かもめ食堂のレビュー・感想・評価
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終わり近く、初めてBGMがながれ、店の奥まで光がさしこむ
端正に食べる小林聡美や もたいまさこが好きだ。
この映画は、落ち込んでいる僕のために友人が奔走して届けてくれた、“お見舞い”のような映画だ。
「さ、何か食べなよ」と、消化の良い温かな和食を君は届けてくれた。
処方箋をそっと付けて。
人間の基本は食べること。
泣いている幼な児に最初に与えられるのは乳房。
成長期にはカロリーを、
そして老いては根菜と米を食べて、初源の元なる土に還る用意をなし、
これほどに旨いものはない天上の末期の水を頂いて、命を終える。
食べる映画は、意識せずとも、我々の生命の根元を見せてくれるから、 だから面白いのだ。
「マザーウォーター」
「めがね」
「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」
「トイレット」
どれも、人に食べさせる風景を静かに描く異作。
これらシリーズは、ただ単にゆるいだけの映画ではない。
起伏がないのは表面(おもてづら)だけ。
黙っているがゆえに
三者三様の
「人生の傷み」と、
「旅の緊張」と、
「道を見失った迷い」がビンビンと尚更に響いてくる。
だからかなぁ、
その中で弱った者になにがしかを食べさせてくれる食事の“介抱”と、異国での孤独な水泳が、観る者の心に沁みてくる。
優しさが沁みてくる映画でした。
・・・・・・・・・・・・
黙しおり喰いしばりおり我が口に
菓子与え給たもう人の慈みや
45点
脳内お花畑映画
とても良かった
小林聡美が料理しているところが好き!
配役がぴったりすぎる ストーリーの展開が少し雑な気がした さちえさ...
ほっこり日常
日本のおいしいものを提供したい、気軽にお客様が入ってきてくれるお店にしたいという思いから開いた、かもめ食堂。
生憎客足は悪く、いつも暇な店でしたが、いろんな人と関わることにより、少しずつ客足も増え、ラストでは満席になる店になりました。
こうなったのはきっと、出会った人々がよかったのもありますが、一番はかもめさんの人柄から来る物なんじゃないかなと思いました。
かもめさんがやっていて、かもめさんがこのスタンスでいなければ集まってはいない人々だと思います。
素敵な人だなと思いました。
飲食もそうですが、お店ってそのお店の人の
人柄に惹かれるものもありますので、日常を見ているようで、心がほっこりする、なんだか温まる映画でした。
そしてすごくお腹が空く映画でした。
ご飯が食べたくなります、全部美味しそう。
何にも無いけど何かがある気がする
【心底、疲れた時に観ると、じんわりと元気が沸き上がってくる不思議な映画。】
・小柄な日本人女性サチエ(小林聡子)は、フィンランド、ヘルシンキで和風の「かもめ食堂」を開店する。
が、お客は来ない。フィンランドの人達は食堂を外から眺めるが(食堂の道側の窓は大きく、清潔な店内が良く見える)”子供が食堂を・・”と言いながら入店してこない。
サチエは焦る風でもなく、淡々と過ごしている。
・ある日、日本のアニメ好きの”豚身昼斗念”じゃなかったトンミ・ヒルトネンという青年が来店する。初来店客という事で、彼は珈琲無料客として歓迎される。トンミ君はガッチャマンの歌を教えてくれとサチエに頼むが、あるフレーズから先がサチエは思い出せない・・。
・サチエは、本屋でミドリ(片桐はいり)と出会う。
彼女は、どこかに行こうと思い地球儀を回して指を指したらフィンランドだったと言いながら、ガッチャマンの歌のフレーズを教えてくれる・・。”誰だ!誰だ!誰だ!・・” 喜ぶサチエ。ミドリはサチエの店で暫く働く事に・・。
・ミドリに自分の名前を日本語で表記してもらい、大喜びのトンミ・ヒルトネン君。(場内から、笑いが起こる・・)
