劇場公開日 2002年3月9日

「mail me 〜 私的マクガフィン作品」自殺サークル コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0mail me 〜 私的マクガフィン作品

2022年9月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

萌える

内容は、自殺クラブと名乗るグループと集団自殺を捜査する刑事達の犯人探しから事件の全貌に近づこうとすればする程離れていく、そんな中で集団自殺の謎は解けるのか因果関係と全貌に迫る監督独自の現代の解釈とその時代に対する不安や思いを表現した作品。好きな言葉は、『私は私に関係のある私だよ!』最後の緞帳上がり子供達が観覧する中、女子高生が発言する台詞。一番力強く伝えたい事だった様な感じがしました。好きな場面は、スポーツバックが自走して病院内を走る所がシュールでした。16mmフィルム🎞を使っただけあり、処理が荒く特殊効果に荒が目立ちますが衝撃的でした。後半からガラリと装い変わり事件の犯人は社会を構築する我々みたいな感じになって行き。最後は社会と個人のあり方や自分の自分である事の証明の様に哲学的認識論を展開する辺りが風呂敷の畳方に癖がありました。現代の異常性や急激な情報技術の発展からの不安視から端を発した様に感じました。園子温監督が感じた空白の平成を上手に表現した作品だと感じますが、意味不明なグロテスク表現は観る人を選ぶと思います。

コバヤシマル