フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラのレビュー・感想・評価
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フランケンシュタインの悲哀
○フランケンシュタインの悲哀
「フランケンシュタイン対地底怪獣」では描き切れていなかった
人造怪獣の悲哀を2体のフランケンシュタインで表現。
○人食い怪獣ガイラ
人間視点だと怖いが、攻撃されているのを見るとなぜか悲しくなる。
○メーサー車初登場
△前作とはパラレル続編
「フランケンシュタイン対地底怪獣」と同様のことが過去に起きた描写があるが、
設定等が異なるためあくまで別作品
この映画見て後悔した事は、メアリーシェリーの原作まで避けてしまった事
映画の途中で登場する若者達は、団塊の世代だ。日本の平和状態をディスっているのか?怪物が出て、騒いているのに、『ふるさと』歌っているなんて、呑気な若者って事だろう。結局、サンダに食べられちゃうが。
さて、怪物をやっつけるのに、自衛隊はナパーム弾を使うと言う。
1966年の映画だが、ベトナム戦争がいよいよ激化して、ナパーム弾は世界的にも批判の的だった。
そして、挙げ句の果には、化学兵器の使用までちらつかせる。
殺人光線とか言って、森林を破壊している。
兎に角、殉死まで出して、ここでの自衛隊は役に立っていない。
小学校四年位の時、小岩の映画館で、オジキに連れられて見に行ったが、人を喰うって言う設定が恐ろしくて、ずっと見なかった。今日、55年ぶりに見る。
この映画ではないが、我が親父は『自衛隊って、戦争ごっこばかりやってんだ。だから、日本は負けてんだ』と言っていたのを思い出す。
今なら、こんな怪物あっと言う間に倒せるね!
その方が怖いかなぁ。
しかし、こんな映画で怖がっていたなんて、情けない。メアリーシェリーの原作まで避けてしまい、最近原作をの読み、哲学的な奥深い愛と言った物と恐怖を感じた。勿論、原作は名作だが、この映画よりも怖い。子供だましな映画だ。この監督が『ゴジラ』の監督で世界的にも評価されている?本当なのか?!僕らはこう言った映画見て育ったって事は実に問題なのかもしれない。
追記 自衛隊がサンダとガイラの肉片を爆弾で拡散していると、海底火山が救ってくれる。
やっばり、領土を守って、国民の為に自衛隊は役にたったのだ。はぁ(´Д`)ハァ…
怪物兄弟の闘争
フランケンシュタイン・シリーズ(東宝版)第2作。
DVDで3回目の鑑賞。
原案(フランケンシュタイン)は未読。
本作は特撮映画の名作としてたくさんのファンを獲得しています。ブラッド・ピットやクエンティン・タランティーノ監督もファンだと公言しているだけでなく、「進撃の巨人」のイマジネーションの元になったそうな。つまり偉大過ぎる傑作!
ガイラがとにかく怖い。夜の海の場面で恐怖を植えつけ、羽田空港での人食いシーンでトラウマが頂点に達しました。
人を口に入れて咀嚼した後、服をペッと吐き出す描写に戦慄です。鳴き声も超怖い。この世のものとは思えませんでした。
対してサンダは温厚。人は食べない。親身に世話をしてくれたアケミに懐くなど、前作のフランケンシュタイン同様心優しいヤツでした(アケミ役の水野久美、お美しい限り)。
そんなサンダの想いが全く響かないガイラのクソ野郎加減に腹が立ちました。アケミを助けるために負傷したサンダの足を執拗に攻撃する残酷さ。マジでどうしようもないヤツ…
前作と比べてドラマにエモーショナルさはありませんでしたが、その分特撮のクォリティーがアップしていました。
精巧なミニチュア・ワークを駆使してさらにリアリティーを追及している印象です。東京での激闘シーンはその最たるものであり、本物感満載で繰り広げられた戦いが秀逸でした。
激闘は海上へもつれ込み、後味の悪い結末を迎えました。なんの前触れも無いのは特撮映画のお約束ですがなんともはや。
人型怪獣同士の凄絶な闘争を描いた本作は、荒々しさとリアリティーの両面から当時斬新だったのではないでしょうか。
恐怖描写もさることながら、たった2体の同族同士の闘争を通して、いろいろと考えさせられるなと改めて思いました。
[余談]
メーサー殺獣光線車が初登場。マーカライト・ファープから続くパラボラ兵器の総決算。そのカッコ良さは筆舌に尽くしがたいもので、東宝自衛隊を代表する兵器なのも納得です。
前作であまり活躍しなかった自衛隊がその鬱憤を晴らすかの如く大活躍。ガイラに対してL作戦を展開し、山林に隠れたガイラを攻撃するためメーサー殺獣光線車が投入されました。
樹木越しにメーサーで攻撃するシーンが有名。次々に切り飛ばされていく木の描写が良く、メーサーの威力を見せつけるのにこれほど最適な描写は無い。円谷特撮の面目躍如!
[以降の鑑賞記録]
2020/10/17:Blu-ray
2024/04/19:Amazon Prime Video(東宝名画座)
※修正(2024/04/19)
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