雲のむこう、約束の場所のレビュー・感想・評価
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日本が分断されやがて戦争に突き進んでいく暗い展開とも取れる映画だけ...
日本が分断されやがて戦争に突き進んでいく暗い展開とも取れる映画だけれど
「少年時代にできなかったことを果たしに行く」「世界よりも好きな人の方を選ぶ」そんな清々しいメッセージが伝わってきました。
夢と現実が交差してちょっと展開がややこしいかもしれませんが
「並行世界は宇宙の見ている夢じゃないか」という登場人物のセリフを表しているようだった。
新海誠監督の「好き」が本当に詰まっている作品
言葉を選ばずに、レビューします。
私が思ったことを書くので、実際とは異なるかもしれません。
この映画は監督の「好き」が詰まっているように感じました。それがセリフやカット、演出に色濃く現れている気がします。
ただ、少しくさすぎるセリフや仕草が個人的には…でした。
映画の世界観の演出や引き込まれるような美しい絵は、本当に本当に大好きです。他の点を無視できるくらい素敵だと思っています。
この作品の世界観は表面的なものを楽しむ感じだと思うので、細かい設定のことを考えてしまうと、あれ?あれ?となって作品を楽しめないかもしれません。
映像の中のエフェクトも割と雑ではあるのですが、個人的にはどのシーンも綺麗だなと思いますし、好きです。
新海誠監督を感じるならこの作品は本当にオススメです。監督作品というなら、「君の名は」「天気の子」よりはるかにこの作品の方が色が出ている気がします。
ここまで一人の監督の色が濃く出てる作品は、最近あまり見てなかったので、全身で浴びました。
映画館で見れて良かったです。ありがとうございます。
作品の一貫性がある
天気の子とか君の名は。の先駆けを感じる。
さゆりとまた会おうとすると世界が壊れるとかそんな感じ。
新海誠って作品の系統変わらないんだね
内容としてはローマの休日に少し似てるつくりだと思った
澄んだ空に舞う回転する翼 切ない青春の日々 遠い日の約束
「ほしのこえ」に続く、新海誠監督、劇場用アニメーション映画第2弾。
もう一つの戦後の世界、1996年、南北に分断されていた日本が舞台。
かつて北海道と呼ばれていた島の中央に高くそびえたつ塔。
その場所まで、自作の飛行機でとぶことを約束した一人の少女と2人の少年たちの夏。
3年後の1999年、違う道を歩んだ3人が、意外な形で再びその夢に向きあう。
新海誠特有の世界観、美しい地方都市の自然の風景、青春の想い出。
並行世界の歴史を舞台に繰り広げられる物語は、今回も切ない。
音楽による感動も健在。
声優には、吉岡秀隆、萩原聖人という二人の有名俳優を起用。
変わらない朴訥で抑揚を抑えたセリフの吉岡秀隆は、自分は役柄に会っていると感じた。
独特の流線型のデザインと回転翼をもった飛行機が、澄み切った空に、翼を回転させながら優雅に飛ぶ様子が印象に残る。
意味不明のSF仕立て
なんとも難解なSFアニメだが思春期の一途な恋愛ドラマの方が軸でしょう。
驚くほど独りよがりの新海ワールド、観客には理解より感覚に浸って欲しいと言わんばかりに説明を省略、謎は謎のままで話を進めるから画が綺麗だったとか音楽が良かったとかの感想に流れるのも無理はないでしょう。
ドイツのように分断統治というのは、第二次大戦の停戦間際にソ連が宣戦布告して北方から侵攻してきたのは紛れもない事実だから極めて現実めいた設定、日本の戦後史はどう変わったのか興味が募るのだが、映画では内地は変わったようには見えないし北海道はユニオンの塔しか描かれないから庶民の生活など伺う由もない、何の為の設定なのか理解に苦しむ。
巨大な塔というのは恐らく軍事目的だろうと推測したが並行宇宙とコンタクトする為というから意味不明、塔に近づいても変化なしパラレルワールドって何なのさ?、加えて佐由理の奇病も塔と関係するらしいがこれまた理解不能。ここまでぶっ飛んでいると中学生が廃材からジェット機を自作して飛ばす無茶さえ霞んでしまいました。
