自転車でいこう RIDE FORWARD ON YOUR BICYCLE

劇場公開日:2003年12月6日

解説

知的障害を持つ青年と、彼を取り巻く人々との飾らない関係をとらえた長篇ドキュメンタリー。監督は「蜃気楼劇場」の杉本信昭。撮影を南幸男が担当している。第77回本誌文化映画ベスト・テン第6位作品。

2003年製作/115分/日本
配給:モンタージュ
劇場公開日:2003年12月6日

あらすじ

大阪市生野区に住んでいる知的障害者、20歳の李復明(リ・プーミョン)は、福祉作業所「ちっぷり作業所」の営業マン。商品を自転車に積んで街へ販売に出かけるのが彼の日課であるが、お喋り好きがたたって営業成績は最悪だ。復明は仕事帰り、健常児と障害児を一緒に保育する「じゃがいも こどもの家」に立ち寄る。同年代のスタッフや子供たちとの賑やかで楽しいつき合い。だが、一方で復明には狡猾で頑固な部分もあり、スタッフと衝突することも度々だ。しかし、誰も妥協を許さない。復明に甘い顔は見せない。みんな、真剣勝負で彼に対峙していく。復明やじゃがいも こどもの家の子供たちが独り立ちする日は遠いだろう。しかし、彼らがいつか自身のペダルで踏み出すに違いないとみんなは信じている。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0 見所は、自転車のプーミョンをカメラで追いかけ、こけるスタッフ・・・笑われてるぞ・・・

2025年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ホームビデオかと思ってしまうほどチープな作り。TVのドキュメンタリー番組の延長といった感じだ。特にテーマを解決へ導くといった手法は取らず、プーミョンの日常生活を追って、障害児と健常者の接し方の一面を垣間見る映画なのだ。これが社会性、政治性を全く帯びておらず、気持ちよく鑑賞できる要員であろう。

 プーミョンは知的障害児と言っても営業をまかされ、自転車で自由気ままに走り回るほどなので、さほど問題はないのだが、しゃべりまくる内容がとても面白いのだ。もしかして演技?とも感じさせるくらい関西人のノリ炸裂で、笑わせてくれるのです。

 作業所の健常職員たちは「とにかくつきあってみること」を信念として彼らに接し、一般の我々にも障害者の接し方をそれとなく教えてくれる映画でした。

【2004年映画館にて】

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kossy