「魑魅魍魎な魅力が詰め込まれた娯楽作品。」魔界転生(1981) Y.タッカーさんの映画レビュー(感想・評価)
魑魅魍魎な魅力が詰め込まれた娯楽作品。
「柳生一族の陰謀」のキャストが再度半分近く参加したオカルト時代劇。4度目の柳生十兵衛となる千葉真一のやりすぎ演技、沢田研二の大根ながら怪しさ満開の色気、佳那晃子の美しいヌード、若山富三郎の殺陣など魑魅魍魎な魅力が詰め込まれた娯楽作。前半はややもたつく感が否めないが、長尺の小説を過不足なく焦点を絞って解りやすく映像化。外連味の中にも情緒のある映像で見せる深作監督のセンスが印象的で、「柳生…」よりテンションは劣るが、如何にも70年代後半の時代を感じさせるダサさが逆に良い味で、娯楽作として今でも全然観れる。日本映画がまだ独自のギラつきを持っていた時代の快作。
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