劇場公開日 1988年4月16日

「およいだら おなか へるやん うふふ」火垂るの墓(1988) Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 およいだら おなか へるやん うふふ

2023年10月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:TV地上波

悲しい

怖い

カワイイ

 「昭和20年9月21日夜、僕は死んだ」
 死者の回想という独特な作品です。
 方言や なまり がナチュラルで、先に声を収録してから、声に合わせて絵を制作しているため、顔の表情まで リアルで没入感があります。

 CDではなく、カセットテープが主流の頃、サウンドトラック(音楽だけでなく、声や効果音も劇中と同じものが そのまま入っていて、耳で聞く『火垂るの墓』)を購入してヘビロテしていたため台詞は頭に焼き付いています。

 14歳で零戦を操縦して特攻した人たちもいる中、別の場所で 10歳離れた妹と二人で暮らす14歳を描いています。
 もし、主人公のお兄ちゃんだけ生き延びていたら、別の印象になっていたかもしれません。

 節子の可愛い声、笑い声、楽しかった日々だけを思い出したいのに、泣いた時や 弱った時まで一緒に思い出してしまいます。
 「ぼうくうごうは ややなぁ」
 「♪どろっぷ どろっぷ」
 「…にいちゃん おおきに…」

Don-chan
きりんさんのコメント
2025年8月17日

そうですか、音声で、この兄妹の物語が焼き付いておられるんですね。
サクマドロップスの缶は、うちの会社の不良どもも「あっ・・」と言ったっきり絶句します。
節子の声と、缶の音がそこによみがえるからです。

平和を。

きりん
りかさんのコメント
2024年1月11日

作者野坂昭如さんの実体験をもとに小説を書いて、映画化された作品です。
妹さんはもっと小さかったらしいですが。

りか