千年女優のレビュー・感想・評価
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良く分からなかった!!
とある女優の若き頃の演技シーンの切り貼りや思い人について語られますが、観客は女優に名の思い入れも無いので、没入しにくいと思います。起承転結の承辺りで終わっていないでしょうか。良く分かりませんでした。
物語の語り方が面白い
終わり方が凄い好み。語り方も普通に考えたら最初から回想パターンになる所を、第三者がインタビューする形での回想にすることでドタバタ、軽さが出て良い。
アニメである意味
公開時に少し話題になっていて、後追いで観たら……、素晴らしかった。
過去と現在、現実と映画世界、それぞれがシームレスかつ縦横無尽に移行しながら一人の人間の人生を描き出す。主人公が役者であることとアニメーションであることがしっかり結びついた演出が素晴らしい。下手に清く正しく美しく、ではないところも人間の奥深さや不可解さがでていていい。
立花さんはかっこいいと思う。
うーん
どこかですごい勧められていたので、ネトフリで鑑賞。何だか意味深なシーンや美しい絵巻物のようなめくるめく幻想的な映像とストーリーなんだけど、最後まで何だかよく分からず共感も出来ず、最後にしっかり伏線回収して腑に落としてくれるものと期待してましたが、まさかのオチ!自分はストーリーやテーマ重視なので伝わってくるものはなかったです。
呪縛の言葉"必ず逢いに行くって…"オム・ファタール運命の男
内容は、名女優に純粋に憧れる映画監督が、女優の引退の30年後再度元女優宅を訪れ元女優の人生の訪れと幕引きを主観と客観目線で描いた作品。好きな言葉は『明日きっと教えて下さいね!』運命の人に気付き鍵の🗝使い方を教えてくれる様に約束を取り付ける場面。ひたむきな少女としての純粋さと共に狡猾で狡さも感じる言葉が印象に残りました。この『いつか』とは心の中だけに存在し現実には訪れる事のない時間とジャン・ルノワールが言う様に呪われた縛りが生む言葉の一つなのかもしれません。好みのシーンでは、自分の未来の姿にも見える糸車を回す老婆の姿が分かりやすくて味がある表現だなと感心しました。『愛しくも憎い』この台詞の絶妙さが好きです。結果的に、"純粋(ロータス)"であり続けたかった名女優の願望は叶えられず、終始純粋な映画監督だからこそ人生の全てを話す気持ちになったのかもなぁと感じると切なくて苦しくて面白いと感じました。映像的な作画も伏線も素晴らしくアップやバックしながら被写体を回り撮影アングルで作画する所は20年前の作品とは思えない程素晴らしかったです。馬は🐎イマイチでしたが、女優の1人語りを映像として見せる所や時折会話の中に映画監督や助手が絡んでくる撮り方は会話の映像化の巧みさを感じ、こんな表現の方法があるんだと感心しました。最後は台詞を全て表現する所が観客をより広げ惹きつけたんだろうと感じました。テーマは『女優も一人の人間です』って感じが伝えたかったのかなと自分ながらに思います。時折見せる主人公の寂しい目に演技と現実の差異がなくなり、夢か現実かの区別のない恐ろしさが描かれていた様に思える。認識論を題材にした面白い作品でした。
褒めるぜ今監督
いよっ!今敏監督!
どっからどこまでが、現実なのか空想なのかさっぱり解らないアニメーション作画。
もう全部が主人公の空想かも?とさえ思わせる映画的マジック。
そこに平沢進のドラッギーで壮大な音楽が乗り、いつ見てもクラクラしちゃう。
これを見に来た!!
これぞ今敏!
なんだけど、根底には人間のちっぽけさ、人の欲が描かれててもう最高なんですよ。
こんなの今敏じゃなきゃ作れないですよ。
実写、アニメ関わらずこれを映画に出来る才能は他に無いですよ。
本当に惜しい人を無くしたと思います。
見られてよかった
今敏監督にハマって三作目。千年女優だけネットフリックスで出てこなかったので、見られていなかった。
正直に言うと東京ゴッドファーザーズとパプリカのほうが好きだったけど、でもこれもよかった。平沢進の音楽とか、映像の気持ちよさとか、物語の疾走感は他の作品のほうが強かったので、あれを期待してると少し薄味に感じてしまった。
でも演出はすごくよくって、千代子が可愛くって見られてよかった。最後のセリフを言う前の病室のシーンからぐっと来て泣いてしまった。
最後のセリフは有名だけど、思ったより冷静な言い方で意外だった。
どえらい作品に出会えた。幸せ。
Netflixのおすすめに出てきたので、最初見て面白そうだったら明日、続きを見ようかなと、軽い気持ちで視聴を開始したのだが、グイグイ引き込まれて最後まで見てしまった。ゔー、AM2:00を過ぎてしまった。次の日、早いのに。
引退後のプライベートは30年に渡り謎に包まれている大女優・藤原千代子。千代子のインタービューにこぎつけた映像制作会社の社長・立花源也は、千代子の熱狂的なファンらしい。千代子へのインタビューが始まると、千代子の回想シーンへと切り替わる。と思っていたら、立花とカメラマンの井田までもタイムスリップして登場するじゃないですか。これは、メタ構造なの?
