劇場公開日 2002年9月14日

千年女優のレビュー・感想・評価

全92件中、1~20件目を表示

5.0歴史に残る名作

2024年2月29日
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鑑賞方法:映画館

何年振りかに映画館で観ることが出来た。やはり至上の傑作である。夢うつつの人生のあり方、幻かもしれない恋心を追って生きることを肯定する物語に映画女優として生きることを重ねる。人生は映画のようなものだ、ということをこれほど的確に描けるとは。今敏監督は現実と非現実のあわいを突破する物語を常に描いてきたけど、それが悪夢のようなものではなく、人生を彩る素晴らしいものであると、謳いあげている本作が僕は一番好きだ。人は幻を信じられるからこそ、生きていられるということをこの映画は教えてくれる。
アニメーションという媒体の面白さに自覚的な作品でもあると思う。極めて現実的な世界観であるが、現実と虚構を絵のテクスチャーで等価に描くからこそ、テーマに説得力が生まれる。映画が現実だったのか、それとも人生が映画だったのか、胡蝶の夢のような感覚を観客にダイレクトに体験させる見事さ。
エンディング曲のロタティオンも最高。

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杉本穂高

4.5とても素晴らしい作品。でも千代子さん、ちょっと怖い

2024年3月5日
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鑑賞方法:映画館

とても素晴らしい作品です。

まず絵がいい。ひじょうにうまい。驚くほど人体のデッサンがしっかりしていて、その動きが自然なことに感心しました。
だから、いろんな「感じ」がとてもよく表現されている。歩いている感じ、走っている感じはもちろん、そのほかの、人間が生活する際の様々な「感じ」を見事に描き出している。
人間の体は見慣れているだけあって、少しプロポーションが狂ったり、動きがおかしかったりすると、すぐに違和感を感じてしまいますからね。これだけしっかりとした絵を作れるようになるには並々ならぬ修練が必要でしょう。
線描を主体としたキャラクターのフォルムと、彩度をおさえた色彩が美しく、すべてのシーンをアートとしても楽しめます。
宮﨑さんの作品をはじめ、新海さん、細田さんなど、日本のアニメ映画における人物表現はどれもすごいけれど、僕は本作の人物表現が一番好きかもしれません。

また、ストーリー展開もユニークで、「よくこんなこと考えるなぁ」と、これまた感心。
ユーモラスな味つけもバランスよくされていて、物語のテンポもいい。カメラマンの井田の関西弁が「ツッコミ」のように効いていて、何度も笑わせてくれました。

それから監督の映画愛も伝わってきた。
僕には黒澤明の『蜘蛛巣城』しかわかりませんでしたが、ほかにも何かの映画の場面が引用されていたのかな?

ところで、この物語の一途な愛はすごいなと思いますが、しかし何ごとにも加減とか限度というものがあります。
千代子さん、執着が過ぎるようで、ちょっと怖い。
――と思って、家に帰って調べてみたら、本作のキャッチコピー、「その愛は狂気にも似ている」なんですね。やっぱり。

追記
今敏という人物を昨年はじめて知りましたが、2010年に46歳で亡くなっているんですね。
すごい才能なのに……。なんとも残念なことです。

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peke

4.5日本アニメ史に残る傑作!

2024年2月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

幸せ

何故今までこの作品を観なかったのだろう。
リバイバル上映がされているということで知った作品(私の住む地域では上映されなかった)。タイトルに惹かれてずっと引っかかっていた。今敏監督は名前は知ってはいたが、作品は観たことはなかった。今日、やっと観た(2024年2月17日、DVDで鑑賞)。

ストーリーと構成が凡人が考えつくものを遙かに超えている。それでいて、全く破綻していない。目まぐるしく変わる時代、場所、服装、役柄、音。その対比のように変わらない女優の一途な愛と鍵。最後にどこに行き着くのか、引き込まれるように魅入ってしまう。

主人公千代子を取材する立花は、1人の熱狂的なファンとして時空を超えて千代子の回想の物語に入り込んでくるが、彼は単なるインタビュアーではなかった。千代子の終わりなき物語のなかに実際に存在していて、千代子が知りたくない悲しい事実を知る身であった。。。この演出も唸ってしまった。

そして最後の千代子の言葉。これぞまさに女優という台詞だった。

今敏監督がもう亡くなっているのが惜しい。この作品は、もっと評価されていいと思う。
間違いなく日本アニメ史上に残る傑作だ。

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TS

4.5今日見ました

2024年2月15日
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鑑賞方法:映画館

扇町キネマで今日鑑賞しました。

今敏監督もこの映画も全く知りませんでした。
でもアニメも漫画も小説も好きな50代のおじさんです

50席あったのかな
3分の2埋まってて若い女性の方々ばかりで
面食らいましたが笑
男性はおじさん3名でした

コメントを日頃しないので
うまく書けませんが二十数年前とは思えない
千年女優とのタイトルなので
どんな繋がりや切り替えをするのかと怪しんでましたが
納得できる切り替えで
女優として第一線で活躍してること
鍵の男性を想い続けてることがよく分かりました
最後に鍵の男性を追いかけてる自分が好きという
告白がありましたが最後に納得できる気付きが
出来てよかったと想いました