折り紙のカエルも教えてもらい、更に喜ぶトンミ君。(観客も喜ぶ・・。)
ー大きなプールで独りゆったりと平泳ぎをするサチエ・・ー
・あくまで、日本食に拘るサチエに対して、色々提案するミドリ。で、シナモンロールを作ると、徐々にお客さんが少しづつ増えてくる。
・又、別の日、マサコ(もたいまさこ)という中年女性が、トランクが紛失したと言って、カモメ食堂の仲間になっていく・・。
・フィンランド人の夫と上手くいっていない女性が闖入してきたり、且つて、喫茶店を営んでいた男(アキ・カウリスマキ監督の常連だった俳優、マルック・ベルトラ)が”美味しい珈琲の淹れ方を教えてやる といって”コピ・アルック”という呪文?を唱えながら珈琲を入れる様。そして、店のあるモノを取ろうとして捕まる様。
・様々な人々がかもめ食堂に集うようになり、いつしか「かもめ食堂」は日本食の
・鮭定食
・トンカツ定食
・豚の生姜焼き定食
そして、サチエが父親の影響もあり、メインメニューに据えるほど拘るおにぎり・・
を美味しそうに口にするフィンランドの人々で満席に。
<フードコーディネーター 飯島奈美さんが作る数々の食事がそれはそれは美味しそうで・・。>
ー 大勢の人たちと大きなプールでゆったりと平泳ぎをするサチエ・・。そして巻き起こる大きな拍手・・ー
<ここ、10数年で一番多く観た映画である。
我が家では、私がこの作品を観ていると、”体の調子が悪いの?”と、心優しき家人に心配される作品でもある。>
<2006年4月12日劇場にて鑑賞>
<その後、幾たびも自宅のDVDにて鑑賞>
心を整えたいときに見る。
大きなドラマが起きるわけでもありません。
フィンランドで過ごす日本人女性たちの
日常が描かれているだけです。
しかし流れる空気が優しく、癒されるので
この映画には中毒性がありますね。
普段仕事で忙殺されてる私にとって
彼女たちのフィンランドの暮らしはとても憧れです。
もちろん彼女たちの人生はきっと良いことばかり
では無かったと思うけど、映画では暗い過去や
悪い人が一切映ってこないので、だから見ていて
癒されました。
平和っていいな。ゆっくりとした時間の流れっていいな。
色んなことがある人生で平和だけを求めて生きるのは
難しいことだけど、出会う人との接し方だったり
考え方だったりを変えていって、心の落ち着き
が得られる暮らしを見つけたい。
心を整えたいときに見る、私にとって薬のような映画です。DVDを部屋に飾りたい。笑
ご飯の美味しそうなシーンも魅力です。
ぷりぷりの焼き鮭、生姜焼き、手作りシナモンロール。。。
そして小林聡美さんが握るおにぎりの美味しそうなこと。
ちなみに舞台となっているヘルシンキのかもめ食堂は過去にいったことがあります。とても美味しかったですがおにぎりはなかった気がします。笑
女優さんたちが醸し出す独特なまったりとした空気感も含めて楽しめる映画です。
ぼーっとしたい。
他人の言葉に耳を貸すのって大事
お客が全然来なくても毎日のお店の準備を丁寧にこなす主人公、立ち居振舞いや言葉の端々で困難な人生を真面目に歩んできた忍耐強い人物なのだとうかがえる
と同時に少し頑固になっている部分もあるのかなと、
主人公の料理を食べてもらいたくて工夫するよう提案した言葉を受け入れてシナモンロールを作ったりおにぎりの具を考えるシーンが良い
最後にお店が繁盛しはじめるのも、
少し心の硬くなった人たちが他人のちょっとしたお節介で少しだけ生きやすくなるような話
ただただリアルなだけでなく、時々不思議なことがおこるのも日本から遠いフィンランドの持つ異国情緒や憧憬と合わさっておとぎ話のような雰囲気を出している
片桐はいりの「トンミヒルトネン」がクセになる
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