若さま侍捕物帳(1960)

劇場公開日:

解説

城昌幸の原作を、「素浪人百万石」の結束信二が脚色し、「孤剣は折れず 月影一刀流」の佐々木康が監督した、橋蔵の若さまシリーズの第八作。撮影は「素浪人百万石」の山岸長樹。

1960年製作/84分/日本
配給:東映
劇場公開日:1960年12月27日

ストーリー

おとそ気分の松の内、奇怪な事件が持ちあがった。御用商酒問屋伊勢屋の清酒で、毒見役が命を失い、見廻り役もまた何者かに暗殺された。その科で一門は遠島、店は取り潰しと決まり、伊勢屋は病に伏し絶命した。目明し小吉と与力佐々島がいくらあせっても、事件の核心は老中堀田加賀守の手中にありどうしようもなかった。喜仙の娘おいとや、矢場のお澄などにとり囲まれながら、若さまが足にまかせて調べあげたところでは、御後室英明院を堀田に抱かせ、その蔭で、今評判の琉球踊りの月美香一座の人気歌手奈美と伊勢屋の娘ちかの二人を引き換えに御用商を唐金屋に代えて、私腹を肥やそうとする小納戸役鈴木妥女の企らみが事件の核心とわかった。若さまの動きを知った唐金屋は、身内を使って若さまを襲わせるが反対に追い帰されてしまう。御用商人取締り役の肩書きを持つ鈴木の横暴は日毎に激しく、遂に唐金屋の店表に「御公儀御用」の看板があげられた。一方おちかは健気にも鈴木を父の仇とつけ狙い若さまにその日の助勢を頼んだ。鈴木もまた身の危険を感じ、江戸市中に悪の聞え高い地獄道場の剣客を雇い、若さまをつけ狙いはじめた。そして或る日、市中を離れた大広間。英明院と堀田加賀守らの前で、月美香一座の舞いと奈美の歌がくりひろげられたが、突如舞台の中央に沖縄衣裳をつけた男が現われた。若さまである。愕然たる堀田、英明院を尻目に、若さまは一座の芸人たちの中からおちか等生き証人を立たせ堀田鈴木、唐金屋らの悪事の数々をつきつけた。その若さまに襲いかかる地獄道場の面々、しかし、若さま得意の一刀、一文字崩しに悪人達は倒れていった。

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