ONE PIECE ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険のレビュー・感想・評価
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60点
映画評価:60点
ワンピース劇場版第4作目
オススメタイミング:[143話の後]
2時間規模としての初の劇場版!
実質この作品が劇場版初と言っていい作品です。
内容も解りやすいし、
麦わら一味の良さも個性も詰まっている。
私個人としては、
船長しか戦闘しない所が特に良かった。
必要であれば良いと思うのですが。。
原作でもそうですが、
仲間が増える度に敵も増えていき、
いつの間にか柔道の試合の様に
先鋒戦、中堅戦、大将戦みたいな流れになっていくのが、楽しくもあり、同じ展開に飽きもきてました。
それを今回の様に、
各々の個性を活かしたサポートで
船長やゲストを助けている。
そこがこの作品で一番気に入っている所です!
そして見所です!
もし、観たことあるけど
その視点では見たこと無いなぁという方は
是非、もう一度注目してみて下さい。
嬉しくなりますよ!
【2022.12.1観賞】
原作の二番煎じ
「ONE PIECE デッドエンドの冒険」は、2003年3月1日に公開された日本のアニメーション映画。ONE PIECE映画4作品目。アニメシリーズとの時系列としてはアラバスタ編のモックタウン上陸直後。仲間は、ニコロビンが新たに加わった。主題歌はBUMP OF CHICKENの「sailing day」。
上映時間は90分と過去3作が60分前後なのに比べて長編となった。オープニングから独特なタッチで描かれており、金欠のため食費を補うためレースに出場するという動機づけも良くも悪くもONE PIECEっぽくない。タイトルにもなっているレース「デッドエンド」については後々出てくるデービーバックファイトと若干被っている気もしなくはないですね。(スターウォーズのポッドレースにもインスパイアされている気もします。)アメアメの実のガスパーデや、シャチの魚人ウィリーなどキャラクターには凝っている気がします。アメアメの実はロギア(自然系)と思われますがルフィの打撃が必中しているのが疑問です。ウィリーについてはシャチという自然界でも最強なキャラクターを使っただけにあっさりしすぎていたのが残念で勿体ないです。セリフやエピソードなどは原作の二番煎じである感じが否めませんね。戦闘シーンやレースなども90分では多少短かった気がしますね。子供が長時間は持たないので仕方ないですが大人のファンには少し物足りないでしょう。
●オリジナルキャラクター
・シュライヤ・バスクード
・ビエラ
・アナグマ(アデル・バスクード)
・ガスパーデ(アメアメの実)【懸賞金9500万ベリー】
・ニードルス【懸賞金5700万ベリー】
・ウィリー(シャチの魚人)【懸賞金2000万ベリー】
ワンピース映画の中で最高の出来
全体に海賊の冒険を見ている雰囲気になれる。冒頭の数分間だけでも海軍視点の映像や裏路地から入った酒場にルフィ達がいたりとお尋ねものっぽさを良く表現できていると思う。一番良いシーンはアナグマとルフィが対峙するシーン。子供相手だからと中途半端な態度を取らない一味に海賊としての凄みや度量を感じる。敵の格、能力とその攻略、ゲストキャラの魅力、映像の迫力、海戦シーン、宝を目指すストーリー、どれを取ってみても申し分ない出来。直接原作に影響を与える話ではないがルフィ達は普段こういった生活、冒険をしているのだろうと空想し補完出来るので原作の深みもより増すように思う。全体に一味の海賊としての荒々しさを感じることが出来る作品で大人になった今見直しても十分に満足することが出来た。
ルフィ一行はお金欲しさに海賊による海のレースに出ることに。 海賊ら...
ルフィ一行はお金欲しさに海賊による海のレースに出ることに。
海賊らしい設定とレースのシーンにワクワクする。冒険っぽくてテンション上がります。終盤はやっぱり戦いになっちゃうのだけど。
もっとレースのシーンあったら良かったなぁ。
ワンピース映画の最高傑作
ワンピース映画というと『STRONG WORLD』から連なる本編補完的な大作シリーズばかりが持て囃されがちではあるけれど、個人的には本作が一番面白いと思う。
大冒険の裏でいくつもの人間関係やサスペンスが胎動し、それらがルフィと怨敵の最後の大一番において一挙にカタルシスを迎えるという原作のダイナミズムを余すことなく映像に落とし込めていた。しかもこれでオリジナル脚本なのだから驚く。
オリジナルキャラクターであるシュライヤの服装が『死亡遊戯』のブルース・リーそのものすぎて笑った。戦闘スタイルは言うまでもなくジャッキー・チェンの軽快なカンフーアクションが範型だし。イスを使ったりチェーンをよじ登ったりと、とにかくものすごい作画コストがかかっていた。ただ、そういったスタイルが彼のパーソナリティのどこに生かされているのかは最後までよくわからなかった。
本作もそれまでのワンピース映画と同じように仲間の重要さや命のかけがえのなさなどが説かれるのだが、以前までのような子供騙しの単純な勧善懲悪劇とは一味違う。
ルフィは上述のようなヒューマニズム(仲間・命を大切にしろ!)を開陳しはするものの、そこには適度な余地がある。言い換えれば教条性がない。ルフィは仲間や命の大切さを説く一方で人を殴るし暴言を吐く。要するに自分のやりたいようにやっているだけなのだ。
だからこそルフィの説くヒューマニズムには妙な真正さがある。こいつはルールとか法律とかいった厳密で厳格な審級に基づいてそういうことを言ってるんじゃなくて、本当にそう思ってるから言ってるんだな、という納得がある。
しかしルフィの「やりたいようにやる」という自由奔放さは、時として悪しき方向に舵を切ることもある。本作のラスボスであるガスパーデは邪悪なやり方で「やりたいようにやる」を実践し続けてきた、ある意味でルフィの鏡像的な人物だ。ルフィの「自由主義」を手放しに全肯定しない脚本のバランス感覚は見事なものだ。
しかもガスパーデはそれまでの歴代ラスボスの負の側面を煮詰めたような男だ。クロコダイルのような能力(アメアメの実)、アーロンのような狡猾さ(か弱い老爺に労働を強いる)、そして首領クリークのような卑劣さ。それらがガスパーデという束と化してルフィを襲撃する。あと麦わら帽子を破くところなんかはバギーそのものだったな。
本作ではルフィ以外の船員にさしたる戦闘シーンがない。しかしルフィとガスパーデの一騎打ちをつぶさに見ていくと、そこには船員たちの手助けの痕跡がちらほらと窺える。ガスパーデを倒すことができたのも、どう考えたってサンジのおかげだ。
ルフィはアーロンパーク編で「おれは助けてもらわねえと生きていけねえ自信がある」と言ったが、まさにこの「仲間がいることに対する意識の有無」こそが同じ「自由主義」者のルフィとガスパーデを大きく分かつ。ルフィは基本的に自分のやりたいようにやるけれど、その根底には少しだけ他者への考慮がある。そのアンバランスさがルフィのいいところですよねやっぱり。
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