「スパイとして生きる」陸軍中野学校 えさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイとして生きる
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時代も時代、流石に陳腐化は否めず、価値観も大きく現代と違う為、登場人物の行動原理への違和感や理不尽さ、関係構築への唐突さなど、首を傾げたくなる部分はある。
しかし、物語の構成が見事で様々な要素が上手く重なって重厚なストーリーになっていた。特に主人公と婚約者が互いにスパイとして対比がなされ、敵もまたスパイだというのも上手いと思った。そしてやはり主人公が最後、元はといえば健気に自分を追ってきた婚約者を自らの手で仕留めるのも残酷で切ない。物語冒頭の幸せな雰囲気だったのがさらに効いている。
古くても80、90年以降、基本は現代の映画を見慣れている自分からすると、白黒の昔の映画は鑑賞するのにある程度の体力はいったが、十分満足できた。
…せっかくベルト式のカメラを観客へ提示したのなら、コード表の写真を撮る時それを使えば良いのに。
(ベルトにそのままちっちゃいカメラが付いているのは面白かった。)
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