ポロックとヤスミンは彼を尾行してアスコット競馬場に現れた。ウェブスターが秘密文書を他のスパイに渡そうとした時、ポロックが横取りし、ウェブスターは、そのスパイの仕込みづえで殺された。ところがポロックが殺人犯として手配されてしまった。その頃ポロックはヤスミンの存在を怪しむようになった。一体彼女は何者なのか?どっちの味方なのか……。そして彼女を尾行することにした。とある建築現場。突然カシムが彼女を殺そうとした。ポロックは彼女を助け、高圧線を利用してカシムを殺した。2人の間は、再びもとのように、心がうちとけた。ヤスミンは政府のスパイだった。そしてついにポロックは秘密文書を解読した。象形文字はカムフラージュで、普通の点符号で書いた暗号書であり、その日ロンドンに到着するイエーナ首相の暗殺計画書だった。空港での記者会見場、イエーナ首相は暗殺された。しかし彼はニセ者だった。そして本物の首相はベシュラービ一味が監禁していた。ポロックとヤスミンは彼を助け、ベシュラービ一味と対決、ついに彼らを倒した。数日後、ボートで楽しむポロックとヤスミンの姿があった。

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映画レビュー

3.0鳴り物入り作品のはずだけど

2024年4月7日
Androidアプリから投稿

メガホンは巨匠、大スターの共演、音楽も名人。その割に面白くなかったのは、脚本かなあ。ソフィア・ローレンの役柄もスッキリせず、ラストもなんだかね。もっと人物像の検討が必要だった? かといって、ボンドガールみたいにはできないし、この作品の鬼門はこの配役だったかな。
当時ならメンツで客は呼べたかもだけど、ちょっと残念。マンシーニは自己主張がやりすぎだし、唯一の勝者はディオールかな。本作に限らず、この時代、有名デザイナーの衣装がいいね。

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Bluetom2020

3.0グレゴリー・ペックとソフィア・ローレンのロマンティックサスペンス。...

2023年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

グレゴリー・ペックとソフィア・ローレンのロマンティックサスペンス。錚々たるキャストにスタッフなのだが、なんだか今一つ盛り上がらない。
敵か味方か、なのだが当然そうだよなと読めてしまう。事件も分かったような分からぬようなどうでもいい話。2人のファンなら楽しめるだろう。

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はむひろみ

3.5ソフィアローレンの奇抜な衣装

2022年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

グレゴリーペック扮するデヴィッドポロック教授は、ランニング中に車に連れ込まれある依頼をされた。ヒッタイト語を読んで欲しいと言われた。そこへソフィアローレン扮するヤスミンアジーアが登場。目鼻立ちがはっきりしている個性的なソフィアローレンの奇抜な衣装が印象的だね。人が読めない字が読めると災難が降りかかるのかな。多少コメディ要素があって緊張感に欠けてたけど、サスペンス調でまあまあ面白かったね。

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重

4.0セクシー女優もコメディが似合う

2022年7月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

ソフィア・ローレンの衣装だけでも楽しめる映画。

競馬場でも、みんなオシャレで、日本とは全く違う雰囲気で、ゴージャス。

途中から、誰と誰がグルなのか分からなくなりましたが、コメディタッチなので、良しとしよう◎

馬で逃げる時に、フィットしたソフィア・ローレンのミニワンピースの両サイドをグレゴリー・ペックがビリリと破るシーンが、なんともセクシーでした!

NHK BS録画にて鑑賞

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るー