劇場公開日 2004年10月30日

「竹内結子さん、あなたを忘れない」いま、会いにゆきます kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0竹内結子さん、あなたを忘れない

2019年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 死んだ人間が蘇ってくるわけだから、例によってファンタジー色の強い映画なのだろうとタカをくくっていた。しかも最近では、小学生のアンケートで「人間は死んでも生き返る」と信じている子が8割いるとか・・・これによって、生きることの尊さがTVや映画によって損なわれているのではないかと危惧させられる。したがって、この手の映画は子供への悪影響がないか?と、しっかり見極めないとダメだと思う今日この頃なのだ。映画館では、観終えた観客にハンカチを顔に当てている女性が多く、「面白かった!」「感動した!」という声に混じって「ラストわけわかんねー!」という声が聞こえてきたのだ。「これは普通の終わり方じゃないな」と期待して観た。

 スーパーレイトショーということもあり、眠い目をこすりながらの鑑賞である。途中までは、あらすじ通りであるため眠くてしょうがない・・・「これは多分、長野の諏訪地方だな。祭はいつのことなんだ?」とか、「『恋の門』の松尾スズキだな。漫画でも描くんか?」とか、「4人の子供を放置するんじゃないよ、YOU!」とか、「今年何本の映画に出てんだよ!小日向文世!しかもガラものTシャツが受けるぞ!」とか、つまらないことばかり考えて集中力を高めていった。そして6週間という期間限定の幽霊(?)の滞在が過ぎて・・・「ママーーー!」という佑司の声で目が覚めるものの、「何だよ、泣けないじゃん!」と早くも2点評価の準備をしてしまっていた。そう、すっかり油断していたのだ。

 し、しかし、「わーーー!面白い、これ!」と思わず声を出しそうになってしまう終盤20分。ある程度の展開は予想していたが、ウルウルきてしまいそう。そして、そして、そして!これだけでは終らない!タイムパラドクスと究極のSFラブ・ファンタジーへと誘ってくれるというラストの展開は憎いまでの演出です!!終わってみたら、竹内結子をキャスティングしたことが作戦だったわけで、単なるファンタジー映画だと思わせておいて・・・・という内容でした。全く期待していなかったため大満足でした。途中眠くならないようにもっと工夫があれば満点ですね。

kossy
きりんさんのコメント
2020年10月2日

〉人間は死んでも生き返ると信じている子が8割

なんか恐ろしい現象ですね・・
ゲームと一緒で人間の命も簡単に“リセット”。自分も他人も。殺してしまうのも只のゲームオーバー感覚。そして生き返るって“再起動”のイメージなんでしょうかね。
「死」への底なしの絶望感と、同時に気づいてもらいたい生命への畏怖が、子供たちには感じられなくなっているのか・・
kossy さんのこのレビューを読んで考え込んでしまいました。

ロケ地めぐりは、北陸石川のkossy さんには負けますよ(笑)

きりん
零式五二型さんのコメント
2020年2月15日

非常に楽しいコメントですね。
そうですよね〜最後の竹内結子目線のストーリーがこの映画を締めましたね。
最近の作品に通じるものがこの時代に出来ていたって事ですね。

零式五二型