「何回観ても飽きずに面白い!」下妻物語 77さんの映画レビュー(感想・評価)
何回観ても飽きずに面白い!
片手分は観た気がするのですが1年ぶりくらいにまた観たくなって鑑賞、そして初レビュー。やっぱり相変わらず大好きなお話でした。
監督は中島哲也さん。【CM界の巨匠】と呼ばれるほどに培ってきたセンスや技術を、これでもかというくらい効果的に映画の世界に溶け込ませてるのがさすがの一言です。もうホント好きこの人w
言い出したらキリがないくらい色んな演出がたまらなくツボなんですが、一番のファインプレーはやっぱり主演に深キョンと土屋アンナちゃんを選んだことでしょう。
容姿だけじゃなく声も完璧で、絶対深キョンじゃなきゃダメで土屋アンナちゃんじゃなきゃダメで、まさにイメージ通りなんだけどその“イメージ”を発掘したのがこの作品な気がします。
なんといっても深キョンはこうでなきゃというくらい深キョンが可愛い!
あんなに可愛い「ウ●コ踏んじゃった」を私は後にも先にも見たことがありませんw
序盤からずっと続く桃子の語りパートが本当に好きで。
土屋アンナちゃんはそもそもあの存在感が好き。
ギャグみたいなイチゴ(桃子曰く最強バカw)を笑いを取りつつコントにはしないのはいい意味で吹っ切れてないとできないことだと思うし、
そんなイチゴが失恋して涙するところがこの映画で一番好きなシーンでもあります。あの表情には思わずもらい泣き。
そして毎回ツボな樹木希林さんはやっぱり凄くて改めて観ると観ると篠原涼子さんも昨今の活動的に見ると黒歴史?と思うくらい凄くて(褒めてますw)最高でした。
下妻物語は桃子とイチゴの友情物語であり成長物語です。
可愛い外見とは裏腹に「人は独り」「自分が幸せならいいじゃん、気持ち良ければオッケーじゃん♪」ととってもシビアで冷めてるロリータの桃子。と、純粋でおバカで義理固くて熱いヤンキーのイチゴ。
水と油が出会ってその温度差に笑わされながら、次第に変わっていって桃子流・イチゴ流に思いやり励まし支えあって、いつの間にか互いにかけがえのない存在になっていく二人が可愛くて、微笑ましくて、かっこ悪くてかっこ良くて本当に素敵。
「友達なんてぜーんぜんいりませーん♪」と思ってた桃子の心がイチゴによって溶かされて、最後に何より大事なロリータ服を血まみれ泥だらけにして自分を「アタイ」と呼んで大ボラを吹く彼女の輝きといったらもう!
あのシーンがあるから深キョン起用が尚更利くんですよね。
イチゴも桃子によって柔らかくなって「(借りを)返さなくていいよ」という桃子に「返さねえよ、てか返せねえよ、でっかすぎてよ!」と答える。鎧を着なくていい心地良さがすごく伝わってきました。
原チャニケツで笑い合う二人は可愛いすぎて素敵すぎて眩しいくらい。
後日談の顔に【お花柄】の【絆創膏】をして歩く桃子も【ふりふりのお洋服】で人に【ケガ】をさせるイチゴも“らしさ”の中に劇的な変化があって嬉しくなりました。
エンディングの映像は【桃子とイチゴ】じゃなくて【深キョンと土屋アンナちゃん】なのがまたすごくいい感じ。
友達っていいもんです。
全く趣味が合わなくたって(私はそういうの面白くて大好きなタチですがw)、心が合えばわかりあえる。イチゴの「特攻服預けるってことは命預けるってことだ。全部何もかもお前に任せるよ」だって桃子にはその特攻服に纏わる価値観や考え方はわからない、けど気持ちは伝わる。
決まり事もなくどういう形にでもなり得るんだから一つ一つの出会いってすごく貴重ですよね。面白いです。
そして毎回思うけどヴェル●ーチ×ユニ●ーサルのダサさは凄いw