夢幻琉球つるヘンリー

劇場公開日:

解説

沖縄を舞台に、映画製作に挑む母子の姿を現実と虚構、現在と過去を交えて描くドラマ。監督は「もしもしちょいと林昌さんわたしゃアナタにホーレン草 嘉手苅林昌唄と語り」の高嶺剛。脚本は、高嶺監督と仲里効の共同。撮影を「嘉手苅林昌唄と語り」平田守が担当している。主演は、沖縄民謡歌手でもある「嘉手苅林昌唄と語り」の大城美佐子と新人の宮城勝馬。VTR作品。ビデオプロジェクターによる上映。

1999年製作/85分/日本
配給:市民プロデューサーシステム
劇場公開日:1999年8月21日

ストーリー

別れた男から逃亡中の琉球民謡歌手の島袋つるは、ある日、「ラブーの恋」と題された一冊のシナリオを拾う。それは、メカルという映画監督が執筆した”沖縄の過ぎ去りし日を懐かしみながら未来を言い当てるSF映画”であった。しかし、当のメカルは製作資金をギャンブルで使い果たし、今はチキュウギシリアゲ蟻の研究に夢中で台湾に渡ってしまう。そこで、つるは息子のヘンリーと共に「ラブーの恋」を映画にしようとカメラを回し始めるのだった。映画の主人公・ジェームズは、高等弁務官を父親に持つハーフである。60年代の終わりにアメリカへ留学した彼は、実は父親が反米活動家であったことという事実を知ってしまったが為に、記憶を抹殺されて強制送還。以来、体に放った火を人々に売って歩くようになるのだが、再会した母親と入水自殺してしまう。自らもハーフであるヘンリーは、そんなジェームズと自分をダブらせるようになり、それにつれて映画と現実もマチブイ(混乱)していく。やがて、映画はタルガニー一座の芝居と一緒に”連鎖劇”として公開され、好評を博すのであった。

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