後年の「君の名は」も夢の連動を描いていますがSFっぽさとは一線を引き、巫女の神事を匂わせてファンタジーに寄せていましたが、そちらの方がベストフィット、本作での観客の反応を知って悔い改めたのでしょうかね・・。
設定の無駄遣い
平行宇宙、ユニオン、南北分断の背景がほぼ語られないまま、何故かいきなり寝たきりになった少女を起こす話。
大変魅力的な設定の割にはそれらの背景が語られる事無くわけの分からんまま、「世界は滅びましたが少女は起きて少年満足です。」という内容。
これは酷い
あの夏の記憶
少女と過ごした鮮やかな夏、そこで交わした約束。恋に似た感情の昂りは「あの夏」を過ごしたかつての少年になら、誰でも思い当たる節があるだろう。
大人になった僕たちは、最初の恋がうまくいかないことをよく知っている。夢破れ傷つくこともすでに経験済みで、だからこそ、「あの夏」の鮮やかさに目を奪われる。
物語後半、事態は急展開を見せる。「南北分断」の政治的状況が緊迫化、いつのまにか成長した少年たちによる「世界救済」の展開には、まるでエヴァンゲリオンかとツッコミを入れたくなるほど。少女の夢と塔の覚醒がシンクロしていて、並行宇宙が世界の記憶を置換するというプロットなど、まんまエヴァじゃんと笑ってしまった。とはいえエヴァ同様、哲学的なメタファーに満ち、とても興味深い。
大事な人を救いたい。世界を救いたい。その一つしか選べないという究極の選択にどう決着をつけるか。とても面白い設定だと思ったが、結末はやや予定調和的。少女は救う。しかし世界が失われないように、塔を破壊。そんな当たり前のやり方ならあんな奇襲的方法取らなくてもっていう疑問。
でもこれは虚構のアニメ。面白ければなんでもいい。
愛しい少女の存在と、この世界を同一視するのは間違っていない。好きな子のことばかり考えて1日を過ごした、かつての僕らの世界はまさに、世界=少女であったはずだ。愛する少女と夢で繋がり、ありえた可能性に思いを馳せる。その夢想は午睡の白日夢のようで、いつまでも叶わぬ夢のよう。
「いつも何かを失う予感がある」。冒頭、語られる少女の言葉が全てを物語っている。僕らは無数の可能性の中で生き、可能性の一つを選び取ることで生きることを続けている。選ばれなかった可能性は失われていき、選ばれた可能性にしても、達成されることで、やはり失われてしまう。その喪失の日々に気づかないフリをしていても、ふとした時に思い出す。「いつも何かを失う予感がある」。それは僕たちの実感なのかもしれない。
ストーリー展開は強引だけど、鮮やかな色彩で描かれる感傷的な作風は、忘れてしまった大事な記憶を呼び覚ましてくれる素敵な映画体験でした。
新海誠の一貫性
この作品の伝えたいことは、「夢」である。この「夢」を叶えるためには、多くの障害があり、代償も大きい。けれどもそれを背負って生きて行かなければならないという物語である。ここでの代償とは、世界が滅びてしまうことである。結果的には、世界が滅びることはなかったが、「夢」つまり「サユリ」ともう一度会うということは世界が滅びる可能性があり、そのリスクを覚悟で助けに行く。ここが代償や罪に当てはまる。
他者のレビューで、「戦争がなぜ出てくるのかわからない」。といったコメントがあったが、これには理由がある。それは戦争が、「塔」つまり「夢」を壊そうとする描写で描かれている点である。現実世界の話で言うと「夢」を叶えようとすると、お金や家族の面で障害が出てしまうことがある。それを戦争に置き換えているだけであり、そこにディテールは不必要だ。なので戦争について詳しい説明がされていないのである。
