きょうのできごと a day on the planetのレビュー・感想・評価
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女医型&徘徊型
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どうでもいい奴らのどうでもいい日常を描いた作品。
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いわゆる女医型で、ビルとビルの間に挟まった男の話や、
モテる後輩に絡む駄目男の話や、ツマブキとその恋人の話が並行に進行。
互いに知り合いだったりはするが、それぞれ単発の話。
しかも悪いことに徘徊型でもある。少し前に見た映画と同じ感覚になった。
その時に書いたレビューの文をそのまま貼り付けよう。
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おれの嫌いなパターン、ダラダラと目的なく日常が流れるだけの映画。
現実世界の日常が平凡なんで、何かを求めて映画を見てるってのに、
そこで平凡な人間の平凡な日常を見せられるほど退屈なものはない。
異論はあろうが、これが映画を暇つぶしと位置づけるおれの見解。
こういったタイプの映画を「徘徊型」と名付けることにした。
徘徊型でも主人公に共感できれば面白いんやけどね。
でもこの映画は主人公の価値観やポリシーが曖昧なんで退屈だった。
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つまりおれが嫌うパターンそのものの構成となっている。
大した出来事も起こらないし、結局何が言いたかったんかもわからん。
これじゃ星1つかしかつけようがない。
酔っ払い女に散髪されてガタガタな頭になってる奴で笑ったのと、
おれの地元の王子動物園が舞台となってたことくらいかな。
池脇千鶴の声が大阪ほんわかTVの武内さんに似てるって嫁が言ってた。
とにかくその程度の印象しかない、おれ的には見る価値のない映画。
テレビが情報発信基地
よく出来た群像劇と言えばよいのだろうか。引越し祝いの飲み会のシーンが中心で、誰もが経験していそうなこじんまりとした宴会の雰囲気が心地よい。小さな宴会も終わり、朝が近づいて「さぁドライブに行こう!」なんてノリは自分の大学生活とオーバーラップしてしまい、懐かしさを誘う。
しかし、これだけ懐かしさを感じさせる良作ながら、心に訴えるものがない。人間関係や一人一人の心の描写が浅いのだろうか。時制を前後させる手法も、今日と明日の境目を描くためのものだとしたら意味がないような気がする。『クジラの島の少女』を観た後のせいもあるが、クジラにがっかり。
・見所は、ケータイ燃やし合戦の末焼け爛れた携帯電話!こんなに強いケータイが欲しい。
超日常感
日常感を求める人にはたまらない。
スリリングを求める人には恐ろしく不向き。
どこかで起こっているひととき。
日常に大きな動きばかりは中々起こらない。
でも、目を凝らしてみると、小さな出来事はたくさん起こっている。それをどう捉えるか。
時間がある時にゆっくり観て、思考をリフレッシュさせたい。
No.1じゃない人達の一日。
原作もそうなんですけど、メインの登場人物達にはスペシャルなことが起こる訳ではない。皆で集まり一夜を過ごし散会する。
本当にささやかな、普通の若者達の日常。
でも、誰の日常にも、それぞれの物語が紡がれていて。
その普通の若者達の物語を観ていると、凡人である自分にも人知れず物語は付随しているんだよなぁ、と思う。
ただただ過ごす日常にある種の尊さを感じる作品。
惜しいのは、言葉(方言)が上滑りな感じがすることかな。
池脇千鶴さんが一番作品にマッチしていたと思います。
オール関西人でキャスティングすれば良かったのに、と少し感じました。
うまく言われへんけど・・・
「きょうのできごと」は、ある若者達のある1日を切り取った「なんでもない」作品です。
僕は「GOMES THE HITMAN」というバンドが好きでライブにも足を運ぶんですけど、この映画が公開される直前の彼らのライブに「きょうのできごと」の作者の柴崎友香さんが来ていたんです。そんな事もあって、気になる作品ではありました。
主題歌を歌っている矢井田瞳も好きなので、普段はあまり邦画は観ないんですけど、映画館まで足を運んだんです。
何でもない8人の学生達の、何でもない一日の出来事を追った、何でもない映画なんですけど、観終わった後に心に残る映画でした。そして、この作品について他の人に語りたくなる。そんな不思議な魅力に満ちた作品でした。
8人それぞれのキャラクターが個性的で、出演者達も苦労したという関西弁も(関東の人間の)僕には凄く自然に感じたし、何にもない映画なんですけど、何かが心に残る良い作品だったと思います。
登場人物の言葉を借りるなら、
「うまく言われへんけど」いい映画です。
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