利休

劇場公開日:

解説

織田信長、そして豊臣秀吉に茶頭として仕えた千利休の生涯を描く。野上彌生子原作の小説『秀吉と利休』の映画化で、脚本・監督は「アントニー・ガウディー」の勅使河原宏、共同脚本は赤瀬川原平、撮影は「226」の森田富士郎がそれぞれ担当。

1989年製作/135分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1989年9月15日

ストーリー

天正10年、利休は茶頭として信長に仕えていたが、6月の本能寺の変で信長は明智光秀に殺された。数年後利休は信長の後継者として力を伸ばしてきた秀吉の茶頭となった。利休は茶の湯を通して全国の武将を魅了し、わびの極致と言われる京都・山崎の待庵など贅の限りを尽くし自分の世界を築いていった。しかし、石田三成が台頭してきてから、秀吉と利休の関係が狂い始めた。まず利休の愛弟子でかつて秀吉の逆鱗に触れて所払いになった宗二が殺された。さらに三成は秀吉に「利休が朝鮮出兵に疑義を抱いている」ともちかけた。利休は茶室で秀吉と顔を合わせたが、朝鮮出兵に口を出したため、ますます秀吉を怒らせてしまった。利休は京を退き、堺屋敷内に閉居するよう命じられた。秀吉の正妻、北政所・ゆらから利休の妻・りきに便りが届き、詫びれば自分からも許しを乞うとあった。しかし、りきからゆらへの便りには丁重な礼の言葉があるだけで、秀吉はさらに腹をたて、利休に切腹を命じたのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
赤瀬川原平
勅使河原宏
原作
野上彌生子
製作総指揮
奥山融
企画
勅使河原宏
企画協力
藤井浩明
製作
山内静夫
峰村永夫
渡邊一夫
製作補
前吉祐
森江宏
プロデューサー
野村紀子
上村力
撮影
森田富士郎
美術
西岡善信
重田重盛
装飾監修
高津利治
建造物監修
中村昌生
音楽
武満徹
録音
西崎英雄
照明
中岡源権
編集
谷口登司夫
衣装デザイン
ワダエミ
助監督
満友敬司
スチール
赤井博且
製作顧問
松井隆治
奥本篤志
茶道具監修
林屋晴三
茶の湯構成
倉斗宗覚
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受賞歴

第13回 日本アカデミー賞(1990年)

受賞

主演男優賞 三國連太郎
音楽賞 武満徹

ノミネート

作品賞  
監督賞 勅使河原宏
脚本賞 赤瀬川原平 勅使河原宏
主演女優賞 三田佳子
助演男優賞 山崎努
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映画レビュー

5.0演技がうまい

2023年12月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

三国さんと山崎さんの演技が特に良かった。 利休切腹の理由は 利休の秀吉への反感が 行動言動に現れてしまったためだと思う。 人を生かすも殺すも自分の勝手次第。自分にはその権利があるという思い上がり。その思い上がりは信長に仕えたことが大きく影響していると思う。 弟子の山上宗ニの斬首も大きかっただろう。加えて朝鮮攻めでまた多くの人を殺す。全て自分の自己満足のため。映画には描かれていないが 羽柴秀次と その腰元達 その子供達まで斬首した残忍さ。 利休が反感を持つのは当然だと思う。 この映画は過去に見た映画の中でも最高の作品。

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こーしっぺ

4.5美しい。

2023年3月22日
iPhoneアプリから投稿

生まれた翌年に公開された映画。 花で、時間や時期を表すことのなんと風情のあること。 カメラワークやカラコレ、最後の花を生けるシーンはお見事です。

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りょう

3.0三國連太郎が利休だというのも意外

2021年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 勅使河原監督自身が華道草月流の家元であるため、茶器などの小物が全て本物であるという。茶碗や釜がアップになるとき、その本物の威圧感が迫ってくるのだ。公開年を鑑みれば、バブル期であるためだろうか・・・  ストーリーは秀吉と利休を中心に描かれているため、わかりやすいのだが、その他の人物は長尺にも拘わらずかなりわかりづらい。また、秀吉の命令で利休の首を斬る理由なども、朝鮮出兵に反対した点だけというのも弱い。斬新なところが本物志向という点だけだと、インパクトも弱くなってしまう。同じ勅使河原作品『砂の女』『他人の顔』の斬新な映像と比べると見劣りしてしまうのだ。

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kossy

2.5なぜ利休は

2021年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

利休(三國連太郎)と秀吉(山崎努)の離反を描いているが、才能に対する嫉妬だったのかな。 家康(中村吉右衛門)や三成(坂東八十助)など、芸達者な面々が見事な演技を披露している。 衣装が素晴らしい。

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いやよセブン