かもめ食堂のレビュー・感想・評価
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「かもめ食堂」はフィンランドにある日本人が経営する食堂。全く客の来ない日々から始まり、次第に客が増えていく様子を登場人物と一緒に体験しましょう。
荻上直子監督の作品を「川っぺりムコリッタ」「波紋」
と鑑賞したのですが、この2作品の醸しだす雰囲気にかなり
の違いを感じました。・_・ ウン
この監督の他の作品がとても気になってきて検索。
途中までしか観ていない作品を2つ発見しまして @_@ ;;
まずはこの作品を改めて観てみることに。
(※もう一本は「レンタネコ」)
◇
フィンランドで食堂を経営する女性のお話。
その名も「かもめ食堂」。
そんなに広くない店内には女性店員が一人だけ。
その女性、実は「オーナー兼料理人兼ホール担当」。
要するに一人で全てを切り盛りしているのだ。
一人だけだから、とても忙しい。
…忙しい? うん。 …そのはずなのだ。
座席が客でいっぱいになるならば。 の話だが。
” ヒマだわねぇ ” と心の声。
声の主はサチエ(小林聡美)。
開店したものの、客がさっぱり入らない。
コップ磨きのスキルだけが上達していく毎日。
客の気配は無くもない …のだが
窓ガラス越しに店内を覗いていくおばさま3人組。
サチエのことをあれこれと噂しているのだが
目が合うと、そそくさと立ち去ってしまう。 残念。
そんなある日。
自転車で店に乗り付けた青年が店に入ってくる。
Tシャツ姿のラフな格好だ。
良く見るとTシャツの胸に「ニャロメ」のプリント。
「ニャロメ?」
お冷やを出したときに気付いて思わず口にする。
どうやら日本文化オタクの青年のようだ。
「これ知ってますか?」
青年がある歌を口ずさむ。
” だれだ だれだ だれだ。ソラの**に&&カゲ ”
聞き覚えがある。ガッチャマンの歌だ。
歌詞の間違いを直しながら、サチエも歌ってみる。
「歌詞、これに書いてください !」
青年は喜んでノートを差し出してくる。
書いてあげるサチエ。だが
” あれ? ”
” あれれ?”
ある箇所から先の歌詞が出てこない。
結局歌詞を思い出せず、次のときまでの宿題となる。
青年からはコーヒー代を貰わなかった。
初めての客だから、特別扱いらしい。うん。いいね。
歌詞を思い出せないまま、買い物。
本屋に立ち寄った先に、日本人女性がいた。
思わず話しかけてしまう。
「ガッチャマンの歌、歌詞分かりますか?」
観光で到着したばかりのこの女性ミドリ(片桐はいり)
ビックリしながらも教えてくれた。
ホテルに一週間くらい滞在するというミドリに
サチエは自宅に泊まればと提案する。
と、まあ。
次第に登場人物が増えていく。
次第にお店の客も増えていく。
旅行カバンを紛失したマサコ(もたいまさこ)もやってきて
日本人女性が3人となったかもめ食堂。
この食堂を舞台に、人と人が交流を深めていきます。
沢山の小さなエピソードがテンポ良くつながり
気持ち良く交わされていく会話が心地良く感じられる
4コマ漫画的な展開の異国情緒ムービーでした。
肩肘張らずに観られる作品でした。
気分も明るくなります。うん。
観て良かった。
◇あれこれ
ニャロメ
日本のカルチャーに興味津々な青年。
ニャロメのプリントTシャツなんて、一体
どこで買ったのだろうかと考えるのも楽しいです。
※荻上直子監督は赤塚不二夫ファン…?