また監督のリバイバル放映があれば
見てみたいと想います

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mmnioh

4.5名作は色褪せない。

2024年2月11日
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鑑賞方法:映画館
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といぼ:レビューが長い人

5.0★2024年劇場鑑賞14★

2024年2月10日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

公開当時、少年サンデーの裏側に長いこと広告が載っていて千年女優を見るとその記憶が蘇って、あの当時の空気感とかも思い出してしまう。
自分はまだまだ子どもで映画に興味があるようでなかった頃。
ハリポタやスパイダーマン、指輪物語などハリウッド映画しか興味がなくこういうアニメ映画は観てなかった。

時は経ち大人になって、改めて劇場で見れることの喜び!!ありがとうStranger !

作品の感想は愚問なので書きません笑

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yougo!!!

3.5『パプリカ』『パーフェクト・ブルー』が良すぎたので、期待しすぎたかな…?

2024年2月7日
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鑑賞方法:映画館

『パプリカ』『パーフェクト・ブルー』が良すぎたので、期待しすぎたかな…?

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mini

3.5日本史の万華鏡

2024年2月4日
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鑑賞方法:映画館

2002年公開のリバイバル上映なのですが
客席は半数以上埋まっていました。
小さい劇場でしたけどね。

それでもすげー人気!

実はこんな作品が20年以上前に公開してたなんて知りませんでしたが上映時間にちょうどタイミング合ったので鑑賞させて頂きました。

確かに観ごたえは十分あり。まるで万華鏡のようにくるくる場面が変わっていく演出は見てて飽きがない。
芝居の記憶なのか現実の記憶なのかわからない曖昧さも歯痒くてなかなか良かったと思います。

とにかく集中していないと話がどう転がっていくのか分からなくなりそうで。

でもストーリーとしてはシンプルで、結局一人の女優の一途な思いがひたすら走り回っていただけなのだが。

そして立花社長も一途で、実は彼のような影で支えている人が居てこその破天荒な行動が成り立つんだよね。

平安時代から現代、未来までを演じた女優の半生を描いた内容だけど、日本史を廻ったようなストーリーでもありましたね。和製フォレストガンプ的な?

どこか懐かしくもあり、少女の一途な想いの眩しさと儚さ、そして虚しさを感じました。

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ダークブライト

4.5恋の始まり 千年の終わり

2024年2月2日
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マスゾー

5.0その愛はアイデンティティ

2024年2月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

知的

映画のおおまかな内容は、かつての大女優・藤原千代子に千代子の大フアンである映像製作会社社長・立花がインビューし、女優の狂気にも似た愛を求める人生が語られていくというもの。ただ、その構成が複雑で千代子の回想と思われるシーンで現在の立花が立ち回ったり、千代子の回想と千代子の出演した映画の場面が境なしに切り替わったりして、万華鏡のように虚実が分からなくなる。千代子が生涯を賭して追い求める「鍵の君」への一途な想いだけが物語を貫いているように見えるけど、最後の場面の千代子のセリフで全てが裏返り、千代子は宇宙の彼方に飛んでゆく。そして、エンドロールで流れる平沢進のLOTUS-2。
ここで毎回泣く。壮大で力強い自己愛の肯定を感じるからなのか。
今回のリバイバル上映で観れて本当に良かった。

虚実の実をどこに置いていいか分からないので、どうとでも解釈できてしまうフワフワ感を快と感じるか不快と感じるかで評価が別れそうだけど、そんなフワフワを消化するほどに味わいがでてくる作品だと思う。

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にょいりん

4.5夢と現を混ぜ合わせる今敏監督の真骨頂!

2024年1月31日
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Duchamp

4.0平沢進を知った映画

2024年1月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

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ツネ

4.5過去と現在、映画と現実を自在に行き来し、アニメならではの自在な表現で描かれる、名女優の大恋愛の年代記​

2024年1月28日
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鑑賞方法:映画館

萌える

今 敏監督作品 リバイバル上映企画 第2弾!
23年の時を越えて銀幕に甦る!

