「【”君は神様がくれた最高のプレゼント。”死を前にして諦念を持ちながら生きて居た男の前に現れた、少し不器用な女性教師と写真館を営む男との品性高きプラトニックラブストーリー映画。】」8月のクリスマス NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”君は神様がくれた最高のプレゼント。”死を前にして諦念を持ちながら生きて居た男の前に現れた、少し不器用な女性教師と写真館を営む男との品性高きプラトニックラブストーリー映画。】
ー ご存じの通り、今作は韓国映画の名作『八月のクリスマス』のリメーク作品である。だが、私はそれを知らずに今作を10数年前に鑑賞し、凄く好きになった作品である。
サントラも即購入し、エンドロールで流れる『八月のクリスマス』を始めとして、品の有るインストロメンタル曲をBGMとして、読書をしていたモノである。
今作は、『月とキャベツ』と共に、山崎まさよし氏主演映画の中では、好きな作品である。ー
■父親から引き継いだ写真館で働くさとし(山崎まさよし)は、人々の幸せな時間を写真に刻む仕事を、誰にも言わなかった病魔が進行する中、余命僅かな日を過ごしつつ生きて居た。
そんなある日、小学校で臨時教員をしているゆきこ(関めぐみ)が写真館を訪れる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今観ると、この作品が韓国の同名オリジナルに敬意を払ったかのように、実に忠実に作られている事に驚く。
・そして、さとしが徐々にゆきこに惹かれて行く様子も。それはゆきこも同じだ。さとしの事を”オジサン”と少し揶揄いながら。
■ゆきこは能登の小学校に転任するのだが、さとしが病気で倒れた事を知らないゆきこが、閉じられた写真館を秋冬に訪れ、最後は腹を立てて、写真館のガラスを割るシーンも、オリジナルと同様で良い。
さとしは、小康状態の時にゆきこの赴任先の小学校を訪れ、遠くから彼女が元気そうに生徒達に勉強を教えている姿を見て、軽く頷いてから背を向けて去るシーンも良かったな。
<ラストも、オリジナルと同様にさとしは、セルフポートレイトを笑顔で撮り、それが遺影に切り替わるシーンも切ないが、センスある作りであり良い。
今作は、死を前にして諦念を持ちながら生きて居た男の前に現れた、少し不器用な女性教師と写真館を営む男との品性高きプラトニックラブストーリー映画なのである。>
■追記
・スクリプターとして、エンドロールで呉美保監督の名前が流れた。何だか、嬉しかったな。
<初鑑賞は忘れたが、2010年位かなあ・・。>