いま、会いにゆきますのレビュー・感想・評価
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原作超えの代表的作品!
竹内結子さん追悼の意味で再鑑賞。
正直なところ、原作は本旨から逸脱した
余分な要素の多過ぎる稚拙な小説
だと個人的には思っているが、
それを上手く改変し高尚なレベルに高めた
映画スタッフに感服している。
(改変の経緯については
原作文庫本の巻末に記載されています)
そもそもタイムスリップ物は
リアリティの欠如した話だから、
それを重視する私には
本来浸りにくい世界だが、
例えば、映画では
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」等や
小説では宮部みゆきの「蒲生邸事件」等は、
理屈を超えて
抵抗なく没入させてくれた作品だ。
この作品の評価として、
敬愛するキネマ旬報では邦画43位と
決して高くないが、私は大好きな作品で、
『そんな顔しないの』『大丈夫よ、私達は』と、
自分の短い人生を知った上で
恋人を諭すひまわり畑での
竹内結子がたまらなく素敵で、
返すがえすも彼女の死が悼まれる。
再鑑賞に当たっては、
タイムスリップとして描かれている事象は
“啓示”と解釈出来ないか、
自分が亡くなるまでの運命の把握は全て
タイムスリップに依るものなのか、
また、
全ての記憶を失ってのタイムスリップ
の本旨への是非は、
などを確認しながら観た。
結果、
運命を知るのは“啓示”だった訳では無く、
タイムスリップで会った彼と息子からの
情報と自分のDIARYから全てを知った
ことの理解で良さそうで、
短いながらも愛する人達との人生を
まっとうするために
ひまわり畑に向かったものと確認。
そして、感動を新たにした。
ただ、
彼女がタイムスリップする際に
自分の全ての過去を忘れているという原作
を映画でも踏襲したが、
事故前の記憶は持ったまま、
つまり20歳までの彼との記憶は持ったまま
タイムスリップして二人に会う設定の方が
良かったのではないかと思っている。
そうでないと、三人一緒の写真を見せられ、
『貴女は私達の妻で母だ』と告げられても、
すぐに一緒に生活を始めるのは?
とか、
彼女がタイムスリップから戻った時の
『あなたにもう一度、恋をしたわ』という、
語りとの符号の意味でも
事故前の記憶があったとした方が自然だった
のでは、と個人的には思っている。
もう一点は、これも
原作に引きずられたのか、
彼女が彼の事務員に会う蛇足的なシーンだ。
全体的に優れた脚本化だったと思うが、
どうせ原作を大きく改変しているのだから
原作者に遠慮なくこれらの手直しもあったら
よりリアリティ感が増し
更に感動的だったのではと思うと共に、
それが専門家に高い評価を得られない
原因のひとつでもあったのかなと
想像もするのだが
どうだろうか。
しかしながら、
タイムスリップ物の中では、
この映画は何とも心地よい余韻の感動作で、
原作を超えた映画の中でも
代表的な作品ではないかと思う。
DVD200円ゲットシリーズ。追悼、竹内結子。 素敵なメルヘンでし...
竹内結子さん・・・。
雨の日の小さな男の子、 向日葵畑を走る白いワンピースの少女
もう18年ほど前、本屋の新刊コーナーでなんとなく気になった、水色の本。立ち読みすると、物語の雰囲気がちょっと 大好きな『星の王子さま』に似ていて引き込まれ、本屋で感動して泣き、購入。
その原作本の映画化です。映画館で見ました。
当時ドラマや映画を全然見なかった私が初めて見た、竹内結子さんという女優。笑顔がまぶしくて向日葵畑の中の白いワンピースがとても似合っていました。さわやかで、美少女なのに同じクラスにいそうな身近な感じ、誰にでも声をかけてくれる優等生みたいな雰囲気の女優でした。
主人公(中村獅童)は、ちょっとパニック障害を抱えていて、忘れっぽかったり仕事をうまくこなせなかったりこだわりがあったりするのを、竹内結子演じる女性が笑顔で「大丈夫よ」といつも手をとって引っ張って行ってくれて、やがて主人公の恋は実り、家族となって可愛い息子も生まれます。しかし…母の病死という悲しみに沈む父子は、母ののこした日記帳から、母のかくしていた素敵なひみつを知ります。
とてもピュアな純愛ストーリーです。ほんのりとファンタジーな雰囲気。
この映画で共演した竹内結子さんと中村獅童さんは、実際に惹かれ合ってご結婚されたそうです。そこまでは素敵!でしたが、実際に結婚後は、中村さんは家事や育児を一切手伝わずに浮気をする夫で、中村さんのお家柄の方針で、そんなの男として当然、歌舞伎役者の妻として理解しなさい、という圧が強く、心身疲れた竹内さんは離婚したそうですね。芸能ニュースに疎い(あまり興味無い)私でも、ちょっと心が痛みました。
その現実の「その後」を知らないまま、まだ知り合ったばかりの若い竹内さんと中村さんの姿だけを見ると、ほんわかできる映画です。
めったに恋愛映画を見ない(あまり興味ない)私ですが、これは気に入りました。
息子が、雨の日にはママが帰って来てくれると信じて、晴れてる日に長靴と雨かっぱを着て、『ふれふれ坊主』(てるてる坊主をさかさまにつるす)をつけてる時に、 雨がいやな友達にディスられ、ちょっぴりしょんぼりしかけた時に 先生(YOU)がたちどまって一言「それ、かわいいじゃん」とふれふれ坊主を認めてくれる場面、好きです。
エンディング、向日葵畑で、オレンジレンジの歌が流れて、 この主題歌も「向日葵畑」に行くのも大流行しましたね(笑)
当時、中村さんの演技はかなり大根だと言われましたが、竹内結子さんのファンの方にはぜひおすすめです。
また会いたくなって
一途な純愛で得られるもの
雨の日に会えます。
雨の日と月曜日には
ファンタジー
中村獅童と竹内結子が夫婦役で共演し、軽いベッドシーンもあるという、...
