ガラスのうさぎ(2005)
劇場公開日:2005年5月14日
解説
戦争を知らない子どもたちに戦争の悲惨さと恐ろしさ、平和と命の尊さを知ってほしいという願いから刊行され、27年間ロングセラーを続けるベストセラー絵本『ガラスのうさぎ』。2005年、終戦60周年記念作品としてアニメーション映画化された。監督は「もも子、かえるの歌がきこえるよ。」の四分一節子。
2005年製作/84分/日本
配給:映画「ガラスのうさぎ」製作委員会
劇場公開日:2005年5月14日
ストーリー
太平洋戦争末期、東京下町に住む12歳の少女、敏子(声の出演:最上莉奈)は、敗戦色が濃く物資が欠乏した厳しい世の中で、それでも家族とともに一生懸命生きていた。しかし、昭和20年3月10日に、東京大空襲に巻き込まれる。そこで敏子は、大好きな母(竹下景子)と、大切な二人の妹たちを同時に失ってしまう。焼け跡から、空襲の猛火で形の変わってしまったガラスのうさぎを堀り出した敏子は、戦争の恐ろしさを目の当たりにする。更に疎開の途中、駅で米軍機の機銃掃射を受けて、父(原康義)までも亡くなってしまう。数日のうちに家族をすべて失い、わずか12歳でたったひとりぼっちになってしまった敏子は、絶望の果てに死を見つめて深夜の海辺をさまよう。しかし、「私が死んだら、お父さん、お母さん、妹たちのお墓参りは誰がするの。私は生きなければ…」と、孤独と悲しみの中で、懸命に心を奮い立たせる。