「とにかくこの監督は、学生に殴り合いのケンカをさせないと気が済まない...」パッチギ! buckarooさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかくこの監督は、学生に殴り合いのケンカをさせないと気が済まない...
とにかくこの監督は、学生に殴り合いのケンカをさせないと気が済まないらしいね笑
あと、過度の「顔芸」で笑いを取ろうとする演出は、なんとかならんのか。
話が進んでんのか停滞してんのか、なんとなくゴチャゴチャ~っと
いろんなエピソードを入れていって、まぁそれはそれで楽しめるんだけど、
ギャグ演出かとおもったら急にシリアスな展開になって、あー、そろそろ終わらせる方向なんだな、ってわかった。
解説のつもりで入れたであろう、立飲み屋での国際情勢の会話や、
橋の上での「日本が分断されたらどうする?」みたいな会話になると
急に、昔学校で観させられた教育映画っぽくなるねぇ。
んでさー、ちょっとここからがよくわからんかったんだけど、
葬式に行った主人公が、在日の人に「お前は何にも知らない!!帰れ!」って怒られるやん。
いや、確かに苦労はあっただろうし、つらいこともたくさんあったと思う。それはわかる。
なぜ友達の葬式に来た高校生に、そんなにつらくあたるのか。
いや、確かに歴史を知らなかったかもしれないよ、彼は。でも急に「帰れ!」はないでしょう。
円山公園でたのしくみんなで宴会してたやん。急にキレた理由がわからん。
んで、ここで沢尻エリカが止めに入るのかと思ったの。
「半島が分断された上に、この関係まで分断するのはやめて!!」とか言って。
止めないの。泣いてるだけ。主人公も泣いて言われたとおりに帰っちゃうの。
これはダメでしょ。分断じゃん。なにも分かり合えてないよ。
で、このあと主人公は泣きながら大事なギターをブッこわして、あっちとこっちのコミュニティをわけている鴨川に放り込むんだけど、なんで?
もう、エリカとは終わりだー!ってこと?
でもすぐにラジオで歌うやん。ギター借りて。
で、なんかそれ聴かされて葬式会場のみんな納得、ってなに?
まるで「魔法の歌」みたいな雑な扱いで、それうってどうなんだろうか。
そういや、円山公園でもみんな泣いてたな。伏線にしては弱いな。
だいたい、殴り合いのシーンが多すぎるのに(どうでもいいビー玉が出てくるシーンとかいらんやろ)、このラストあたりの展開が早いから、なーんにも伝わらへんのよ。
なんかねーこの映画、この題材で一番つたえないといけない大事なことが
ゴッソリ抜け落ちてる、って感じ。