「変異により生ずる未知の新しいウイルス誕生の怖さを万人に知らしめる映画」アウトブレイク Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
変異により生ずる未知の新しいウイルス誕生の怖さを万人に知らしめる映画
ウォルフガング・ペーターゼン監督(U・ボート等)による1995年製作の米国映画。
脚本はローレンス・ドゥウォレット、ロバート・ロイ・プール(アルマゲドン等)。
エンタテインメント映画としてなかなか面白かった。また、この映画の様に致死的感染症が流行した際、住民もろとも街を消去するという選択は、今の中国の状況等を考えると、国によってはあり得ると思ってしまったので、それなりのリアリティも有り。但し、猿がウイルス感染を媒介は十分に有り得るが、ウイルスに対する多量の抗体をあんな短期間での生産は不可能であり、また空気感染ないとの言葉で安易にマスクを外したり、科学的裏付けは必ずしも取れていないのは少々残念。
あと内容的には地味になりそうながら、ヘリコプターによる攻防戦まで見せられ、監督等の大いなるサービス精神を感じた。主人公たちが同業の離婚夫妻というのは、物語上良いアイデアと思った。ダスティン・ホフマンもレネ・ルッソも好演で、夫妻のあり様に共感もできた。
まあ 何よりも、ウイルスの変異による大きな変化を見せつけ、未知の新しいウイルス誕生の怖さを万人に知らしめる映画であった。
製作総指揮はダンカン・ヘンダーソン、アン・コペルソン、製作はアーノルド・コペルソン、 ウォルフガング・ペーターゼン、ゲイル・カッツ。撮影はミヒャエル・バルハウス。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード(バットマン ビギンズ等)、編集はニール・トラビス、リンジー・クリングマン、 ウィリアム・ホイ、特殊効果はボス・フィルム・スタジオ。
出演はダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン、キューバ・グッディング・Jr.、パトリック・デンプシー、ドナルド・サザーランド。