こう見ると、「天気の子」や、「君の名は。」でも罪を背負いながら生きて行くという新海誠氏の一貫されたテーマが垣間見える。では本作品のアイデンティティというのはどこにあるのか。それは物語の冒頭にある、成長したヒロキが一人で歩いているシーンにある。左下を少しだけ見て、俯き加減で歩いているヒロキに、本編ラストの笑顔のかけらもない。これはヒロキとサユリが、今は一緒にいないことが描かれている。本編で「とても大切な、消えちゃった」とサユリが呟くシーンがあるが、これはお互いの夢を重ねることが出来なくなったことである。ヒロキとサユリの「夢」は「塔」に行くことであり、その夢が叶ってしまうと、お互いの「夢」が消えてしまうということになる。お互い「夢」を共有することによって繋がりあっていた二人が、繋がりが絶たれてしまう。つまりはそれぞれの道を歩んでいくということである。本作品は、こういった夢を叶えることの希望と絶望を表現した作品であると言える。
よかった
ずいぶん前にDVDで見て以来2回目。前に見た時はとても面白かった印象があるのだけど、改めて見るとSF設定が小理屈で説き伏せようとしている印象がある。並行世界を出せばなんでもありみたいなご都合主義が感じられてちょっと嫌だった。しかし国境の向こうに向かって手製の飛行機を彼女を乗せて飛ばすというイメージが素晴らしいので、感動する。塔の存在も魅力的だ。
世界の命運を握る少女と憧れの塔
Amazon Prime Videoで鑑賞。
ノベライズは未読。
前半は夢のために飛行機を自主製作するふたりの少年と、両者が思慕を抱く少女との交流が織り成す青春模様がとにかく甘酸っぱくて、新海誠節が炸裂しているなと感心しきり。
後半は一転。ユニオンと米軍の開戦間近の中、世界の命運を握る少女を巡って少年たちが3年ぶりに再会し、変わってしまった自分たちの状況と周囲に翻弄されてしまう姿が切ない。
展開の切り替え、緩急のつけ方が素晴らしいと感じた。前半がアオハル全開だから、後半の悲しみが引き立てられる。重厚な世界観だし、緊張が徐々に高まる演出も良かった。
世界の命運を背負わされてしまった少女も不憫だが、憧れの象徴だったユニオンの塔が平行世界を転送する兵器だったことが判明し、選択を迫られる展開に胸が締めつけられた。
※修正(2024/07/05)
南北に分断された並行世界の日本を描いたアニメ
新海誠は、この作品で「君の名は。」と同じようなことを描いていたことを発見できたことがひとつの収穫だ。それはつまり二人の年若い男女が夢の中で求め合う、あるいは繋がるという実験。「君の」で時空を超えた男女がお互いになりきるという究極の愛を描いていたことに面白さを感じたが、その原点がこの「雲、」にあったことを発見した。
アラ探ししても意味はない。まったく意味なくはないが、それと感動することは別物だ。
わたしは、並行世界という概念は、面白いが、あくまでも人間特有の空想の世界だと個人的には思う。理論的にはあり得てもだ。
あり得たかもしれない世界は、面白い。タイムトリップで過去に戻るというのも空想上は有効だ。しかし、あり得たかもしれない世界が全て実在しているという方が悪夢であるような気がする。
うーん、微妙
何だろう凄くもったいない気がする
やりたかったこと、見せたかったことは伝わってきたのだが
唐突なSF要素およびその設定の難解さ、展開の軽さというbadなポイントがどうしても否めない
特にラストシーン。__飛行機テイクオフ~塔に到着~サユリ目覚めまでが特にあっさりしすぎて
盛り上がりやメッセージ性が弱く感じざる得なかった。
別れる意味がない
新海誠監督の劇場映画2作目、dTVで拝見するのは、4作目と3作目に次いで発表順と逆に観ている。まだ『君の名は。』を観ていない。映画を観終える前にネットであらすじを予習と言うか、カンニングというか、してしまってからなので、タイトルもそれはそうだと思うし、既に観た2作と違い、SFだった。映像は4作目でアニメの精密さに驚愕したが、3作、2作と逆行しているのもあるのか、凄みには慣れてしまった。日本が戦争後に2国に分断されていて、北海道をエゾと言っているが、そこだけが別の国になっている。NHKオンデマンドで、『NHK特集 日本の戦後』を観たが、その1回めで、日本が本当に第二次世界大戦後に2か国どころか、4か国で4つに分断されたかも知れないという計画を知り、驚いたが。1990年代が舞台のようだが、高校生が飛行機の製作をアルバイト先で出来るというのも凄い事だと思う。一人の女性への憧れというモチーフはどの作品も共通しているようだ。