優駿 ORACIONのレビュー・感想・評価
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宮本輝原作の映画化として及第点
数々の名作を手がけ続けてきた宮本輝氏だが、映画化という観点でいくと成功したといえる作品を挙げることが難しかったりする。是枝裕和監督のデビュー作「幻の光」は良作だし、松坂慶子と真田広之が素敵だった「道頓堀川」も好きな作品ではあるが、なぜか興行面も含めて皆ハッピー…みたいな結果で執着した作品が少ない気がする。 その中にあって、「優駿 ORACION」は及第点をつけられる…かな。随分と端折っているし、ツッコミどころもあるが、「北の国から」の杉田成道の映画監督1作目として面目躍如たる部分も垣間見ることができる。緒形拳さん、仲代達矢、田中邦衛という面々の若き日の姿など、至福の瞬間でもある。
劇場版ウマ娘公開記念
二度目の鑑賞 原作未読 原作は『草原の椅子』の宮本輝 監督は『果し合い』の杉田成道 脚本は『あつもの 杢平の秋』の池端俊策 競走馬オラシオンをめぐる人々の物語 いかにもフジテレビ30周年に相応しい豪華な顔ぶれ だが脚本が悪い 倉本聰先生にお願いすれば良かったのに 見どころは緒形親子の共演 親子で共演は然程珍しいことではないが親子で親子役となるとあまりないような気がする 『黒部の太陽』の宇野重吉寺尾聰しか思いつかない おそらく気恥ずかしくやりにくいんだろう その点でいうと歌舞伎は親子共演は当たり前であれはあれで特殊な世界だ 名優緒形拳を持ってしてでも仲代達矢の威圧感には勝てない 特に会議室で娘久美子を叱る平八郎の迫力はハンパない 眼力がやばすぎる それでも遺影の緒形拳はいい味出していた 斉藤由貴がめちゃくちゃ可愛い その一方でこの頃の吉岡秀隆は冬の時代でとてもじゃないが見てられない どう見ても童貞である それにしてもなぜ移植手術をしなかったのかそれが全く理解できない そもそも愛人の子供がいるというエピソードそのものが必要だと思えない 久美子や博正の協力で病院を抜け出した誠がオラシオンを初めて見るシーン ケンタウロスの竹中直人を思い出す とんねるずのせいで 配役 和具平八郎の娘で父からオラシオンを譲り受ける和具久美子に斉藤由貴 オラシオンを生産した渡海千造の息子の渡海博正に緒形直人 和具平八郎の非嫡出子で久美子の腹違いの弟の田野誠に吉岡秀隆 田野誠の母の田野京子に加賀まりこ 和具久美子の母の和具美穂に吉行和子 博正の母の渡海タエに林美智子 和具平八郎の秘書でオラシオンの名付け親の多田時雄に石橋凌 オラシオンの騎手の奈良五郎に根本康広 和具工業が製品を提供している得意先の西東電気常務の増原耕左右に平幹二朗 吉永ファームの牧場主の吉永達也に石坂浩二 オラシオンの調教師の砂田重兵衛に田中邦衛 オラシオンの出産に立ち会った獣医に三木のり平 誠の主治医に下條正巳 トカイファームの牧場主の渡海千造に緒形拳 オラシオンの馬主で和具工業社長の和具平八郎に仲代達矢
ゴドルフィン
2024年2月14日 映画 #優駿 ORACION (1988年)鑑賞 北海道の無名の牧場で生まれた卓越した才能を持つ“オラシオン(祈り)”と名付けられた1頭の競走馬が日本ダービーを目指す #宮本輝 の小説を #緒形直人 と #緒形拳 の親子役での共演 #緒形拳 と #仲代達矢 の共演 など話題性は十分でしたね
この話道義的に無理がある。移植を受けなければ死ぬという息子がいなが...
この話道義的に無理がある。移植を受けなければ死ぬという息子がいながらそれを断る父。彼を筆頭にろくでも登場人物ばかりだ。こんな奴必要?という人物も多い。 ダービーの映像は迫力あった(そりゃそうだ本物だもの 笑)が、殺処分のリスクを抱えた馬を走らせるって、ここにも道義的問題が。 時代のせいか、ボソボソと何言ってるか分からないセリフがやたら多いのもイライラ。 とてもじゃないが感動はできないぞ(笑笑)
苦労が絶えない業界
斉藤由貴扮する和具久美子は、父親とともに緒形拳扮する渡海千造のところへ馬のお産を見に来た。まるでばくち打ちの様な馬の世界。生まれたばかりの子馬に3000万円の値がついた。久美子は子馬を欲しいと言った。 馬そのものの話より久美子の関係者の展開の方がメインだったね。しかし、馬主も生産者も苦労が絶えない業界だね。
北の国から名馬に人々の夢を乗せて
1988年のフジテレビ・ムービー。 北海道の小さな牧場で産まれた名馬のサラブレッド。“オラシオン(祈り)”と名付けられ、日本ダービーに出場するまで。 関わる周りの人々の群像劇でもある。 牧場主父子。父・渡海は牧場一筋、息子・博正はオラシオンを可愛がる。緒形拳と緒形直人が実の親子共演。 オラシオンを買った工業会社社長・和具。演じる仲代達矢と緒形拳の二大名優共演シーンは必見! 父からオラシオンを譲り受ける娘、久美子。斉藤由貴がキュートな馬主に。 吉岡秀隆演じるその腹違いの弟、誠。腎臓悪く、身内から移植手術を受けなければ余命僅か。オラシオンを走る姿が見たい。が、父は移植を拒み…。 久美子と博正の仄かな恋、久美子と誠の異母姉弟愛、渡海と博正、和具と誠の父と息子…。 幾人もの人間模様が絡む。 オラシオンに夢を乗せてーーー。 和具の本妻に吉行和子、愛人に加賀まりこ、秘書に石橋凌、調教師に田中邦衛…主要から脇まで豪華キャスト。 北海道の美しい映像。 クライマックスは実際のダービー映像を使用した躍動感。 大自然と、人と、馬。 杉田成道監督が感動的に紡いでいく。 いい映画、出来過ぎな映画でもある。 群像劇スタイルは悪くないが、ちと散らかってる印象。 誠が息を引き取った時にたった一人立ち会った和具。でもああいう場合、医師とか看護師とかも居ない?…とか、ツッコミ所も。 運搬中の博正のミスで、オラシオンが脚に怪我を負い、骨折。何とか治り、また出場するも、脚への負担はやはり大きかった。決断迫られる。 ダービー出場を諦める。牧場で穏やかに生きる。それもいい。が、 何の為に生まれてきたか。走る為に生まれてきた。今一度、賭けて(駈けて)みる…! 見方によっちゃあ動物虐待にも…? 感動的だが、話はステレオタイプ。 予定調和だけど、見て悪い気分にはならないフジテレビ製フィールグッド・ムービー。 北の国から名馬に人々の夢を乗せて。
こんな父親はいないのでは
北海道の小さな牧場が素晴らしい若駒を産出、東京の会社社長(仲代達矢)が買い取り、娘(斉藤由貴)に与える。 社長には愛人(加賀まりこ)がおり、腎臓移植を待つ息子(吉岡秀隆)を抱えていた。 サラブレッドの話だが、取り巻く人たちに説得力が薄く、とても子供っぽい話になってしまった。
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