雲のむこう、約束の場所のレビュー・感想・評価
全79件中、41~60件目を表示
良くも悪くも新海作品か。
「君の名は。」観賞した後に見てしまうと煮詰まっていない感が強い。
また設定も飛躍しすぎて付いていくのに苦労する。
しかしながら新海作品の美しい風景描写はこの頃から健在で「君の名は。」に比べるとまだまだだがそれなりに美しい。
感情移入は容易ではないが、甘酸っぱい恋愛気分も用意されている。
映像と心情描写
総合65点 ( ストーリー:20点|キャスト:70点|演出:85点|ビジュアル:80点|音楽:65点 )
前作『ほしのこえ』を発展させたような作品。
沢渡佐由理役の南里侑香の声が良かった。突然彼女が消えたことで全てを忘れるために何もかも投げ出して東京に逃げて、その後は命懸けで彼女のために飛んだ主人公の藤沢の寂しさ・喪失感・悲しさがしんみりと伝わる純文学のような表現が印象深い。
映像の美しさはもちろんだが、ちょっとした描写や切り取ったような風景の使い方が感情を表す演出が抜群に上手い。これも芸術的な雰囲気が漂う。
反面、前作の『ほしのこえ』と同様に設定と物語は駄目。説明不足でわかりくにいし、現実感がないし、はっきり言って無茶苦茶です。中学生の内職の給与と技術で飛行機が作れる時点でかなり異常。三人の関係と何が起きてどうなったのかを描かない物語も良くない。
こんな大袈裟な話にして破綻してまとまりがないようなことにしなくても、もっとありきたりな小さな物語で人の心を描くことは出来るはず。そのあたりを向上させるには次回作『秒速5センチメートル』まで待たねばならない。
タイトルなし
アイディアは悪くないと思うのだが煮詰めきれてないという感じでしょうか。
主人公の描写としては平凡な中高生のはずが、最後は明らかに普通の中高生ではない行動を事も無げに実行しており、なにか収まりが悪い。ヒロインの謎も明かされず。絵はきれい。
忍耐力がいる映画
視聴:1回目
推薦:映画マニアのみ
感想:風景と人物が、若干ミスマッチにみえてしまった。やりたい事がいっぱいあったんだろうなぁと思いながら見てましたが途中で撃沈。爆睡してました。今のところ再度見ようとは思わないです。どの方向に行きたかったか謎。
新海誠監督の作家性が滲んだ切ないSFジュブナイル
1996年、日本は津軽海峡を境に南北に分断され、共産国家ユニオンがエゾ(北海道)を統治し、中央に天空を貫く用途不明の塔を建設していた。津軽に住む中学3年生のヒロキとタクヤはこの塔に憧れ、墜落した飛行機を改造して塔まで飛ぶことを夢見ていた。ある日ヒロキが密かに思いを寄せているクラスメイトのサユリに自分達の飛行計画をうっかり話してしまったところ、サユリは強い興味を示し、彼女も塔まで連れていくと約束するが、サユリは突然姿を消してしまう。飛行計画は頓挫し、3年後郷里を離れて東京の高校に通っていたヒロキの元に一通の手紙が届けられる。それは実は3年前に原因不明の病で意識を失ったサユリが書いた手紙だった。
夢の世界に閉じ込められた少女が世界の命運を握っているという設定が『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』を彷彿とさせるSF青春譚。ノスタルジックな風景の中で、自分の気持ちを伝えることが出来なかった少年が決心した冒険とその結末が実に切ない。『君の名は。』に通ずる印象的なカットが至るところにあって、新海誠監督の作家性が今現在に至るまで全くブレていないことに驚愕しかないです。
よくわからなかった
淡々とストーリーが進むので、途中から退屈になり寝落ちしてしまった。
世界観がよくわからない。
北海道と青森の間で国が分断されてるの?
塔って何かの象徴?
