「山形県鶴岡市出身の原作者は我がオジキと知り合いだったようだ。」たそがれ清兵衛 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
山形県鶴岡市出身の原作者は我がオジキと知り合いだったようだ。
黒澤明監督、山田洋次監督は士族出身である。だから、彼は「ちまちました時代劇」が撮れなかったのだろう。「キネマの神様」でもそんなセリフがある。だから、この時代劇は彼の本音なんだと思う。
それはともかく、中世日本の終わりであり、士農工商の身分は明治維新を迎え無くなった。と日本史では教わるだろう。
それは、違う。
この身分は歴然として残り、ここに資本主義が添加されるのだ。
「石高」を気にしているが、「石高」とは農民から米を搾取しているのだ。つまり、「士族」と言われる身分は社会に対して生産をなくとも、石高と言う農民の生産物を無条件に搾取出来るのだ。それが明治維新を迎え、貨幣と言う物に変わる。勿論、力を所有する士族は、その貨幣を搾取して行くのだ。それが海外へ向うと帝国主義へと変わり、大日本帝国は奈落の底へと突き進むのだ。
つまり、日本に於ける本当の民主主義は、世界に負けた事で手に入れたと言う「失態」の上に成り立っている。
この映画はそのドロドロした士族のエキセントリックな姿が良く表していると感じた。
最後の征伐は黒澤明監督の「七人の侍」の「志村喬」の「一瞬の演技」の方が良かったと思う。
明治維新の御託を並べて、屁理屈をこねるよりはね。
彼にとっては良くできた作品だと思うが、脚本に頼りすぎるね。まわい、殺陣が世界は見たいと思う。世界は日本の明治維新なんて全く無関心。だから、日本アカデミー賞なんだよ。
追記
山形県鶴岡市出身の原作者は我がオジキと知り合いだったよう。嘘か真か?
但し、出身階級は士族ではなく、2番目に偉い「お百姓さん日本」である。
追追記
小津安二郎監督と言うよりもやはり彼は成瀬巳喜男監督だね。まぁ、野村芳太郎の亜流だと思う。
マサシさんへ
コメントありがとうございました。
次回、酒田に行かれた際は、山居倉庫と土門拳記念館には是非。
記念館の設計者は、上野の東京国立博物館法隆寺宝物館と同じ設計者で、とても素敵な建物です。