赤い影

ALLTIME BEST

劇場公開日:1983年8月19日

解説・あらすじ

「美しき冒険旅行」のニコラス・ローグ監督が、「鳥」「レベッカ」などのヒッチコック作品で知られる作家ダフネ・デュ・モーリアの短編「いま見てはいけない」を映画化したオカルトスリラー。娘を水難事故で亡くしたイギリス人夫婦ジョンとローラ。教会を修復するジョンの仕事のためベネチアへやって来た彼らは、そこで年老いた姉妹と出会う。霊感のある盲目の妹ヘザーは、夫妻の亡き娘クリスティンの姿が見えるという。さらにヘザーは、クリスティンが夫妻にベネチアを去るよう警告していると話すが……。ジョンを「M★A★S★H マッシュ」のドナルド・サザーランド、ローラを「ドクトル・ジバゴ」のジュリー・クリスティーが演じた。

1973年製作/110分/イギリス・イタリア合作
原題または英題:Don't Look Now
配給:日本ヘラルド映画=ヘラルド・エース
劇場公開日:1983年8月19日

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(C)Tamasa Distribution

映画レビュー

3.5 【”真紅のレインコートと水と予知夢。そしてベニスに死す。”今作は、娘を湖で亡くした夫婦がベニスに行った際に、町のあちこちで見る紅い影に翻弄されるサスペンスである。】

2025年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

知的

■真紅のレインコートを着た娘クリスティンを、家の前の湖で亡くしたジョン・バクスター(ドナルド・サザーランド)とローラ(ジュリー・クリスティ)。
 数カ月後、教会を修復するジョンの仕事のためベネチアを訪れた二人は、霊感のある初老の姉妹ヘザー(ヒラリー・メイソン)とウェンディ(クレリア・マターニア)と出会う。
 娘が亡くなったことを言い当てた姉ヘザーは、ベネチアを去らなければ夫の身に危険が及ぶとローラに警告する。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・劇中に屡々現れる”真紅”の映し方が印象的な作品である。真紅のブーツ、真紅の服を着てベニスの街中を走り去る”少女”。

・ジワジワと、不穏感が画面を覆って行く様は、ナカナカである。

・ベニスの水路から上がる、女性の水死体。細かい説明はないが、ジョンに危険が及んでいく様を暗示しているのである。

・そして、ラスト。暗いベニスの街中を走る紅いレインコートを着た小柄な人物。だが、追いついたジョンに振りかざされる狂った老婆の刃。そして、流れる鮮血。
 その後、ゴンドラに乗せられた棺を彩る真紅の旗。

<今作は、解釈を委ねられるが、序盤に屡々登場する真紅の服を着てベニスの街中を走り去る”少女”は、父、ジョンに危険を知らせるクリスティンであったと思う。
 今作は、娘を湖で亡くした夫婦がベニスに行った際に、町のあちこちで見る紅い影に翻弄されるサスペンスなのである。>

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NOBU

4.0 Englishman in Venezia

2024年3月6日
iPhoneアプリから投稿

怖い

興奮

水の都の華やかさとは無縁の陰鬱なベネチアの描写、すべての登場人物が怪しくみえてくる不気味さ、
「いま誰の視点で語られているのか」を絶妙に分かりにくくした演出もとにかく不安を煽ります。

大仰なラストシーンはイタリアンホラーのような趣で好みでした。

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movienoyuya

3.0 美し水の都、ベネチアのイメージを よくも不吉な、 嫌なイメージにし...

2022年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

美し水の都、ベネチアのイメージを
よくも不吉な、
嫌なイメージにしてくれたものだ。
この映画だけでベネチアを見ると、
観光に行くのが嫌になるw
赤いレインコートの少女を追って、
最後追いついた時の衝撃、
なんともいえぬ味わい。
映画をジャンル分けする時、
これはオカルトになるのか、
サスペンスになるのかどっちだろう。

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あとぅーし

3.5 原題の『Don't Look Now』の“look”が何を意味していたかラストでわかる構成の妙。 🟥尚、上のスタッフ/キャスト欄の「ジュリー・クリスティ」の写真、別人です。

2022年7月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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もーさん