自殺サークルのレビュー・感想・評価
全18件を表示
恐ろしく謎めいた作品 評価できないし、したくない
ピンぼけ 昭和チック アナログチックな画像 どのシーンも暗く、照明など一切使っていないかのような映像。
どんな意味があったのかわからない看護士のさとう珠緒さんと宝生舞さん。何故彼女たちを起用したのか、また理解できないFAX音。そして警備員はFAXに何を感じたというのだろう? 自殺は音に関係あるのだろうか?
「いっせーの、せー」で集団自殺した女子高生。
警察は当初事件性はないとしていたが、次々に自殺者が増加してゆく。
小学生アイドルグループ「デザート」 綴りは菓子ではなく砂漠。
謎すぎる作品。
おそらく何者かがデザートを使って集団自殺を扇動しているが、それが何者なのかは一切出てこない。
現場にあったスポーツバッグには、人間の皮膚をつなぎわさせた帯状のものが置かれてあった。これもまた最後まで意味が分からない。
警察はいよいよ事件だと思い行動し始める。
黒田刑事の息子がその友人らから教えられたサイトにたどり着くことで、少年たちと黒田刑事の謎のやり取りが始まるが、彼の家族が自殺してしまう。
自宅にかかってきた電話は、例の子供たちからだった。
「あなたとあなたの関係は何ですか?」という謎の言葉。
そして黒田刑事も自殺する。もう意味が分からない。
ローリーさん演じる自殺クラブの首謀者は、まったく別の趣旨または模倣しているだけで、偽のサイトを立ち上げて、誘拐を繰り返していたのだろうか。
右肩に蝶のタトゥーを入れた女子高生が、子供たちだけの集団にたどり着く。
彼女はほかの女子高生と思われる人たちと一緒に、かんなで皮膚をそぎ取られる。
永瀬くん演じる刑事はそのバッグを鑑識に出すと、蝶のタトゥーの皮膚。
いまから集団自殺しそうなあの女子高生の集団から彼女を守ったのだろうか?
最後に歌うデザートの歌詞に「勝手に生きろ」???
そして、どうにも気になるのが、
あなたとあなたの関係はなんですか。
あなたとあなたの娘さんの関係はわかります。
あなたとあなたの家族の関係もわかります。
あなたとあなたの関係はなんですか。
あなたが死んだら、あなたとあなたの関係は消えますか。
あなたは、あなたと関係できますか。
そう問いかける少年たちの言葉。
これは哲学的問いかけであると同時に、フィジカルとメタフィジカルをつなぐ問いかけだ。
その答えは、真我と現象としての「私」 「私とは誰なのか」という最初に来る質問。
この神聖な質問を自分を追い込む手段として利用している「悪魔の誘導」だ。
もちろんこれは私のつまらない妄想だ。悪魔など存在しない。
何一つ解決せず、純文学の要素もない。謎の問いかけを使って、それこそ人を自殺へと誘っているかのようだ。
見てはいけない部類の作品だと思う。
これって、何ジャンルの映画?そして脱線のルーズソックス。
アマプラで偶然タイトルを見つけての鑑賞でした。
ほんっと訳わかんないの。ホラーではないし、かといってクライムサスペンスでもなくて。
所謂アート系の作品なの?
まるでTV版エヴァの最終2話を観せられているような感じ。自ら進んで観たんだけれどね。
物語の核心に近づくと、一気に観念的になっちゃうの。
そんな難しいことは一旦置いておくとして、本作、とにかく血しぶきの描写が半端ないの。
まるで『片腕マシンガ―ル』みたいな。
血だけじゃなくて、肉片(耳w)も飛び散る本作の方が、もっとエグいかも。
調てみると、マシンガールの方が約6年遅れでの製作だったのね。
そしてね、時代はルーズソックス全盛期なのですね。
実はルーズソックス・グッジョブ!だから、そこは激萌えしたの。←おい!(笑)
そんな感じでルーズソックスについて調てみると、結構興味深いお話があったの。
元々はアメリカ発祥のメンズソックスだったとか。「ルーズソックス」ってのはE.G.スミス社ってのが作っていただとか。他社では「ブーツソックス」とか「スラウチソックス」という名称で販売されていただとか。
今となっては、日本製の特殊な編み機でないと生産できないので、一カ月で1000足程度が限界だとか。
故に企業間で、その編み機の争奪合戦があるだとか。
あつ!脱線しまくりじゃん!
