「「わかったか?」と訊ねたら「イエス・サー」と答えろ」愛と青春の旅だち shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「わかったか?」と訊ねたら「イエス・サー」と答えろ
クリックして本文を読む
映画「愛と青春の旅だち」(テイラー・ハックフォード監督)から。
「超有名な映画音楽とラストシーン」だけが記憶に残っているが、
さて、最初はどんなストーリーだったかな?と考えながら観直した。
海軍士官学校の卒業式、「解散」の一言で帽子を放り投げるシーンや、
鬼軍曹と最後に交わす会話や敬礼シーンなど、
もうかれこれ、30年以上も前に鑑賞したにもかかわらず
自分でも予想外に細かいところまで覚えていてのには驚かされた。
それだけ、当時からインパクトがあった映画作品だったことがわかる。
しかし今回選んだ台詞は、和訳の面白さとでも言うべき、軍曹の命令。
「『わかったか?』と訊ねたら『イエス・サー』と答えろ」
「『understand?』と訊ねたら『Yes,sir』と答えろ」ではなく
「『わかったか?』と訊ねたら『はい』と答えろ」でもない。
言葉のリズムやバランスから考えると、不思議なことに
「『わかったか?』と訊ねたら『イエス・サー』と答えろ」がベスト。
せっかくの感動作品に、水を差すようで申し訳ないが、
あれ?と首を傾げる和訳が幾つかあって、別の意味で楽しませもらった。
「今朝、メンスが・・」の訳は「今朝、生理が・・」の方が自然。
さらに、これでもかと言うくらい突っ込み所満載の和訳なのに、
何度も何度も登場する略語「DOR」は、何の説明もないのが可笑しい。
「DOR」が「drop on request」の略で一般的には「自主退学願」、
作品の中では「任意除隊」の意味で使われているのならば、
「DORしろよ」ではなく「任意除隊しろよ」と訳して欲しかった。
こんなくだらないことを指摘しながらも、
やっぱり、ハッピィエンドの映画って、いいよなぁ、私好み。(笑)
コメントする