見ている側への説明は一切なしに、どんどん進んでいく。回想シーンから千代子が出演した作品の世界に行ったかと思えば、現実の世界に戻って、千代子が熱演したりしている。舞台は、平安末期から未来までつなぎ目なく切り替わり、息つく暇もない。文字通り「鍵」が物語の主軸になっているから、頭は混乱するものの、なんとかついていける。
ふー、ようやく最後までたどり着いたかと思えば、千代子の独白に胸ズッキューン。どえらい作品を見てしまった。というか、『千年女優』を知らなかった自分が恥ずかしい。
「主人公・千代子の作り話として見ると腑に落ちる」という岡田斗司夫氏の解説を後で知った。なるほど、そういう見方もあるのか。
まだまだこれから
クライマックスの盛り上げる演出とかスゴい。
まだまだやりたい事がたくさんあったんだろうと思える
作品でした。
とても実験的で、
女優と言う職業を活かして、
映画へのリスペクトと日本の千年を描き、
映画と現実が見事に交差し、
難解なパズルみたいな発想をまとめ上げた今敏監督って
やっぱりスゴい方だったんだなと改めて思いました。
最終こそ、
なるほどこう言う演出か、
映画へのオマージュも散りばめられてて
面白い事考えるなぁくらいにしか思ってなかったけど、
ふたたびカギを手にして、北海道へ向かう道中の、
これまでの歴史と現在をミックスさせるクライマックスの演出は鳥肌が立ちました。
ラストの宇宙と現在の見せ方まで、
やりたい事をやって、観客に完璧!と思わせる
ものすごい力のある作品だと思います。
いつかきっと
テンポのある展開の切り替わり。過去の名画をサンプリングして詰め込んだのか、こちらの勉強不足でそれとは分からぬが、観る人によっては相乗効果が得られるのかな。
構成のわりには、難解さはなく、メッセージも明白で後をひかない。千代子に入れこむ要素が少ないのも難点。
壮大な90分、ぜひ体験して
噂の本作を、やっと劇場で観ることができた。ありがとう、キネカ大森。
見終わって、期待どおりの喜び。一人の大女優の一生が、たった90分の中にこの上なく高い密度で凝縮されている。その上、我々観客は、昭和という時代をも同時に駆け抜けるのだ。
さらに女優のもつ本性のようなものを感じられた気がする。どんな時代のどんな作風にもあわせて、そのどの場合でも、自分の魅力を振りまき続ける。唯一、年齢を重ねると、かっての自分の若さだけが恨めしい、というかうらやましい。
「千年女優」というこの本当にぴったりなタイトルを、あなたもぜひ映画館で、実感してほしい!
デジタル化必須でしょ。
2021/1/5 再度鑑賞。
昨年は、「パーフェクトブルー」 との併映、今年は 「東京ゴッドファーザーズ」 との併映だ。来年、「パプリカ」 との併映を観れば、自分的には、今敏監督を観る旅の、完成かな。
あらためて観ると、様々なことに気がついて楽しい。
まず、「SF版かぐや姫」 から始まっていたんだなあ。そしてエンディングもそれ。いい感じ。
制作年は2001年。そうか、21世紀は 「千年女優」 とともに始まったのか...
制作はもちろん "マッドハウス" だが、動画設計には "シャフト" の名が。動画サポートは、"DR MOVIE" という中国の会社。日本と中国のアニメ会社の密接な関係をみる。
"時の糸車" を回す老婆、というイメージは、自分の中のなにかにひっかかる。黒澤明 「蜘蛛巣城」 へのオマージュなのか。でも俺、その映画みていないしな。不思議だ。
明治 → 大正 → 終戦 → 昭和 と繰り広げられる主人公千代子が出演する映画のひとつひとつのシーンが、「ああ、そんなシーンを観たいなあ」 と心から思わされるシーンだってことが、とにかく凄い。ずうっと楽しめる!
そして、がれきに書かれた千代子の絵。映画という舞台の上で、千年を駆け抜ける、まさに千年女優! ドラマティックとは、この映画を言うのか!
あの人に、老いた姿を観られるのはいやだった...女優とは、追い求め、追い続ける者...
ああ、人生とはまさにこれだ。
今年も、心から堪能!!!!
【映像演出は素晴らしい!】
主人公が女性のせいだけでなく自分自身が恋愛ものにに好感持てないので、監督の才知が長過ぎてに感じてしまった(残念)ので減点1点ですが、公開された監督の作品の中でも演出の巧みさでは一番だと思いました。実写で取ったらいかばかりかというセンスの良いキレッキレッのショットが連続して圧倒されますよね。一貫して現実と夢や妄想(≒物語)の境界線をテーマにしているのがまぁ押井守的でというか押井守を超えてしまっていて、早逝されたのが本当に残念(誰もが思っている話で恐縮)。
或る女優のあまりにも劇的な人生
関東大震災と同時に生まれ、映画と供に生きたその老女は、その生涯を自分の映画に乗せて語り始めます。現実と幻想が入り交じる語りに 次第に引き込まれてゆく。
その老女、千年女優 千代子はさることながら 彼女に負けず劣らず、観客を魅了するのが 髭面の中年 立花社長です。
彼は 鍵の男について ある悲しい現実を知っていながら決して千代子には伝えません。 そこに彼の、ファンとして人としての信条が感じ取れるのです。
会いに行っているのは一体誰なんだろうか
次から次へと目まぐるしくかわる万華鏡のような映画。
途中から、
「これ映画の撮影じゃなくて、本当に戦国時代~現代までずっと生まれ変わって(実際に。ガチで)ずーーっと、鍵の人を探してるんだよなぁ・・・」
と解釈しました。
たまたま現在が女優なだけで、
今までの千年の歴史を演じてるというだけ。
千年生まれ変わりながら、何故かその時代に鍵を預かった人が必ずいて、そのために生きて、何度も何度も生まれ変わる。
そして恐らく今度は宇宙の時代に生まれ変わって探しにいくのだろう。
見つからなくてもいい。
探し回れば探し回るほど、私は何度も生まれ変われるのだから・・・
↑長い。汗
そんな深いメッセージを後ーになって感じました。
超低温やけど系映画です
...
もしかしたら生まれ変わりたいがために「鍵の君」を理由にしているのかもしれませんね・・・
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