時代が急に変わったりするのもついていけず。
飛行機を作っているところを女の子に知られてしまうという話は、なんかどこかで見た設定だし、君の名はに似たシーンもあって、うーんと思ってしまった。
むずい…
新海誠監督の初の長編作品。
舞台は日本だけど、パラレルワールドの設定だから、理解するのが大変。ってゆーか、難し過ぎて理解出来ない…
とりあえず、この頃から映像は美しくて見応えあり( •̀ᴗ•́ )b
でも、『君の名は。』と同じようなシーンがあったなぁ~
使い回しだったのね…
しかし、主人公の声、吉岡秀隆ってのは無いわぁ~
思春期に観てよかった
小説版「雲のむこう、約束の場所」を読んで深く感動し胸を締め付けられ、期待と不安でドキドキしながら映画を観ました。
私は小説から入ったため苦ではありませんでしたが、
初見の方にはわかりづらい描写が多いかと思います。
少し退屈だと思ってしまうシーンもありました。
映画を観てみて「嫌いじゃないけど、なんだか釈然としない」という方がいらっしゃいましたら、是非、小説を読んでいただきたいです。
私は現在思春期真っ只中で、
言い知れぬ不安や虚無感で胸が苦しくなったり負の塊に押しつぶされそうになったりします。
けれどもそのようなマイナスな気持ちだけではなく、何かに強く惹かれ憧れる気持ちも、とても深くあります。
そしてその強い憧れの気持ちも少しずつ失われてきていることを感じています。
当初はそれだけでこの世界の全てが満たされて他には何もいらなかった。
でも今はそうではないことを知っているし、あのときの気持ちはもう価値を失いつつある。
そういったいわゆる思春期の葛藤を、新海誠監督は非常に繊細に美しく素敵な作品にしてくれます。
当事者(思春期の人間という意味で)の私としては、
涙なしには観れませんでした。
それに、エンディングの曲は監督が作詞をなさってるのですね!
(勘違いでしたら申し訳ないです💧)
とても暖かみのある素敵な音楽です。
また何度も観る作品になると思います。
もっと歳を重ねて観てみると全く違うように感じるんだろうなぁ。
その日が楽しみです。♪
君の名は。に通ずるものを感じる
SF、蝦夷と本州で日本が分断されている青森県が舞台。
軌道エレベーターに見える蝦夷の塔。
平行宇宙?平行世界?夢?
ソックスを履いた黒猫チョビが一匹。
光の反射の描写がこの作品にもある。というかこっちが先か。
人間の描写はこちらがはるかに幼い。少年サンデーぽい。
ちょっとエヴァぽかったりして。
ヴェラシーラという飛行機を作る感じは鳥人間コンテストみたいwもっとハイテクなんやろうけど。
バイオリンと光の演出。夏と冬で季節感を感じるのも光の演出なのか。
メカ関係はもひとつ。
さゆりちゃんが目覚めたら世界が飲み込まれてなくなってしまうかと思ったけど塔を壊したから世界は救われたってこと?
劇中は良かったけどエンディング曲が今ひとつ。歌が♡って誰なのか?
星を追う子ども といい新海誠はクレーターが好きなのか
別れる意味がない
新海誠監督の劇場映画2作目、dTVで拝見するのは、4作目と3作目に次いで発表順と逆に観ている。まだ『君の名は。』を観ていない。映画を観終える前にネットであらすじを予習と言うか、カンニングというか、してしまってからなので、タイトルもそれはそうだと思うし、既に観た2作と違い、SFだった。映像は4作目でアニメの精密さに驚愕したが、3作、2作と逆行しているのもあるのか、凄みには慣れてしまった。日本が戦争後に2国に分断されていて、北海道をエゾと言っているが、そこだけが別の国になっている。NHKオンデマンドで、『NHK特集 日本の戦後』を観たが、その1回めで、日本が本当に第二次世界大戦後に2か国どころか、4か国で4つに分断されたかも知れないという計画を知り、驚いたが。1990年代が舞台のようだが、高校生が飛行機の製作をアルバイト先で出来るというのも凄い事だと思う。一人の女性への憧れというモチーフはどの作品も共通しているようだ。なぜか河川に飛び込んでしまうシーンは、この映画では故意では無かったが、最近観た作品で、『ももへの手紙』も『四月は君も噓』もあったから、偶然良く目にしたが、秋の長雨で台風も来て、また来ると言う。洪水のほうが心配だ。人の見る夢が並行宇宙への出入り口なのかという事なのか。SFは日常的に経験しない事が入るのでわかりにくい面がある。夢を出入り口にした異次元空間での交錯は、まだ観ていないのでわからないが、『君の名は。』と似たような面があるのかどうか。しかしこの映画の時点ではあんなに大きな話題にはならなかった。内容の見せ方がこの映画のほうがやや難しかったのだろうか。普通の工場にみせかけて実は、南北統一を計画するテロ集団が正義としてみられるところがある。これは何を意味するか。主役たちは連合側の住人だ。