映像製作会社社長・立花源也は、かつて一世を風靡した大女優・藤原千代子の半生を振り返るドキュメンタリー制作を依頼された。
千代子の大ファンだった立花は若いカメラマンとともに、30年前、人気絶頂の中で姿を消したままだった千代子の屋敷へ向かった。

ドキュメンタリー撮影で再現される、千代子の過去の出来事を、社長とカメラマンが追体験していき、時代と場所を自由に行き来する展開、撮影した映画のシーンと過去の現実に起きた場面が錯綜する構成が面白く、その映像もアニメならではの表現といえます。
映画作品は遂にSFとなるのも面白い。
名女優の大恋愛の年代記​をアニメ映画で作ったのが凄い。​​
最後の千代子の言葉が印象的です!

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ITOYA

4.0初めて見る形の映画でした。

2024年1月28日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

難しい

最初は年老いた有名女優のところへ零細映像制作会社のおっさん社長(と若い助手)がインタビューに行き、これまでの人生を回想してもらうという流れでした。そのまま回想に入り、その中で彼女の人生を追っていく作品・・・と思いました。

しかし、途中から様子が違います。彼女の回想ではなく、映画の作品で彼女が演じたシーンなのです。戦国時代、京の都、その中で映画・現実のスタジオ・映画・現実世界・映画・現実世界と行ったり来たりを繰り返して、途中から「この体験は映画で得たものなのか、彼女の妄想なのか」といよいよわからなくなってきます。

ストーリーとしては「鍵の君」を追いかける女性という感じですが、「鍵の君」の顔がどうにもはっきりしない。ぼんやりとした感じ。なので彼女の思い出も鮮明じゃない。彼が映るところだけぼんやりと暗いです。

途中の地震も気になりました。平成初期の作品なので、阪神淡路からそう時間が経っていないかと思いますが、地震が起きることは何を意味するのか・・・夢や映像に行ってしまう意識を現実に引き戻しているのかなあと書いていて思いました。

好き勝手書いてすみませんでした。今敏監督の作品、面白かったです。

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ヤモリ映画

2.0やっぱり飛躍しないね

2024年1月28日
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鑑賞方法:映画館

単純

回想する女優よりもその女優の過去を知っているときもあるファンのインタビュアーが合いの手をいれながら女優が出演した映画やその時代と誰の妄想とも判別できない虚構が入り乱れて女優の初恋の男性を追う物語です。

『パプリカ』もそうだけどこの監督の映画は飛躍がない。最初の15分で物語の骨格が判明した後は変奏の繰り返し。『パプリカ』がそのビジュアルの斬新さに対して物語が繰り返しが多く展開しなくてイマイチだと思った方は同じ類の映画を観ることになると思ってください。

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ジャパニーズ先住民

3.5実写映画で観てみたいなー。

2024年1月27日
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鑑賞方法:映画館

アニメに詳しくないので、2001年の上映時は、全く存じ上げなくて、
今回、平沢進さんが音楽というところが気になって足を運びました。

老齢となった昭和の大女優・藤原千代の語りからの、
現実と主演映画のエピソードが混ざり合ってひとつになって、
どっち?どっち??って思っているうちに、がっつりと引き込まれ、
なんだかフワフワした気分で、心地良かったんですよね…。
それで、すごく感動した!という感じでもなく、
でも、心に残っていて、とても不思議な作品。

儚そうで芯の強い千代子も魅力的だし、
真っ直ぐな立花さんが、良いスパイスで、笑かしてくれるし、
感動もさせてくれて、とてもチャーミングで好きです。

これ、実写版で観たみたい!

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hkr21

3.5無知な自分は,限定上映する意味を知る為に…。

2024年1月27日
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鑑賞方法:映画館

作品の評価が高い事&何故(ナゼ)リバイバル上映してる意味を知る為に、鑑賞してみた。
過去の作品からのファンの方がかなりに大絶賛されてる人をやたらと見受けていたが、
未熟である私的には彼女の自画像を描かれているモノが見付かった場面には、おぉッと!此処(ココ)で恋に発展した意味を感じ取れたのは分かったが…。
設定は面白いと思えた。    取材者である映像制作会社に社長の立花が過去の彼女の大ファンであり,アニメーションでしか現せないその場面に合ったキャラクターで,扮装(フンソウ)して出る面白さはアニメならではの楽しみ方を感じれる事は伝わった気はしたが…。
※無能な私的には未だに本当の面白さを感じ取れる事が出来なかったなぁ〜ʕʘ‿ʘʔ。

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サクちゃん

4.0最後

2024年1月27日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

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aki

3.5映画館で観られて幸せ

2024年1月27日
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鑑賞方法:映画館

全く知らなかったな
パプリカはお気に入りの映画だったのに
絵 脚本 音楽 編集
とても良かった
監督に合掌

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たつじ911

3.5薄っぺらい

2024年1月26日
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吉泉知彦