劇場公開日 1977年12月

「様々な名作映画の元ネタだったとは」或る夜の出来事(1934) らららさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0様々な名作映画の元ネタだったとは

2024年7月3日
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鑑賞方法:VOD

最初からテンポがよく全く退屈しないです。1934年の作品とは思えない。
クラーク・ゲーブルの出世作とのことで、筋は「風とともに去りぬ」「ローマの休日」「卒業」色々な映画を思い起こさせながら、この作品が一番古い作品なのですね。

面白いし後の様々な作品の元ネタになりながら、日本ではあまり知られてないような。「ローマの休日」なんかほぼそのままで、より予算をかけ憧れ度と切なさを加えたたのが分かります。初登場ではやや品無くみえるクラーク・ゲーブルが話が進むごとにカッコよく魅力的にみえていきますね。

日本でも1934年公開だったようですが、女性も男性にポンポンモノ言ってお互い毒づきながらも、男性は何だかんだ女性に上着を貸してくれ何かと世話焼いてくれ紳士で、極めつけに朝ご飯用意してくれる!当時の日本女性は何を思ったでしょうね。かなり憧れたのではないでしょうか?90年後の今みても憧れるのだから。

夫が父親代わりの保護者で妻を躾直す役割とかは時代感じるけども。

当時の車もバスも可愛い。白黒時代の映画をカラーでみてみたい。バスの中で生演奏、突然歌合戦の遠足になるあたりもさすが素敵と思わせ、仕事がなく文無しで倒れる婦人とその子どもも出てきて、とんでもない大富豪がいる反面飢えてる人もいる格差社会ではあり。

ピーターがモーテルを去った時、何で書き置きぐらい残さない?そりゃ誤解されるだろうにとやきもき。何だか後の風とともに去りぬに通じる不器用な男。
そして何でも反対してきたらしいエリーの父親が突然物わかりよくエスパー並に察しがよくなっちゃうのもびっくり。普通なら折れて結婚も許したのにドタバタの挙げ句他にも好きな男?!いい加減にしろとなりそう。

卒業より早く花嫁逃げ出し映画あるとは知らなかったです。
しかし映るのはエリーのみ。結婚式以後はピーターが一切出てこない、モーテルで置き去りにしてからのすれ違いでハラハラしたからお互い喜びあう場面が観たかったな。
家出のたび親しくなった男性に惚れるお嬢様と不器用な男と喧嘩が絶えなさそうとか思いつつ。楽しく見られました。

ららら