そんなこんなのルー…ジャナイ!観念的なお話を観せられて、嫌な気分になったかと言えばそんなことは全然なくて。
むしろ、その不条理さが怖くて。それが心地よくて。
理由なんて無いの。とにかく、ひたすら人が次々と非業の死を遂げるの。
似たような感覚としては『ザ・チャイルド』を観ているような?
そう考えると、ホラー映画としては一流だと思うです。
そして、監督の園子温に興味を持って、いつものようにWikipedia先生にぷち師事したの。
すると、かなりピーキーな人物のようですね。このあたり、本当に詳しくないのよん。
私、映画って、監督に拘って観たことないんだもん。
でもね『冷たい熱帯魚』の監督さんと知って、さもありなん、って思ったのね。
『紀子の食卓』『愛のむきだし』『ヒミズ』あたりも観てみたいなぁ。
と、思いました。
普通に一流の映画だった
それでは皆さんさようなら
大昔にネット上の恐怖動画等で見た事が有る方も多いであろう、大人数の女子高生が駅のホームに並んで向かってくる電車に一斉に飛び降りてミキサー・・・・・というアレの元ネタ作品である。
アマゾンプライムの評価も★2台でそこまで高くもなく、知名度なども相まって相当なクソ映画を覚悟して再生してみたら、、、まさかの超面白いという嬉しい誤算だった!!!!
まずなんと言っても00年代初期の陰々滅々とした空気感。これはもうとても脚色だけでどうこうなるとは思えないほどの、当時の生の空気感と言いますか世界観ではなくリアルな不景気に突入した日本の嫌~な重い怖い空気感がこれでもかと言うほどに演出されます。
のっぺりとした音楽と相まって本当にマイナスな気分になってきて、なんかもう別のベクトルで嫌になってきます(笑)。休日の鑑賞はオススメしませんね(土曜日に投稿しておきながら)
で、そんな有名な女子高生大量飛び降りシーンは冒頭で早々に終わるので、そもそもこのシーンで有名なこの映画は一体どういうストーリーなのか?ってお話なんですが、実はこの集団ヒステリー現象を調査する刑事達を描いたミステリーモノだったんですね。
また、この時代の俳優さん方の味が最高で石橋凌さんや麿赤兒さんの演技力がピカイチ。普通に演技が抜群でこれだけでもう観てられるんですよ。まだ邦画全盛だった頃の空気が残っていると言いますか、下手なアイドルではなくちゃんと刑事らしいおっさん俳優が演じられていて良いんです。
ここで一応言っておくとこの作品決してB級なんかじゃなくて当時普通にA級作品として作られているクオリティでした。しかし内容やタイトルも相まって、どうしても放送の機会や再販の機会に恵まれないんでしょうかね。知名度の低さが非常に残念な限りです。
そしてもう一つ言及をしておきたいのが、当時のネット環境についてです。元々そういう題材という事も有りますが、僕の想像していたよりも結構普通にネット社会に馴染んでいるような光景が繰り広げられていて、若者達は使いこなし、おじさん達はちょっと疎いけども使える人居るっていうのが今と変わんなくね?って感じで20年も差が有るのに面白かったですね。
結局本当の根源の根源は洗脳ソング?程度に匂わされて終わりましたが、ぶっちゃけこの負の拡散みたいなのは飛び込み誘発まではいかないとも今やツイッターやヤフーニュースなんかで日常ですし、特に所謂アイドル的な存在がファンに与える影響は悪化するばかりです。
しかし発信する側も実は大した考えは無くて、何なら大元の動きは本当にごく一部で殆どの部分は劇中のバンド男共のような模倣犯や拡散する者達が調子に乗っていただけ、みたいなそんな空虚で意味の無い情報の拡散っていうのを20年も前の段階で描いていたと思うと凄まじい先見の明じゃないでしょうか。
一流の俳優さん方が出演されていてストーリー展開も一流。更にPOV的な視点も相まって、狂気の世界観と実は結構フィクションでも無くリアルな世界もこんな感じじゃ無いかと思わせるような説得力とリアリティ。
タイトルさえもっと違えばもっと有名な映画だったと思います。観て間違いないです。一流の邦画ホラーでした。
mail me 〜 私的マクガフィン作品
