オトコタチノ狂
劇場公開日:2005年3月26日
解説
4人の侍が、突然現代の日本にタイムスリップし、孤独な青年と生活を共にする中で魂の交流を繰り広げるさまを描き、オトコとしての「生」と「死」、「志」と「夢」を現代に問いた渾身作。石井組は1992年にジョイ・イシイを核にその俳優仲間達で結成された映画製作集団である。2000年1月元旦に『オトコタチノ狂』を書き下ろし、製作費の一部をホームページ上で一口千円からの募金で集め、4年の歳月をかけて撮り上げた。
2003年製作/104分/日本
配給:Ishii-gumi Film Entertainment
劇場公開日:2005年3月26日
ストーリー
幕末。“侍”の時代が終りを告げ、近代国家への歩みを始めた日本。そこには、未来を憂い、志のためには命をも惜しまない“オトコタチ”がいた…。21世紀の東京。人との関わりを煩わしく思い、孤独に生きる青年、櫻井光一。真冬の空に雷が鳴り響き、土砂降りの雨の日。家路に着いた彼の背後に怪しげな黒い影。次の瞬間、のど元に日本刀が突きつけられ、サムライの格好をした4人の男たちが櫻井の部屋になだれ込んでくる。彼らはなんと、土方歳三、久坂玄瑞、中村半次郎、中岡慎太郎という、それぞれに強い志を持った幕末の英雄たちだった。狭いワンルームマンションの中、4人は櫻井を翻弄する。恐怖と混乱に陥る櫻井をよそに、立場の違う4人の侍もまた、この理解出来ない現実を拒否する様に争い始める。噛み合うはずのない彼らの魂の歯車が、軋んだ音をたてながら少しずつ回り始めていく。