ガッチャマン
日本のカルチャーに興味津々な青年。
フィンランドで有名なのか? と気になって
調べてみたところ、意外な作品が有名と分かりました。
その名は「銀牙」。
登場するのが「犬」のみで人は出てこない作品。・_・ワン
ワンピースよりも人気があるとか。
※ガッチャマンがどうなのかは分かりませんでした…
ムーミン
フィンランドといえばムーミンの国。
日本の漫画・アニメといったサプカルチャーを
違和感無く受け入れるお国柄、というのはあるかも
と、そんな気もします。
◇最後に
「川っぺりムコリッタ」「波紋」を観た後で「かもめ食堂」を
観たワケですが、作風が変わってきたように感じます。
この作品の「テンポ良さ」はとても良い感じを受けました。
「波紋」ではブラック感が漂っていた気がします。
知らずに観たら、同じ監督の作品と思ったかどうか…。@_@
また別の作品も観てみようかと思っています。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
久しぶりに見たけど
人生の小休憩
フィンランドの小道に佇む日本料理屋「かもめ食堂」
ちょっと変わったお客さんと、旅路に立ち寄った他の日本人との交流。
たいして大きい大展開はないんだけど、落ち着いててシュールな雰囲気が心地いい◎
サチエ、ミドリ、マサコを演じる女優さんがこれまたちょうどいいキャスティング。
いるだけで存在感があって、話さずとも語る表現力が好き…!
ストーリーや出来事をじっくり見ると、
結構大事件だったり、ひと悶着あるトラブルに巻き込まれてる感じなのに
なぜか3人とも落ち着いてる(笑)
日本語ニワカ?の若者や、店に難癖を付ける3人のマダム、ただじっと店内を見つめる謎の女性、そして強盗?!?
こんなことが起こっているのに店主のサチエは取り乱すことなく対処して、美味しいご飯を提供してあげる。
心の広さと余裕を感じるキャラクター性に見ているこちらも『まあいいか』と思わず一息ついてしまう…
不思議な映画だった…
おなかが空いてきました!
先月末『波紋』で初めて荻上直子監督作品に出合い、さかのぼるように『川っぺりムコリッタ』『めがね』と観て(結構多くの方が推していらっしゃる『彼らが本気で編むときは、』は録ってあるはずのDVDが見つからないまま)この代表作『かもめ食堂』を鑑賞。
不思議な空気感はすべての作品漂っていますが最近の2作品は結構重いテーマを含んでいるためか、純粋に楽しむという訳にはいきませんでしたが、長編初期(2000年代初め)のこの2作品はゆったり、まったり、不思議な感覚に包まれ監督の真骨頂ってところかと思います。
確かに見る方によっては好き嫌いが分かれるかもしれませんが私はなんだか好きですね!
この作品でもフードコーディネーター飯島奈美さんの素晴らしい(といっても豪華・映えるではなく)ごく普通の料理たちが胃袋を刺激してくれます。
ホントにさっきご飯食べ終わって鑑賞しているはずなのにおなかが泣き出しそうです。
サチエさん(小林聡美さん)が語るお父さんのおにぎりの話はミドリさん同様、目頭が熱くなりました。それとエンディングで『いらっしゃい(ませ)』の言い方にそれぞれのキャラクターが見事にマッチしていてなんだか嬉しくなってしまいました。ここでは語られないサチエさんがフィンランドで『かもめ食堂』を開くまでの色々な想い、ミドリさん(片桐はいりさん:『勝手にふるえてろ』でオカリナを吹くオカリナさんも笑いましたが今回の『豚身昼斗念』も秀逸でした!)、まさこさん(もたいまさこさん)の想いも観た人が勝手に想像してね!って感じで色々と想像力を掻き立てます。
個性的ないい役者さん揃いでそれぞれのキャラを楽しめるとってもいい作品でした。この作品のまったり感が沁みるのは、ある意味少し疲れてるのかもしれませんね??
歴代鑑賞作品でも上位に食い込みそうです。
幸せ感に包まれて
2006年。
原作:群ようこの書き下ろし小説
監督:脚本:荻上直子
主演:小林聡美。片桐はいり。もたいまさこ。
とても好きな映画です。
特にサチエ(小林聡美)就寝前にする合気道の膝行(しっこう)の所作が美しい。
サチエの店じまい後の日課の水泳をするプールが素敵。
そして現実にも小林聡美さんは水泳が得意なそうで、
スクール水着みたいな水着で泳ぐ姿が、なんとも美しい。
小林聡美さんの決して美人女優ではないのに、その姿、所作、
話し方の抑揚の美しさに、うっとりします。
やはり選りすぐられた知性と美。
この映画から日本人のフィンランド・ブームがはじまったのだろうか?
