ぷりてぃ・ウーマンのレビュー・感想・評価
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地雷女流演出家に見せたいものだ。
お年寄りは年寄りらしくしてもらいたい。
お年寄りはのんびり暮らすのが一番です。
と、この映画では言ってます。
そんな絶滅危惧種民族が、裏腹に
「75歳になったら死ね」???
そんなら、PLAN45とかが良いんじゃない?そうすれば、40歳までにお国の為に一生懸命働くよ。それで、障害を持った人達は例外にするとか。
まぁ、そのうちそんな時代が来るよ。お国の為。と叫ばれる時代はその内にやってくるだろうからね。
また。そん時僕はもういない。
だから、関係ない。
劇団ほのおは実在するらしい
森下家ではおばあちゃんの葵が孫の部屋を占領。英会話に勤しんでいる。加奈子(西田尚美)は脚本家の夢を諦めて戻ってきたのだ。『夕空、晴れて』という脚本が貶されて失意のどん底にあった折、演劇の道に自信をなくしていた。おばあちゃん達の演技の下手さに呆れかえって指導するのもやめると言い放った加奈子だったけど、葵の言葉やこっそり練習する風景を見て考え直す。
イーデス・ハンソンと正司照江のキスシーン。多くの有名タレントの友情出演。金八先生のおまわりさんがそのまま出てたり、出演者もかなり面白い。
ようやく形になってきた演劇も梅さん(風見)の突然死で頓挫してしまう。が、他のみんなの意思は固く、これが最後だと誓約して市民の日の公演に向けて頑張る。公演は、梅子の死をも想像させ、涙なしでは見られない。『死に花』のような虚しさよりも、老人たちの生きがいをしっかり表現していたことは素晴らしい。西田尚美が光っていた。もちろん、淡路恵子の女優魂も感じましたけどね・・・
昔のぷりてぃ・ウーマン?
おばあちゃんたちのアマチュア劇団の話なのに「ぷりてぃ・ウーマン」って何?
静岡県藤枝市に実在する劇団ともしび(後に炎)の旗揚げ公演のお話、主宰の大石さき(映画では淡路恵子)さんは58歳(1975年)のころお年寄りを励ますために仲間とお芝居を始めました、驚くのは103歳で亡くなる(2019年没)まで850回を超える公演、日本最高齢の舞台女優でした。県からも数々の表彰、サントリー地域文化賞にも輝いています。劇は素人ですから学芸会レベルからのスタート、笑って泣ける家族愛をテーマにしたものから年寄詐欺やなんとチェ-ホフ、シェークスピアまで及びます。そんな大石さきさんの素晴らしい生き方こそ真の「ぷりてぃ・ウーマン」と呼べるのではないでしょうか。
そんな実話の物語に名女優達も燃えないわけがありませんね、正司照枝、イーデス・ハンソンさんは地のままかもしれませんが淡路恵子さんはじめ風見章子、 馬渕晴子、草村礼子、絵沢萠子さんはあえて芝居初心者の役を演じるのは難しかったことでしょうが素晴らしい。劇団員のほかにも脇を固める岸辺一徳、すまけい、佐藤允、風吹ジュンさんなど豪華出演陣、津川雅彦さんに加え出川哲朗、山田邦子、蛭子さんや山田隆夫、それに「金八先生」の名物おまわりさん(鈴木正幸)までチョイ役で出てきますので目が離せません。挫折した脚本家を演じた西田尚美さんは蒼々たる名優に交じって頑張っていたとは思いますが差は歴然、荒んだ心境描写なのでしょうかやたら煙草をふかし、タイアップのようにAsahiの缶ビールを飲む演出は時代遅れにしか見えなかったのは残念です。誰にも訪れる老いの問題、お芝居ではないにせよ生きがいを見つける大切さがじんわりと伝わってくる名作でした。
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