なぜか河川に飛び込んでしまうシーンは、この映画では故意では無かったが、最近観た作品で、『ももへの手紙』も『四月は君も噓』もあったから、偶然良く目にしたが、秋の長雨で台風も来て、また来ると言う。洪水のほうが心配だ。人の見る夢が並行宇宙への出入り口なのかという事なのか。SFは日常的に経験しない事が入るのでわかりにくい面がある。夢を出入り口にした異次元空間での交錯は、まだ観ていないのでわからないが、『君の名は。』と似たような面があるのかどうか。しかしこの映画の時点ではあんなに大きな話題にはならなかった。内容の見せ方がこの映画のほうがやや難しかったのだろうか。普通の工場にみせかけて実は、南北統一を計画するテロ集団が正義としてみられるところがある。これは何を意味するか。主役たちは連合側の住人だ。
共産側は謎に包まれている。その象徴がとてつもなく長い塔であるようだ。主人公は一人の女性を救うのか、世界全体を救うのかという究極の選択に追い込まれるようだ。そして女性を救えば、女性の記憶は主人公を忘れてしまう。その過程で一瞬だけ二人の思いが通ずる時間があったが、現世界の存続と引き換えに女性の思いは消えて行ったらしい。それでも主人公は世界を救う。女性は主人公との思い出を失くしても。理解していないかも知れないが、そうだと思った。背後に川嶋あいの揺らいで危うい清らかな声で主題歌が流れる。しかしわかりにくいのはオープニングに喪失感の場面が出て来て、主人公と女性は一緒にいない事が予想されるのだが、最後の場面では女性は眠りから目覚めていたのである。この整合性がわからなかった。ただ、『秒速5センチメートル』
は女性の心変わりから評価を私は大きく下げたが、この作品は淡い恋の交流であり、それで初めから思い出を失くした時点で主人公と女性は別々の道を歩んだのかも知れないが、喪失感を表すには動機が弱くなると思った。むしろ『ひよっこ』みたいに記憶を失くしても歩めるほうがロマンティックだっただろう。だから大きく下げもしないが評価を上げられない。
物騒な未来。
新海誠監督の初長編アニメーションだったそうだが、彼の作品
では一番面白くなかった気がする(失礼)「ほしのこえ」と比べて
スケールアップしている気はするけど、テーマをどこに置いた
のか分かり辛い。中学時代の同級生が飛行機作りに熱中したり、
憧れの女子が転校したりと良い要素は沢山あるのに、戦争背景
を絡めた冒頭から日本が南北分断という、とても物騒な未来に
なっているためリアルとファンタジーが行ったり来たり。その
繋ぎ方が悪い。映像はこの当時から素晴らしく、レトロな校舎
や電車内に差し込む光などリアルそのもの。人物描画は魅力に
乏しい気がするけど、ここから12年後のクオリティは目覚しい。
会いたい人も話したい人も僕には誰もいなかった
映画「雲のむこう、約束の場所」(新海誠監督)から。
新海作品は、映画「言の葉の庭」から入ってしまったからか、
どうしてもその洗練された背景画に目がいってしまい、
ややもの足りなさを残して観終わった。
メモした台詞も少なく、ピックアップに迷ったが、
ストーリーに関係ないかもしれない台詞を選んだ。
「3000万人以上の人間が暮らす街で、考えてみれば、
会いたい人も話したい人も僕には誰もいなかった」
全体を包み込むイメージに「孤独感」が感じたからだ。
日本には、こんなに多くの人たちが暮らしているのに、
会いたい、話したい、と思う人がいないという淋しさは、
現代の抱える課題にもなっている気がする。
特に高齢者の「孤独死」の記事を目にするたびに、
誰か1人くらい、会いたい人とか、話したい人がいるだろう、
そう思うが、残念ながらそういう人も思い浮かばず、
「淋しさ」を抱えてまま、死んでいく。
主役の少年たち2人を吹き替えをした、
俳優「吉岡秀隆さん」「萩原聖人さん」の声が、
なぜか、そんな雰囲気にピッタリで、驚いた。
顔の表情ではなく、声だけで雰囲気を醸し出す声優に、
拍手を送りたい。
ずっと前に録画していたのを見た。分断統治SFというジャンルが好きだ...
