暴力団再武装

劇場公開日:

解説

「博徒外人部隊」に続く鶴田浩二主演の現代任侠やくざ映画。脚本は「新宿の与太者」の村尾昭。監督は「最後の特攻隊」の佐藤純彌。撮影は「ずべ公番長 はまぐれ数え唄」の飯村雅彦がそれぞれ担当。

1971年製作/99分/日本
配給:東映
劇場公開日:1971年5月8日

ストーリー

茨木県東島は数年後の大工業都市が約束されていた。関東一の広域組織菊名会は、暴力取締強化によって減少する資金源の肩がわりをこの東島によって満そうとし、大幹部七人衆のひとり若竹の派遣を決定した。だが、このことは舎弟頭の神崎にとって面白いことではなかった。縄張り獲得後に予想される利益がはかり知れないほど莫大であることは目に見えていたからである。ところで東島を仕切る旧勢力は、津金組とその兄弟会の百人ばかりであった。津金組は、その黒い侵入者が菊名会だということを察知出来ないまま、犠牲者を増し、親分の津金までも失った。東島警察の警部正木の口から菊名会の名を聞いた幹部の三好は、その根城へ殴り込みをかけたが、これは若竹の思う壷であった。若竹はいちはやく警察に通報し、三好らは警官隊の銃弾を浴び、津金組はここに壊滅した。全港湾荷役を一手に請負い、賭場のあがり、店舗からの取り立て、アンコからの搾取、若竹の心はいま絶頂にあった。暴れ者のアンコ、石堂に、荷揚げ中の事故で命を救われたのも、その頃であった。やがて、若竹組の資金調達は円滑に運ばなくなり始めた。そこで若竹はアンコにストを起こさせ、新財源を目指したが、倉庫会社に金を積まれた神崎と正面衝突することになった。不穏な空気を柔らげるため、菊名は若竹に一時の謹慎処分を言い渡し、東島に神崎を派遣した。神崎組は東島を無法暴力の町と化した。アンコは石堂を中心として、神崎組に対抗した。だが、神崎は石堂を監禁し拷問を加えた。この石堂を逃がしたのは、すべてを失い、虚無的な日々を送っていた若竹であった。菊名が再び東島にやって来た。その日、港を造成するブルドーザーが、行方不明になっていた石堂の死体を掘り起こした。これを見た若竹は居並ぶ黒背広に向って、真一文字に突っ込んだ。神崎は、その怒りのドスを胸にうけ、のけぞるように倒れた。石堂の死を知ったアンコは手に手に武器を持ち、その数を増した。菊名の身に危機が迫った。その時、若竹はいきなり自分の腹にドスを突き立てた。それは彼に出来る罪のあがないであり、義理仁義の世界に生きた最後の証しであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
村尾昭
企画
俊藤浩滋
吉田達
撮影
飯村雅彦
美術
北川弘
音楽
日暮雅信
録音
小松忠之
照明
梅谷茂
編集
田中修
助監督
寺西国光
スチル
槙大輔
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