「およいだら おなか へるやん うふふ」火垂るの墓(1988) Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
およいだら おなか へるやん うふふ
「昭和20年9月21日夜、僕は死んだ」
死者の回想という独特な作品です。
方言や なまり がナチュラルで、先に声を収録してから、声に合わせて絵を制作しているため、顔の表情まで リアルで没入感があります。
CDではなく、カセットテープが主流の頃、サウンドトラック(音楽だけでなく、声や効果音も劇中と同じものが そのまま入っていて、耳で聞く『火垂るの墓』)を購入してヘビロテしていたため台詞は頭に焼き付いています。
14歳で零戦を操縦して特攻した人たちもいる中、別の場所で 10歳離れた妹と二人で暮らす14歳を描いています。
もし、主人公のお兄ちゃんだけ生き延びていたら、別の印象になっていたかもしれません。
節子の可愛い声、笑い声、楽しかった日々だけを思い出したいのに、泣いた時や 弱った時まで一緒に思い出してしまいます。
「ぼうくうごうは ややなぁ」
「♪どろっぷ どろっぷ」
「…にいちゃん おおきに…」
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きりんさんのコメント
2025年8月17日
そうですか、音声で、この兄妹の物語が焼き付いておられるんですね。
サクマドロップスの缶は、うちの会社の不良どもも「あっ・・」と言ったっきり絶句します。
節子の声と、缶の音がそこによみがえるからです。
平和を。