内容は、自殺クラブと名乗るグループと集団自殺を捜査する刑事達の犯人探しから事件の全貌に近づこうとすればする程離れていく、そんな中で集団自殺の謎は解けるのか因果関係と全貌に迫る監督独自の現代の解釈とその時代に対する不安や思いを表現した作品。好きな言葉は、『私は私に関係のある私だよ!』最後の緞帳上がり子供達が観覧する中、女子高生が発言する台詞。一番力強く伝えたい事だった様な感じがしました。好きな場面は、スポーツバックが自走して病院内を走る所がシュールでした。16mmフィルム🎞を使っただけあり、処理が荒く特殊効果に荒が目立ちますが衝撃的でした。後半からガラリと装い変わり事件の犯人は社会を構築する我々みたいな感じになって行き。最後は社会と個人のあり方や自分の自分である事の証明の様に哲学的認識論を展開する辺りが風呂敷の畳方に癖がありました。現代の異常性や急激な情報技術の発展からの不安視から端を発した様に感じました。園子温監督が感じた空白の平成を上手に表現した作品だと感じますが、意味不明なグロテスク表現は観る人を選ぶと思います。
それではみなさんさようなら。
屋上の高校生たちの中に田中圭がいた。彼らの会話や自殺に至るまでの雰囲気が自然で、原因が何なのかさっぱりわからない雰囲気。冒頭の新宿プラットホームでの女子高生集団自殺は衝撃的だったし、54人の中でも学校がそれぞれ違っていて謎ばかりが残る。集団催眠?ローティーンのアイドルグループ“DESERT”の歌がサブリミナル効果のように挿入されている構成も不気味だった。
警察(石橋凌、永瀬正敏、麿赤兒たち)の捜査や、石橋の家族がネット情報に踏み込んだ捜査をするサスペンス要素に加え、情報提供したコーモリ(嘉門洋子)や自殺した男の恋人ミツコといった視点で進む複合ミステリーとなっていた。
しかし、様々な伏線、皮を繋ぎ合わせたロール状のグロい視覚効果や特に子どもの声による「あなたはあなたと関係してますか?」という謎のメッセージが耳に残るものの、それを回収し切れていない。死に至るのは個々の精神の不一致とでも言わんばかりの迫力。ではあるが、他人との関係性は否定していないところが難解だった。
『紀子の食卓』(2005)を観てから、見たい見たいと思い続けて14年目にしてようやく鑑賞することができた(生きててよかった)。人間関係が希薄になっている現代社会において、自我の確立以降、自分と向き合えてない人が多いのだろう。それを自殺という衝撃シーンを断片的に散りばめることによって問題提起した形となったのかと思う。ただ、続編で解決しているかどうかは謎。
また、ROLLYや彼の手下の存在は意味があったのかはわからないけど、名前が鈴木宗男だったことが笑える。まぁ、あの頃は映画の登場人物名で社会問題を風刺した作品が結構あったからな~その一つなのでしょう。その後の鉋で皮を削るシーンや観客席の子どもたちの映像がむちゃ怖い・・・
45
意味不明。
ミステリーなのかホラーなのかサイコスリラーなのかもわからんし、演出が雑すぎる。
2001年ってもうちょっと映像技術あったのでは?
有名監督だからといって「個性」として片付けてはいけない気がする。
本作もまた映画のシュールレアリスムです 表現技法が異なるだけです
紀子の食卓を観て、遡って本作を観ました
新宿駅での一斉飛び込み自殺のシーンに衝撃を受けたからです
冒頭いきなりそのシーンで始まります
映画の作りは、一見オードソックスに見えました
紀子の食卓や愛のむき出しのような、映画のシュールレアリスムではなく、客観的視点の具象的表現だったからです
それが中盤から変容していくのです
もはや自殺クラブの正体を追い求めるサスペンスはいつしか忘れ去られていくのです
もはや謎解きなぞどうでも良いことになっているのです
観客たる私達をいたぶっているかのように
感情のアクセルを踏みつけさせておいて、監督はこっそりブレーキを踏んでいます
タイヤを空回りさせて煙を上げさせるのです
監督の本当の目的、狙いはそれだったのです
目論見どおり疲れ果ててしまいました
しかし騙されていたのに不思議と腹がたたないのです
何故だか感動している自分にきづくのです
あなたは、あなたの関係者ですか?
