劇場公開日 1988年7月23日

「宮本輝原作の映画化として及第点」優駿 ORACION 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5宮本輝原作の映画化として及第点

2020年11月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

数々の名作を手がけ続けてきた宮本輝氏だが、映画化という観点でいくと成功したといえる作品を挙げることが難しかったりする。是枝裕和監督のデビュー作「幻の光」は良作だし、松坂慶子と真田広之が素敵だった「道頓堀川」も好きな作品ではあるが、なぜか興行面も含めて皆ハッピー…みたいな結果で執着した作品が少ない気がする。
その中にあって、「優駿 ORACION」は及第点をつけられる…かな。随分と端折っているし、ツッコミどころもあるが、「北の国から」の杉田成道の映画監督1作目として面目躍如たる部分も垣間見ることができる。緒形拳さん、仲代達矢、田中邦衛という面々の若き日の姿など、至福の瞬間でもある。

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大塚史貴