「かもめ食堂」
一番乗りの客は「豚身昼斗念」
ミドリさん(片桐はいり)がトンミ・ヒルトネンに付けた漢字名。
彼は「かもめ食堂」第一号の客で永久コーヒー毎日無料の権利を貰った
日本大好きなフィンランド青年。
サチエさんは言います。
「なにがなんでも日本である必要はない」
そんな自由。
こんな自由。
サチエさんにもそこまで達観するには、色々あっただろうし、
ミドリさんは、暖かい食事を振る舞われて「涙ぐむ」ほどの過去がある。
マサコさんには20年介護して見送った両親がいて、エアギターのコンテストに
魅せられてヘルシンキに来たのです。
「かもめ食堂」の外観や内装にオープンキッチン。
おにぎり、シナモンロール、
なんていうことのない豚カツや生姜巻き。
フードコーディネーターの飯島奈美さんの料理は美しく本当に
美味しそう。
エンディングテーマ曲。井上陽水の「クレイジーラブ」
センスの良さが光ります。
そして片桐はいりさんと、もたいまさこさん。
毅然とした中に優しさや深さがあって、本当に人間的に素敵。
ヘルシンキの街と食堂に来る体格のいいフィンランド人。
異国情緒たっぷりです。
けっして窮屈ではない豊かさ。
荻上直子監督の最新作
「川つぺりムコリッタ」を観た後なので、無性に「かもめ食堂」が観たくなりました。
「川っぺり」では「かもめ食堂」よりファンタジーではないリアリズムを
追求して、前科者の青年を取り巻く人間模様を時にシニカルに描いています。
荻上直子監督も36歳から51歳へ。
色々な人生経験を積まれたのでしょう。
フィンランドでスローライフ
こたつみたいな作品
食べることの幸せ
どこかシュールなかもめ食堂
スナフキンが弟でミィが姉って知ってました?
散文的で、観光ショートコントの寄せ集め見たいな話。
おにぎりを日本のソウルフードと言うから、また、精神論になるのかと思ったが、ならなかったので良かった。しかし、何故?この食堂が流行るようになったが理解できなかった。
スナフキンとミィが兄弟って割と知られていると思うが、スナフキンが弟でミィが姉って知ってました?
原作者のトーベ・ヤンソンは、スウェーデン語系フィンランド人で、戦前から『ガルム』と言う雑誌で反ナチスのイラストを描く仕事をしてました。フィンランドがナチスと結託して、ソ連から領土を守ったと言う理由があります。ソ連は兎も角、トーベ・ヤンソンはナチスが受け入れ難かったようです。
数年前に六本木ヒルズで、開催されたトーベ・ヤンソンの原画展で、買ったガイドブックからの受け売りです。
お腹が空いてくる!心の奥深く温かくなる映画。
内容は、フィンランド🇫🇮に『かもめ食堂』を営業している小林聡美の元に何故か日本人が2人手伝いに唐突に参加一緒に食堂を手伝う事で、お互いの悩みに向き合ったり人生を振り返ったりしながら進んでいこうとする映画。好きな言葉は『私のトランク何ですが中身が私のトランクぢゃ無いんです』かもめ食堂の人達との出会いで自分の視点が変わってしまった女性の言葉。急に物事の見方が変わる時は変わった事に自分が一番気付かないもんだよなぁという表現が印象に残りました。印象的な場面では、随所に出てくる逆光での撮影の上手さと一本道を歩くだけの構図や微妙なカメラワークが演者に共感を呼び役者の表現は言わずもがな上手いなあと脱帽しました。フィンランドの短い夏や美味しそうな料理や淹れたての湯気立つコーヒー☕️何せ美しい!!ここが一番凄いと思った所です。物語を通じて何も押し付けがましくもなく、ありもままで生きる事の難しさと好きな事しかやらない姿勢は見直される必要がある様に思いました。はっきりと言わない雰囲気のある言葉は意味深で、観る人によって千差万別に変わる様に思う自分との対話を促す様な面白い映画でした。
原作小説と比較するのも楽しい
漫画にありそうな世界観
どうなるのか気になって
なんとなくときが過ぎて
俳優さんたちの顔ぶれにワクワクして
???なことも漫画だったら珍しくないなと思いながら
そんな漫画のような世界観がうまく映像化されているようで なんとも良かったです
昨日視聴した『めがね』よりは わかりやすいというか親しみやすいというか
こちらから観るべきでしたね。
ほのぼのと、
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