中村獅童と竹内結子が夫婦役で共演し、軽いベッドシーンもあるという、今ではブラックユーモア的な部分に惹かれて観始めたが内容的にもよかった。
巧目線で語られていた恋が次は澪目線になるとこれほど違うのかというおもしろさがあり、ずっと死者が蘇ったと思っていたのに最後で20歳の澪が9年後にタイムリープしたのだと分かる意外性もよかった。
一方的にフラれた形だった澪がなぜ自分から再び積極的に会いに行けたのか、なかなか進まない二人の恋愛が澪からの急接近で結婚まで至ったという強引な展開も納得できた。
違う人生を選択すればもっと長生きできるかもしれない。
8年後に死ぬ運命だと分かっていても、なお、あなたに会いに行きますと。
究極の愛ですな。
穏やかな純愛物語😭😭
15年前の作品で鑑賞記憶はあるものの、
細部は覚えてなくいつか見直してみたいと
思い続けていた作品。
大好きなタイムリープストーリー。
なぜ死んだ澪が突然現れたのか、
それがこの映画の結末としてスッキリ見せてくれる。
終始ゆったりと進み、伏線回収は澪目線のストーリーを最後にしっかり見せる事でこの映画は締まっている。
ハズレない。
やっぱり見直して感動は薄れなかった。
大好きな「ぼくは明日…」「陽だまりの彼女」「フォルトゥナの瞳」の原点はここにあったのかと彷彿させる。
三木孝浩監督、絶対影響受けてる気がする。
劇中のサントラも「あれ?」と思ったら松谷卓さん。
ぼく明日と同じ。
映画の雰囲気はサントラが作ってると言っても過言では無いですね。
数ある映画の中で、この作品を見直したいと思い続けた理由にようやく辿り着いた!😅
(この締め方、分かる人には分かる)
竹内結子さん、あなたを忘れない
死んだ人間が蘇ってくるわけだから、例によってファンタジー色の強い映画なのだろうとタカをくくっていた。しかも最近では、小学生のアンケートで「人間は死んでも生き返る」と信じている子が8割いるとか・・・これによって、生きることの尊さがTVや映画によって損なわれているのではないかと危惧させられる。したがって、この手の映画は子供への悪影響がないか?と、しっかり見極めないとダメだと思う今日この頃なのだ。映画館では、観終えた観客にハンカチを顔に当てている女性が多く、「面白かった!」「感動した!」という声に混じって「ラストわけわかんねー!」という声が聞こえてきたのだ。「これは普通の終わり方じゃないな」と期待して観た。
スーパーレイトショーということもあり、眠い目をこすりながらの鑑賞である。途中までは、あらすじ通りであるため眠くてしょうがない・・・「これは多分、長野の諏訪地方だな。祭はいつのことなんだ?」とか、「『恋の門』の松尾スズキだな。漫画でも描くんか?」とか、「4人の子供を放置するんじゃないよ、YOU!」とか、「今年何本の映画に出てんだよ!小日向文世!しかもガラものTシャツが受けるぞ!」とか、つまらないことばかり考えて集中力を高めていった。そして6週間という期間限定の幽霊(?)の滞在が過ぎて・・・「ママーーー!」という佑司の声で目が覚めるものの、「何だよ、泣けないじゃん!」と早くも2点評価の準備をしてしまっていた。そう、すっかり油断していたのだ。
し、しかし、「わーーー!面白い、これ!」と思わず声を出しそうになってしまう終盤20分。ある程度の展開は予想していたが、ウルウルきてしまいそう。そして、そして、そして!これだけでは終らない!タイムパラドクスと究極のSFラブ・ファンタジーへと誘ってくれるというラストの展開は憎いまでの演出です!!終わってみたら、竹内結子をキャスティングしたことが作戦だったわけで、単なるファンタジー映画だと思わせておいて・・・・という内容でした。全く期待していなかったため大満足でした。途中眠くならないようにもっと工夫があれば満点ですね。
天使のような竹内結子
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