東京マリーゴールド

劇場公開日:2001年5月12日

解説

期間限定の恋愛に揺れる女性の心情を描いた恋愛ドラマ。監督は「ざわざわ下北沢」の市川準。林真理子の原作を基に、市川監督自身が脚色。撮影を「大阪物語」の小林達比古が担当している。主演は「ekiden」の田中麗奈。「ほんだし」発売30周年記念。

2001年製作/97分/日本
配給:オメガ・エンタテインメント(配給協力 ギャガ・コミュニケーションズ)
劇場公開日:2001年5月12日

あらすじ

21歳のエリコは、恋人と別れたばかり。仕事を変えてみたり、おしゃれしてみても心は晴れない。そんなある日、友達に誘われて参加した合コンで、彼女はタムラという男性に出会い恋してしまう。ところが、彼には留学中の恋人がいたのだ。一度は忘れようとしたものの、どうしても彼のことを忘れられないエリコ。そこで、彼女は恋人が留学から戻って来る1年という期限付きで、彼と付き合うことに。だが、終わることが見えている空しさ、ふたりの女性の間ではっきりした態度をとらないタムラに、エリコの心にはやるせなさが積もる。やがて、1年間の恋が終わった。タムラのことをふっきろうと努めるエリコは、しかし偶然にも、タムラの恋人が別の男性と結婚していたことを知る。実は、タムラは前の恋人との失恋を引きずっていたのだ。そのことを悟った時、エリコの顔に笑顔が戻っていた。

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映画レビュー

4.5 「メモワール市川準Vol.7 東京を舞台にするといつもの市川準が帰ってきた。エリコに身体を貸した田中麗奈の演技は素晴らしかった」

2026年5月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

斬新

 大阪から帰京した市川準はしっかりと自分を取り戻していた。エリコ(田中麗奈)は彼氏と別れ寂しい時を過ごしていた。その寂しさが田中麗奈の表情と東京の街なみをショットで重ねることで伝わってくる。

 合コン。別に気にしていなかったタムラ(小澤正悦)が携帯番号をエリコに教えて、エリコは寂しさのあまりタムラに電話をして会うようになる。

 しかしタムラには彼女がいる。一年間サンフランシスコに留学している。エリコはタムラと数回目のデートで「一年間だけ付き合って」と言い「期間限定の契約恋人」になる。「期間限定の契約恋人」。タムラには愛している恋人がいる。それでも付き合うエリコとタムラ。タムラは彼女と結婚していないが、れっきとした「疑似不倫関係」だ。お互い付き合いが長くなれば、愛情もわいてくる。タムラを愛するどうしようもない想い、せつなさを田中麗奈の身体を借りて見事に表現している。まるで不倫している女性そのもののように。

 エリコの知り合い宮下先輩。先輩はCMの仕事をしている。先輩はエリコが野球のボールを投げることが得意なのを知っていて、エリコをCMに起用する。エリコのCMは長らくお蔵入りになっていたが、ようやくオンエアされ、エリコは見ていないが、CMを見た会社の人たちはエリコを「野球小町」と言いながら可愛がる。

 エリコとタムラの「契約期間」の終了が迫ってきた。エリコのタムラへの愛情は深みにはまり。心は揺らぎに揺らぐ。台詞少なくエリコのショットを積み重ね哀切さを表現している。マリーゴールドは一年草だ。期間限定に咲く花。花言葉は悲しみ、悲嘆。まさにエリコは「東京マリーゴールド」であった。

 傷心のエリコの家に宮下先輩が来て、エリコにCMのビデオを見せる。初めてCMを見たエリコは何度も見直し、うれしそうな表情をするのがたまらなくいい。田中麗奈の身体を借りたエリコは、自分の居場所を改めてみつけ、タムラへの愛情も忘れ去り、自分自身を取り戻し、晴れ晴れとした表情が胸をうつ。

 市川準監督は極上なラストシーンを用意する。エリコ、田中麗奈の表情は、びっくりしながらも、それでも自分は大丈夫という想いをかかえて走り出す姿は、大地に足がしっかりとついているような、とても魅力的な女性になっていた。エンドクレジットに映し出されるエリコのキャッチボールの姿。そうエリコは「野球小町」なのだ。

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かな

3.5 市川準にしてはちょっとトレンディドラマっぽい

2026年2月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

癒される

カワイイ

『つぐみ』『トキワ荘の青春』に次いで3番目に観た市川準監督の映画で、映画館の前に貼ってあったポスターのデザインがとても印象的(DVDパッケージといっしょ)だったんで観たくなった記憶。あと主演が田中麗奈というのも興味を惹かれたポイントの1つで、この頃の若手女優では広末涼子や遠藤久美子と並ぶ人気女優だった。うーん、懐かしい。

市川監督が初めて若者の恋愛を主題とした恋愛映画で、それまでの『BU・SU』や『つぐみ』『東京兄妹』などでも若者の恋愛は描かれていたが、それが主題ではなかった。当時、市川準が演出し、田中麗奈と樹木希林が母娘役を演じていた味の素「ほんだし」のCMをきっかけとした「ほんだし」発売30周年記念作品とのことで、林真理子の短編小説「一年ののち」が原作(未読)。CMと同じく田中と樹木が母娘役を演じている。

うーん、今回見直してみたんだが、市川監督の映画にしてはなんだかちょっとトレンディドラマ風な気がする。最初に映画館で観た時も『つぐみ』や『トキワ荘の青春』に比べると今ひとつに感じたんだが、東京の風景描写にも『BU・SU』や『つぐみ』の頃のような魅力や郷愁を感じない。これは市川監督が変わったのでもなければ、観てる僕の側が変わったわけでもなく、東京という街自体がその10年以上の間に変わってしまったんだろう。以後、市川監督は徐々に故郷である東京を舞台にしないようになっていく。

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バラージ

5.0 映画らしさ

2015年4月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

東京マリーゴールド
カメラの配置。役者の目線や意識の先にカメラを置かない。それによって客観的に見つめてる感じが出る。
見た目のカットも演者の目線にカメラを置かない。
音楽と会話でシーンをつなぎ、色んなエピソードを入れ込む。
一つのシーンで完結していないものの羅列が続いている。結果や始まりを見せないどのシーンでも。

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チーズ

1.5 このての雰囲気の作品は日本ぽいと言うか、日本に多いなと思いました。...

2015年3月4日
iPhoneアプリから投稿

このての雰囲気の作品は日本ぽいと言うか、日本に多いなと思いました。
1人の女の子の成長物語ですね。
劇中のセリフ、会話はとてもナチュラルでリアルで感心しました。言葉のチョイスも自然と言うか、役者のスキルと制作サイドのチョイスが合致した感じ
イメージとぴったりな役者使ってますと言った感じです。

個人的に最初のフワフワした学生の雰囲気漂う田中麗奈の方が、成長して少し大人になりましたっていう田中麗奈より好きっていう。笑
樹木希林は何に出ても、どんな役でも光ってますね。ピカイチです。
今回も絶妙な演技で、作品をアシストしてましたね。

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VANeRope

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