ずっと前に録画していたのを見た。分断統治SFというジャンルが好きだった。新海誠の描く鉄道はいつも好きだなぁとおもう
コメント難しいなあ
戦争により南北に分断された架空の日本が舞台。敵国領になってしまった蝦夷。北海道に建設された天をつく謎の一本の塔。東北の北国に住む、とあるふたりの中学生ひろきと白河は、この塔に行ってみようと計画。自作の航空機を作製し始める。そして憧れだったさゆりという女の子を誘って、いつか一緒に塔に行こうと約束するが。その日を境に彼女は消えてしまう。
そして年月は流れて...。
ようするに塔のせいで眠り病に成ってしまった彼女を救う為に塔まで行ってあれぶっ壊してこいって話。
主人公のひろきは、とにかく一途です。但し子供っぽい未成熟さが目立ちます。
もうひとりの主人公白河君。大人で知的な方。物語を追うと、ひろきより明らかに大人です。
しかし不思議なSFファンタジーです。
夢の世界とシビアな現実の対立とが交互に画かれています。
しかしこの作品好き嫌い分かれますね。
主人公のひろきは、どこか優柔不断で感情移入できない人いるかな。
正直ひろきとさゆりは精神的な成長が中学生で止まっています。
白河君のイライラがわかるなあ。
この作品一番の功労者は白河君ですね。
もうちょっと説明が必要な気がします。この映画。
なんともコメントしずらい作品です。
新海監督にとって初の長編アニメーションですから、色々試みたんでしょうか。絵の綺麗さと、センスは流石だと思います。
新海クオリティ ソノ1
新海誠という監督の存在は正直知らなかった。別にアニメヲタクでもないので、数多いるクリエイター達を諳んじるなんてことはできないが、改めて調べてみるとかなり有名な人なんだと驚く。そしてその中でも合点がいったのは、大成建設のあのアニメのCM。確かにあの映像美は全てこの監督のなせる技なのだと腑に落ちる。これ程までの特徴のある、否、ある意味登録商標モノといっても過言ではない空と雲とそれを彩る光の屈折、逆に満天の星空と星の運河。決して街の光に侵されている今の生活では体験できない大パノラマをアニメとCGを駆使して観客に披露する演出は他の人には真似が出来ない拘りを否応が無くヒシヒシと伝わる。
その集大成が『君の名は』なのだろう。
そしてその作品の演出的プロローグというべき、過去三作の上映が目黒シネマで懸かっていたのでルーツを探るべく観覧した。
さすが今一番の話題であり、ディズニーアニメやワンピース、ドラえもんやしんちゃんといったキャラアニメではときめきに乏しいと感じる人達(時間的に、大学生位の若い人達)で決して広くはない館内がごった返していた。地下に下がる階段にまで整理券順に並ぶ人達で溢れかえり、改めてあの映画の反響の強さを思い出さずにはいられない。
まずは『雲のむこう、約束の場所』 2004年公開というからもう12年も前の映画だ。内容はSF物だからアニメとしては親和性が高い。ストーリーも勧善懲悪物ではなく、パラドックス物であり、尚且つ『謎の転校生』のような並行社会が存在しているという前提で、そのゲートを女の子の昏睡と繋げるという白雪姫的寓話要素も盛り込んである。が、一番のキモは主人公二人の男子の親交(BL?)を描いていることだろう。一寸いろいろなものを盛り込みすぎな感は否めないが、まだCGを前面に使っていない中での得意の映像美、細部の作り込みの緻密さ等、アニメの可能性をこの時代での高度な表現で引き出しているようにみえ頼もしく思えた。背景のストーリーも、『もしもシリーズ』のような内容なので、その手が好きな人は興味深いなのではないか。ありそうな話と夢のような原理、その辺りがジャパニーズSFって落ち着き場所かと。
一つ、意味があったのか不明なのはヒロインのバイオリンを主人公が弾くところ。わざわざ弾くことに意味があったのか?
SFだった
前知識なくみた。
SFとは知らなかったが、君の名は。と似たような、主人公たちがリンクするシーンはデジャヴだった。 君の名は。は、背景も人物も良いが、この映画は人物画はイマイチ。
最初のシーンが現実で、あとはすべて回想シーンで終わってしまう。解説がないとチト分かりづらいけど、発想が面白いので★4つ。
途中から話が…
最初は不思議な設定の世界の話だけだと思いきや、途中から急にSF的な話になり戸惑った。高校生が作った飛行機が試験飛行もなしに飛んだり、敵の戦闘機に撃墜されずに塔までいきついたりと「あれ?」と思うところがいくつかあったが、なんとなくは楽しめた。
個人的には秒速5センチメートルの方が好き。
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