あこがれ(1957)

劇場公開日:

あこがれ(1957)

解説

フランスの名匠フランソワ・トリュフォーが1954年の習作短編「ある訪問」に続いて制作した実質的なデビュー作で、年上の女性に憧れる思春期の少年たちの姿をみずみずしいタッチでつづった短編作品。南フランスの田舎町に住む5人の少年たちは、年上の美しい娘ベルナデットにすっかり夢中になる。少年たちはベルナデットの気を引こうと、彼女とその恋人ジェラールに次々と悪戯を仕掛けていくが……。後にヌーベルバーグを代表する女優のひとりとなるベルナデット・ラフォンがヒロイン役を務め、当時ラフォンの夫だったジェラール・ブランが彼女の恋人役を演じた。

1957年製作/18分/PG12/フランス
原題または英題:Les mistons
配給:KADOKAWA
劇場公開日:2022年6月26日

その他の公開日:1960年8月19日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1957 LES FILMS DU CARROSS

映画レビュー

4.5僕らのマドンナ

2024年11月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

萌える

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mitty

4.0原題は”悪ガキども”なんだよな

2022年7月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

うーん。これはいい。
ホント、ガキはアホで最高。
まさに自由を勝手に満喫。好き放題。
もちろん言葉本来の意味でのnaiveゆえだが。

ちなみに全編屋外で撮影されていたモノクロの映像が何気に素晴らしかった。
そして、まだ10代?のベルナデット・ラフォンのナチュラルな佇まい!
間違いなく堪らなくコレを撮りたくて、本作の制作を進めたに違いない。
まるで別人(失礼!)のように可愛いラフォン。その後、整形でもしちゃった?

しかし、トリュフォー、本当に子供が好きなんだな。
ひたすら子供だけ撮ったドキュメンタリーとか作れば良かったのに。
まあ『トリュフォーの思春期』が、それに近いといえば近いか。

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osmt

3.5悪童たちの思春期の目覚めと「隣のきれいなお姉さん」。トリュフォー流・女性崇拝映画の原点!

2022年7月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『私のように美しい娘』と併映にて視聴。
なるほど、ベルナデット・ラフォンつながりというわけね。

トリュフォーが習作『ある訪問』の3年後に撮った、実質的な第一作。
20分に満たない短編だが、彼の作家的特質のすべてが、ぎゅっと凝縮された一作だといっていい。

トリュフォーはつねに「女性を賛美」しつづけた監督であり、「女性へのあこがれ」を原動力に創作を続けた監督だった。それは、フィルモグラフィを見れば誰しもが気づくことだ。
彼の女性へのあこがれは、『アデルの恋の物語』や『黒衣の花嫁』のように「サディスティック」な方向で発揮されることもあれば、アントワーヌ・ドワネル・シリーズのように、もっと穏当に表現されることもあった。
でも、トリュフォーの最良の部分は、『私のように美しい娘』や『日曜日が待ち遠しい!』にこそみられると僕は思う。
女性のもつ快活さとエネルギーをそのままに受け止めたかのような、ポジティヴで陽気な女性賛歌。そういう映画を撮るときのトリュフォーは、とびきりにハッピーで楽しそうで、フィルム上には彼の胸の高まりがそのまま刻印されている。

「あこがれ」に出てくる「悪童」5人組は、そんなトリュフォーの分身に他ならない。
女性へのあこがれに衝き動かされて、日夜ストーキングに励む子供たち。
女性に恋人ができると、嫉妬と興奮でちょっかいをかけるのをやめられない。
それは、まさに「トリュフォー自身が大人になってなお、監督であることを口実にして、いまだにやりつづけていること」だ。

要するに、彼の自伝的要素が色濃い長編第一作『大人は判ってくれない』と同様に、原作付きの実質的デビュー作である本作においても、トリュフォー自身の性癖と創作姿勢が登場人物に色濃く投影されている、ということだ。
あと、トリュフォーが「女性」に加えて、『野性の少年』や『思春期』など、「子供」を描くことにも長けた監督だったことも忘れてはならない。

もう一度いおう。
ここには、トリュフォーの監督としてのすべてが、ぎゅっと詰まっている。

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じゃい

5.0トリュフォー作品の原点、もう総てがここにある

2018年12月5日
Androidアプリから投稿

トリュフォー作品の原点
自主製作の短編を経て、トリュフォー監督の瑞々しい感覚が、この処女短編に総て現れています
スカートを翻して自転車を走らせる綺麗なお姉さん
子供達の悪ふざけを挟み
終盤の黒衣で沈んだ姿の彼女
見事な構成力、演出力で感嘆するばかりです

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あき240