共産側は謎に包まれている。その象徴がとてつもなく長い塔であるようだ。主人公は一人の女性を救うのか、世界全体を救うのかという究極の選択に追い込まれるようだ。そして女性を救えば、女性の記憶は主人公を忘れてしまう。その過程で一瞬だけ二人の思いが通ずる時間があったが、現世界の存続と引き換えに女性の思いは消えて行ったらしい。それでも主人公は世界を救う。女性は主人公との思い出を失くしても。理解していないかも知れないが、そうだと思った。背後に川嶋あいの揺らいで危うい清らかな声で主題歌が流れる。しかしわかりにくいのはオープニングに喪失感の場面が出て来て、主人公と女性は一緒にいない事が予想されるのだが、最後の場面では女性は眠りから目覚めていたのである。この整合性がわからなかった。ただ、『秒速5センチメートル』
は女性の心変わりから評価を私は大きく下げたが、この作品は淡い恋の交流であり、それで初めから思い出を失くした時点で主人公と女性は別々の道を歩んだのかも知れないが、喪失感を表すには動機が弱くなると思った。むしろ『ひよっこ』みたいに記憶を失くしても歩めるほうがロマンティックだっただろう。だから大きく下げもしないが評価を上げられない。
物騒な未来。
新海誠監督の初長編アニメーションだったそうだが、彼の作品
では一番面白くなかった気がする(失礼)「ほしのこえ」と比べて
スケールアップしている気はするけど、テーマをどこに置いた
のか分かり辛い。中学時代の同級生が飛行機作りに熱中したり、
憧れの女子が転校したりと良い要素は沢山あるのに、戦争背景
を絡めた冒頭から日本が南北分断という、とても物騒な未来に
なっているためリアルとファンタジーが行ったり来たり。その
繋ぎ方が悪い。映像はこの当時から素晴らしく、レトロな校舎
や電車内に差し込む光などリアルそのもの。人物描画は魅力に
乏しい気がするけど、ここから12年後のクオリティは目覚しい。
全く面白くありませんでした
全く面白くありませんでした。 延々と退屈な話が続くだけでした。 ありきたりな上に、 冗長で、 眠たくなります。 新海 誠 という監督の作品です。 この人は睡眠導入剤のような作品を作るのが じょうずです。
最も好きな。
新海作品で最も好きな作品です。
長いし荒いので見にくいし飽きてくるけれど何度も何度も見てしまう圧倒的な魅力があります。
あと音楽もいいです、ずっと聞いて入られます。疲れているときは泣きそうになります。
会いたい人も話したい人も僕には誰もいなかった
映画「雲のむこう、約束の場所」(新海誠監督)から。
新海作品は、映画「言の葉の庭」から入ってしまったからか、
どうしてもその洗練された背景画に目がいってしまい、
ややもの足りなさを残して観終わった。
メモした台詞も少なく、ピックアップに迷ったが、
ストーリーに関係ないかもしれない台詞を選んだ。
「3000万人以上の人間が暮らす街で、考えてみれば、
会いたい人も話したい人も僕には誰もいなかった」
全体を包み込むイメージに「孤独感」が感じたからだ。
日本には、こんなに多くの人たちが暮らしているのに、
会いたい、話したい、と思う人がいないという淋しさは、
現代の抱える課題にもなっている気がする。
特に高齢者の「孤独死」の記事を目にするたびに、
誰か1人くらい、会いたい人とか、話したい人がいるだろう、
そう思うが、残念ながらそういう人も思い浮かばず、
「淋しさ」を抱えてまま、死んでいく。
主役の少年たち2人を吹き替えをした、
俳優「吉岡秀隆さん」「萩原聖人さん」の声が、
なぜか、そんな雰囲気にピッタリで、驚いた。
顔の表情ではなく、声だけで雰囲気を醸し出す声優に、
拍手を送りたい。
全79件中、41~60件目を表示