「三谷幸喜の才能を感じさせる実験作品。」ラヂオの時間 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
三谷幸喜の才能を感じさせる実験作品。
内容は深夜生放送ラヂオドラマの制作に関わる様々な人間関係を伴うドタバタコメディ。テーマは創作活動に関わる人々の光と闇を監督自身の体験から紡ぎ出された自叙伝的な物語。好きな言葉は『寒いっ…🥶』で宇宙から帰ってきて地球🌏に降り立ったマクドナルドの言葉。そこまで伏線に拘るかーって感じのTVロボットアニメのザンボットスリー最終回!大地に🌏降り立った主人公の台詞。( cv. 大山ノブヨのアドリブ台詞)cv.大山のぶよが当時現場のアフレコ時、主人公にシンクロしてしまい演じるキャラクターに魂が吹き込まれた瞬間の言葉。富野由悠季の事を好きなのは分かりますがコレがやりたかったんですね。色んなオマージュありましたが、心の中で上手いっ!と唸りました。好きなシーンは冒頭5分のワンカット長回しで緊張感のある大勢の人々が順番に出て来て性格と関係性と思惑をさらっと紹介する所で惹きつけられました。其々の言い分でぶつかり合いながらも最終的に、大勢の風呂敷を畳む事が出来て纏まりのある所が観ていて嬉しかったです。其々の思惑と行動の違いを緩急つけての表現。三谷幸喜作品は、多面的な心象表現の妙が特徴だとは思いますが毎度頭下がります。凄い観察力だなぁと感心しました。2022年現在から考えると25年も前の作品ですが色褪せないテーマの設定と状況の面白さを感じます。三谷幸喜の初映画監督脚本作品とは感じれないぐらいの完成度の高さと才能を感じる素晴らしい作品です。ホント創造と狂気に満ちた作品です。
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