これに答えようと、懸命に思考のアクセルを踏んでいる自分を、第三者の自分が見つめていることに気付かされるのです
それが感動をもたらしていたのです
そんな映画、あなたは観たことがありますか?
唯一無二の映画です
本作もまた映画のシュールレアリスムです
表現技法が異なるだけです
出だしはかなり良いのだけど、途中からどんどん変になっていって後半が...
出だしはかなり良いのだけど、途中からどんどん変になっていって後半が良くない。警察関係者もみんなダメ。
2019年鑑賞
星4つ!
ズルい見方しちゃった。
すっかり有名になった園子温さんの他の作品も観てから見ちゃった!
当時、何も知らずみたらどう感じたのかなぁ。。
それにしても、「あなたはあなたに関係ありますか?」が耳から離れないw 不安ー!
いっせえのせえっ
久々の鑑賞。
当時、この作品を見た時はすごく衝撃的に感じたのだけど今見ると荒さが笑っちゃう。
園監督って、面白い人だな。
監督の脚本、好きだな。
詩的なとことか。
当時、この映画を面白いって話したらあんな映画見る奴はキチガイだって言われたけど、今ならすんなり受け入れてもらえそうだな。
キレイにまとまり過ぎた映画を退屈だと感じる人もいるから。
園監督のメッセージを受け取るのもそうでないのもこちら側の自由だけど、何か、考えちゃうよね。
あなたとあなたの関係は?
あの俳優も、ぽぽぽぽーん
「愛のむきだし」などの作品で知られる園子温監督が、石橋凌を主演に迎えて描く、サスペンス作品。
それまで徹底して抽象的な描写を積み重ねる作風で、観客の想像力と嫌悪感を親切丁寧に刺激する作品を作り上げてきた作り手が初めて、劇場映画を意識して娯楽色を打ち出して制作したのが本作である。強面の刑事に石橋凌、電波な犯罪者に、当時注目を集めていたROLLYと、観客の正統な評価を考えたキャスティング、改めて作り手の本作への強い意欲と覚悟を感じさせてくれる。
が・・・やはり、映画作りに対する姿勢はそう簡単には変わらない。54人の女子高生が集団自殺という冒頭から観客を平手打ちするような導入部。ここからサスペンスは静かに、じわじわと観客を追い詰めていくのが常套手段というものだが、本作はこの視点からも不親切である。じわじわどころが、各場面が総力を挙げて観客を残酷劇場へと全力で突き飛ばしていく。
相撲で言えば、駆け引き無しの突っ張り、突っ張り、なぎ倒し。陰湿な空気感の中で、現在の作り手の代名詞ともいえる鮮血、残酷、アングラ人間が所狭しと大暴れし、見事にサスペンスを通り越してイヤラシイコメディ空間が観客の思考を支配していく。
現代社会への風刺と、「生と、死」の曖昧な境界線への違和感を軸に、ドラマは展開されているはずだが、もう作り手の妄想と興奮の独壇場。恐らく、観る者は優しい眼差しで見守ってあげるのが人情というものだろう。社会派の味付けは、建前ぐらいに考えた方が良い。
今、様々な映画作品やバラエティで人気を獲得している田中圭、金子貴俊も悲しいほどにチョイ役で、ぽぽぽぽーんとやっている。良く目を凝らして、探していただきたい。とにかく、馬鹿馬鹿しい不条理物語に対して、素直に「いやいや・・」と一人突っ込みを入れて楽しむのが賢明の一本だ。
一人で、と敢えて限定したのは意図的だ。恋人とまったり観るのは・・・その後の料理が不味くなるので止めた方が正解と思われる。
全18件を表示